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2026年6月19日

テストで時間が足りない子へ|「もっと速く」より先に確かめたいこと

桑津塾長先生のブログ

この記事の内容

テストで時間が足りなくなる原因は、問題を解く速さだけではありません。読み直しや計算のやり直し、難しい問題で止まる時間、必要以上の確認など、どこで時間を使ったのかを確かめ、原因に合った練習へ変える方法を、ときわの塾が解説します。

「急いで解いたのに、最後までできなかった」

「分かる問題だったのに、時間が足りなかった」

テストが終わったあと、お子さんからこのような言葉を聞くことはないでしょうか。

答案を見ると、最後の問題までたどり着いていない。

途中までは正解しているのに、後半が空欄になっている。

そのようなとき、

「もう少し速く解けるようになればよいのに」

と思われるかもしれません。

しかし、「もっと速く解く」という言葉だけでは、次に何を変えればよいのかが分かりません。

テストで時間が足りなくなる原因は、一つではないからです。

まず確かめたいのは、テスト中のどこで時間を使っていたのかです。

「時間が足りなかった」だけでは原因が分かりません

同じ「時間が足りなかった」という結果でも、テスト中に起きていたことは違います。

例えば、次のような原因が考えられます。

  • 問題文を読み飛ばし、何度も読み直した
  • 計算ミスに気づき、最初から解き直した
  • 基礎計算に時間がかかった
  • 一つの難しい問題で長く止まった
  • 解く順番を決めず、前から順番に取り組んだ
  • 一問ごとに何度も確認した
  • 途中式や記述を書くことに時間がかかった
  • 見直しの時間を残していなかった

原因が違えば、必要な練習も変わります。

計算に時間がかかっている子へ、問題文を速く読むように伝えても改善しません。

一つの難しい問題で止まっている子へ、計算問題だけを増やしても、時間の使い方は変わりません。

そのため、ときわの塾では、単に「解くのが遅い」と判断せず、

どの問題で、どのような行動をして、時間を使ったのか

を確認します。

急いだことが、時間不足の原因になる場合があります

「早く解かなければ」と思うと、次のような行動につながることがあります。

  • 問題文を最後まで読まない
  • 数字だけを見て式を決める
  • 途中式を省く
  • 暗算だけで進める
  • 答えを確認せずに次へ進む

運よく正解できれば、短い時間で進めます。

しかし、読み違いや計算ミスが起きると、

  • 問題文を読み直す
  • 間違えた場所を探す
  • 計算をやり直す
  • 答えを書き直す

という時間が必要になります。

最初に数秒を省いたつもりが、解き直しに何倍もの時間を使うこともあります。

この場合に必要なのは、さらに急ぐことではありません。

一度で正しく解ける手順を安定させることです。

正しい方法を使い慣れることが速さにつながります

計算するときに毎回、

「次は何をすればよいのだろう」

と考えている段階では、一問に時間がかかります。

しかし、次のような手順を繰り返すと、少しずつ動きが安定します。

  • 桁をそろえる
  • 繰り上がりを書く
  • 符号を確認する
  • 決まった順序で計算する

一つひとつの手順で迷う時間が減るため、結果として速くなります。

ただし、一度正確に解けただけで、自然に速くなるわけではありません。

正しい方法を何度も使い、同じ種類の問題でも迷わず使える状態にする必要があります。

速さは、急ぐことで身につくものではありません。

正しい方法を繰り返し、使い慣れることで生まれる速さもあります。

丁寧に解いているのに時間が足りない子もいます

一方で、正確に解くことを意識するあまり、時間が足りなくなる子もいます。

例えば、次のような場合です。

  • 一問ごとに何度も確認している
  • すべての途中式を必要以上に細かく書いている
  • 合っている問題まで最初から解き直している
  • 少しでも不安になると先へ進めない
  • 一つの問題を解き切るまで次へ移れない

このような子に必要なのは、「もっと丁寧に」という声かけではありません。

  • どの問題に、どれくらい時間を使うのか
  • どの段階で次の問題へ進むのか
  • 最後に何を優先して見直すのか

という時間の使い方を練習する必要があります。

丁寧に解くことと、一つの問題から離れられないことは同じではありません。

必要な途中式や確認は残しながら、同じ確認を何度も繰り返していないかを見ます。

難しい問題で止まり続けていませんか

テストでは、すべての問題を同じ順番、同じ時間で解く必要はありません。

分からない問題で長く止まっている間に、後ろにある解ける問題へ取り組む時間がなくなることがあります。

この場合は、速く考えることよりも、次のような判断が必要です。

  • すぐに解き方が見える問題から取り組む
  • 一定時間考えても進まなければ印を付ける
  • いったん次の問題へ進む
  • 解ける問題を終えてから戻る

分からない問題を飛ばすことは、諦めることではありません。

限られた時間の中で、自分が解ける問題を確実に得点するための行動です。

特にテストや入試では、難しい一問に時間を使いすぎず、解ける問題を先に取る判断も必要です。

見直しは「残った時間でするもの」にしません

すべての問題を解き終えてから、

「時間があれば見直そう」

と考えていると、見直しの時間が残らないことがあります。

見直しをするのであれば、最初からその時間を含めて考えます。

また、答案全体を何となく眺めるだけでは、短い時間でミスを見つけることは難しくなります。

  • 数字の書き写し
  • 計算の符号
  • 単位
  • 問題で聞かれているもの
  • 飛ばした問題

など、自分が確認する場所を決めておくことが大切です。

自分に多いミスが分かっていれば、限られた時間でも確認する場所を絞れます。

ときわの塾では「遅い」という結果だけを見ません

ときわの塾では、子どもが問題を解くときに、次のような行動を見ています。

  • 問題文のどこを見ているか
  • 式を決めるまでに何を考えているか
  • 途中式をどのように書いているか
  • どこで鉛筆が止まったか
  • 間違いに気づいたあと、どこへ戻ったか
  • 分からない問題から次へ移れるか

そして、

観察する

起きた事実を整理する

時間がかかった原因を確認する

次に変える行動を決める

という順番で改善します。

「もっと速く解きなさい」と伝えるだけでは、子どもは急ぐことしかできません。

必要なのは、原因に合った具体的な行動です。

例えば、次のような練習があります。

  • 問題文を一度で正しく読む
  • 正しい計算手順を繰り返す
  • 途中式を必要な量に整理する
  • 一問に使う時間の目安を決める
  • 解ける問題から先に取り組む
  • 見直す場所を絞る

同じ「時間が足りない」という結果でも、その子によって変える行動は違います。

正確に解けてから時間を測ります

ときわの塾では、最初からすべての問題を急いで解かせるわけではありません。

まずは、正しい方法で解けることを確認します。

そのうえで、次のような練習へ進みます。

  • 同じ種類の問題を続けて解く
  • 一問にかかった時間を確認する
  • どの手順で止まっているかを見る
  • 正確さを保てる範囲で時間を意識する
  • 別の問題でも同じ手順を使う

速さを求めたことで正確さが崩れた場合は、もう一度手順を確認します。

反対に、正確にできているのに必要以上に時間をかけている場合は、省ける確認や、次へ進む判断を一緒に考えます。

大切なのは、「速い」「遅い」という結果だけではありません。

正確さを保ちながら、迷う時間ややり直す時間を減らせているかを確認します。

ご家庭では「どこで時間を使ったのか」を聞いてください

テストで時間が足りなかったときは、

「もっと速く解きなさい」

と伝える前に、次のように聞いてみてください。

「どの問題で時間がかかったの?」

「読み直した問題はあった?」

「計算をやり直したところはあった?」

「分からない問題で、どれくらい止まっていた?」

ただし、テスト後の記憶だけでは、正確に分からないこともあります。

普段の宿題や問題演習で、次の時間を見てみると原因を探しやすくなります。

  • 問題を読み始めてから式を書くまで
  • 計算を始めてから答えを出すまで
  • 間違いに気づいてから直すまで
  • 分からない問題で手が止まっている時間

すべてを一度に直す必要はありません。

まずは、最も時間を使っている行動を一つ選び、変える方法を考えてください。

速さだけを追いかけないことが時間不足の改善につながります

テストで時間が足りないからといって、すべての子に「もっと急ぐ」練習が必要なわけではありません。

読み飛ばしや計算ミスによる解き直しが多い子には、一度で正しく解く手順が必要です。

基礎計算に時間がかかる子には、正しい方法を繰り返して使い慣れる練習が必要です。

難しい問題で止まる子には、解ける問題から先に取り組む判断が必要です。

丁寧に確認しすぎる子には、確認する場所と時間を決める練習が必要です。

速さは、急いだ結果ではありません。

正確な手順を使い、迷う時間や解き直す時間を減らし、限られた時間の使い方を身につけた結果です。

まずはご自宅で、お子さんが遅いと判断する前に、どこで時間を使っているのかを確かめてみてください。

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