小6で音読まで戻った子が第一志望校に合格した理由
この記事の内容
中学受験が近づくほど、基礎へ戻ることに不安を感じるかもしれません。しかし、問題が解けない原因が読む力にあるなら、難しい問題を増やしても同じつまずきを繰り返します。小学6年生で音読まで戻り、第一志望校への合格につながった実例から、必要なところへ戻る意味を、ときわの塾が解説します。
対象となる保護者様
- 小学6年生になり、基礎へ戻る時間はないと感じている
- 一生懸命勉強しているのに成績が伸びない
- 問題文の読み違いや条件の見落としが多い
- 難しい問題を増やすべきか迷っている
- 中学受験を前に、どこまで戻ってよいのか分からない

小6で基礎へ戻る時間はないのでしょうか
「もう小学6年生です」
「今さら基礎へ戻っている時間はありません」
中学受験が近づくと、このように感じる保護者の方もいらっしゃいます。
受験までの時間が少なくなれば、少しでも先へ進みたい、難しい問題を解けるようにしたいと思うのは自然なことです。
しかし、成績が伸びない原因を残したまま問題だけを難しくしても、同じところでつまずき続けることがあります。
私はこれまでの指導で、必要なところまで戻ったことが合格につながった子を何人も見てきました。
今回は、その中の一人をご紹介します。
小学6年生で転塾してきた子
その子は、小学6年生でときわの塾へ来ました。
真面目で、一生懸命勉強している子でした。
宿題をしていないわけでも、勉強から逃げているわけでもありません。それでも、思うように点数が伸びていませんでした。
このようなとき、すぐに難しい問題の解き方を教えても、本当の原因は分かりません。
そこで私は、どの問題を間違えたかだけではなく、普段どのように問題文を読んでいるのかを確認しました。
音読すると、読むときのつまずきが見えました
一緒に文章を音読すると、すぐに気づいたことがありました。
その子は、言葉のまとまりを意識せず、一文字ずつ追うように読んでいたのです。
声に出して文字を読むことはできていました。
しかし、文章を意味のまとまりで捉えられていないため、読み終わっても内容が頭に残りません。
その状態では、
- 誰が何をしたのか
- 何と何を比べているのか
- どの条件を使うのか
- 問題で何を聞かれているのか
を正確に整理できません。
問題が解けない原因は、難しい解法を知らないことではありませんでした。
問題文の意味を正しく受け取れていなかったことが、大きな原因だったのです。
思い切って音読まで戻りました
私は、その子と音読からやり直すことにしました。
小学6年生だからといって、小学6年生向けの難しい問題だけを続ける必要はありません。
文章を意味のまとまりで区切る。
誰が何をしたのかを確認する。
分からない言葉を、そのままにしない。
読み終わったあとに、何が書かれていたのかを自分の言葉で説明する。
塾では、実際に読む様子を見ながら一つずつ確認しました。ご家庭でも保護者様にご協力いただき、毎日少しずつ音読を続けてもらいました。
ただ文章を声に出すのではありません。
内容を理解するための読み方へ変えることを目指しました。
問題文の見え方が変わりました
読み方が変わるにつれて、問題を解くときの行動にも変化が表れました。
これまで読み飛ばしていた条件に気づく。
問題で聞かれていることを最後まで確認する。
文章の内容を整理してから答える。
問題文の意味が分かるようになると、条件の見落としや読み違いによる間違いも減っていきました。
難しい問題を大量に増やしたわけではありません。
読む力という土台を整えたことで、持っていた知識や考える力を問題の中で使えるようになったのです。
そして、その子は第一志望校に合格しました。
音読をすれば合格できるという話ではありません
この実例からお伝えしたいのは、音読をすれば誰でも合格できるということではありません。
この子には、音読まで戻る必要がありました。
別の子であれば、
- 計算の意味を理解する
- 漢字や言葉を覚える
- 問いを最後まで読む
- 条件を図に整理する
- 教わった方法を一人で使う
ところへ戻る必要があるかもしれません。
大切なのは、学年だけで取り組む内容を決めることではありません。
今、目の前の問題が解けない原因を見つけ、必要なところへ戻ることです。
前へ進むことだけが受験勉強ではありません
受験が近づくほど、新しい単元や難しい問題へ進みたくなります。
しかし、土台に原因がある状態で先へ進むと、勉強時間を増やしても成果につながりにくくなります。
例えば、問題文を正確に読めていない子が難しい文章題を増やしても、解き方を考える前に読み違えてしまいます。
その場合は、難問の解説を聞くよりも、短い文章を正確に読み、内容を説明する練習の方が必要です。
戻ることは、受験勉強を止めることではありません。
前へ進むために、今まで使えなかった力を使える状態にすることです。
頑張っているのに伸びないときに確認したいこと
お子さまが一生懸命勉強しているのに成績が伸びないときは、問題数を増やす前に次の様子を確認してみてください。
- 問題文を最後まで読んでいるか
- 読んだ内容を自分の言葉で説明できるか
- 誰が何をしたのかを整理できているか
- 分からない言葉を飛ばしていないか
- 問題で聞かれていることを確認しているか
- 条件を使わず、覚えた解き方を当てはめていないか
- 教わった方法を別の問題でも使えているか
「もっと難しい問題を解かなければ」と考える前に、どの行動で止まっているのかを確認します。
止まっている場所が分かれば、戻る場所も決められます。
ときわの塾は、必要なところまで戻ります
一人ひとり、つまずいている場所は違います。
音読まで戻る子もいます。
計算まで戻る子もいます。
漢字や言葉の意味まで戻る子もいます。
その子に必要であれば、私は学年にかかわらず戻ります。
戻ったあとに目指すのは、その場で一問解けることだけではありません。
次の問題でもできる。
別の単元でも使える。
先生が隣にいなくても、一人でできる。
そこまで確認して、初めて身についたと考えます。
戻ることは、合格への遠回りではありません。
今のお子さまに必要な土台を整えることが、残された時間を生かす方法になることがあります。
ときわの塾では、学年や教材の進度だけで判断せず、実際に問題を読み、考え、答えるまでの行動を見ながら、必要な学びを決めています。
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