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2026年7月7日

国語の心情問題で「うれしい」と答える子へ|本文から気持ちを考える方法

ときわの塾先生のブログ

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国語の心情問題で、

「うれしい」

「悲しい」

「悔しい」

と答えることはできても、

「どうして、そう思ったの?」

と聞くと、説明できないことがあります。

お子さんなりに登場人物の気持ちを考えているのですが、本文に書かれていることではなく、自分ならどう感じるかだけで答えているのかもしれません。

心情問題は、登場人物の気持ちを自由に想像する問題ではありません。

出来事、行動、会話、表情、前後の変化などを確認し、本文を根拠に考える問題です。

「うれしい」と答える前に、本文のどこを確認すればよいのか。ときわの塾が解説します。


対象となる保護者様

この記事は、次のようなお子さんの保護者様に向けて書いています。

  • 心情問題で「うれしい」「悲しい」とだけ答える
  • 答えを聞くと分かるが、自分では考えられない
  • 「なぜ、そう思ったのか」を説明できない
  • 本文よりも自分の想像を優先してしまう
  • 登場人物の気持ちの変化を読み取れない
  • 国語の選択問題では、何となく答えを選んでいる

心情問題は、気持ちを当てる問題ではありません

小学生の国語の読解問題には、

「このときの登場人物は、どのような気持ちでしょう」

という心情問題がよく出てきます。

保護者様からも、

「文章は読んでいるのに、問題になると間違えます」

「解答を聞けば分かるのに、自分では答えられません」

「気持ちを自由に考えればよいのか、本文から探すのか分からないようです」

というご相談をいただくことがあります。

心情問題でつまずく原因の一つが、

本文に書かれている事実と、自分が想像したことが混ざっていること

です。

登場人物の気持ちは、本文にそのまま書かれているとは限りません。

しかし、書かれていないからといって、自由に想像してよいわけでもありません。

本文に書かれた事実を手掛かりに、最も自然な気持ちを考える必要があります。


「うれしい」と答える前に、本文へ戻ります

例えば、次のような文章があったとします。

図書館で借りたかった本が、ちょうど返却されたところだった。

このときの登場人物の気持ちを聞かれると、

「うれしい」

と答える子がいます。

借りたかった本が返却されたのですから、「うれしい」と考えること自体は不自然ではありません。

ただし、ときわの塾では、ここでもう一度本文へ戻ります。

確認したいのは、次のようなことです。

  • その本をどれくらい借りたいと思っていたのか
  • 返却されたことを登場人物は知っているのか
  • すぐに借りられる状態なのか
  • 先に予約している人はいないのか
  • 登場人物は、どのような行動や表情を見せたのか
  • このあと、どのような出来事が続くのか

示された一文だけでは、「本が返却された」という事実までは分かります。

しかし、「その本を確実に借りられた」ところまでは書かれていません。

したがって、「本を読めそうだと期待した」「借りられるかもしれないと思ってうれしくなった」など、本文に書かれている範囲を超えないように気持ちを考える必要があります。


「うれしい」が間違いなのではありません

大切なのは、「うれしい」という言葉を使わないことではありません。

「うれしい」と考えた根拠を、本文から説明できるかどうかです。

例えば、

借りたいと思っていた本が返却され、借りられる可能性が出てきたから、うれしい気持ち。

と答えるのであれば、本文に書かれた出来事と気持ちがつながっています。

一方で、

本を借りて家で読むことができたから、うれしい。

と答えると、本文に書かれていない出来事まで加えています。

まだ本を借りたとは書かれていないからです。

心情問題では、気持ちを表す言葉だけでなく、

何が起きたために、その気持ちになったのか

まで考えることが大切です。


同じ出来事でも、前後によって気持ちは変わります

同じ「本が返却された」という出来事でも、前後の文章によって登場人物の気持ちは変わります。

例えば、文章の続きに、

すぐにその本を借りることができた。

と書かれていれば、念願の本を借りられた喜びを考えられます。

一方で、

しかし、その本には先に予約している人がいた。

と続けば、一度は期待したものの、借りられないと分かってがっかりするかもしれません。

また、

本を手に取ろうとしたが、隣にいた友達も同じ本を探していた。

と続けば、自分が借りたい気持ちと、友達に譲るべきか迷う気持ちが生まれる可能性もあります。

同じ出来事でも、

  • その前に何があったのか
  • そのあとに何が起きたのか
  • 登場人物は何を望んでいたのか
  • どのような行動を取ったのか

によって、気持ちは変わります。

「この出来事なら、必ずこの気持ち」と覚えるのではなく、文章全体を見て判断する必要があります。


心情を直接表す言葉だけを探すのではありません

登場人物の気持ちは、

「うれしかった」

「悲しかった」

「不安だった」

と、本文に直接書かれているとは限りません。

物語では、次のような部分に気持ちが表れることがあります。

  • 登場人物の会話
  • 表情
  • 動作
  • 声の様子
  • 周囲の景色の見え方
  • 同じ言葉の繰り返し
  • 行動の変化
  • 出来事の前後で変わったこと

例えば、

本を胸に抱え、何度も表紙を見直した。

と書かれていれば、本を手にできた喜びや大切に思う気持ちが表れている可能性があります。

手を伸ばしかけたが、すぐに引っ込めた。

と書かれていれば、迷いやためらいがあるのかもしれません。

心情を表す言葉が見つからないときは、登場人物の行動や様子を確認します。


心情問題では「出来事・様子・気持ち」をつなげます

心情問題を考えるときは、次の三つを順番に整理します。

1.何が起きたのか

まず、登場人物に起きた出来事を確認します。

自分が想像した出来事ではなく、本文に書かれている事実を見ます。

2.登場人物はどのような様子だったのか

会話、表情、動作などから、出来事をどのように受け止めたのかを確認します。

3.その結果、どのような気持ちになったのか

出来事と登場人物の様子をつなげて、最も自然な気持ちを考えます。

心情問題では、

○○という出来事があり、△△という様子を見せているため、□□という気持ち。

という形で考えると、根拠が分かりやすくなります。


選択問題でも、先に自分の根拠を考えます

心情問題が選択式の場合、選択肢を先に見ると、その言葉に引っ張られることがあります。

「うれしい」

「安心した」

「誇らしい」

という似た選択肢が並んでいると、どれも正しいように見えることがあります。

その場合は、先に本文を確認します。

  • 何が起きたのか
  • 登場人物は何を望んでいたのか
  • どのような行動をしたのか
  • 前後で気持ちはどう変わったのか

を整理してから、最も合う選択肢を選びます。

選択肢の中から何となく気持ちを選ぶのではなく、自分なりの根拠を持ってから比べることが大切です。


ときわの塾では「なぜ、そう考えたのか」を確認します

国語の勉強というと、

  • 問題をたくさん解く
  • 答え合わせをする
  • 解き方を覚える

ことを思い浮かべるかもしれません。

もちろん、練習量も必要です。

しかし、ときわの塾では、その前に、

「なぜ、その気持ちだと思ったの?」

「本文のどこから考えたの?」

と確認します。

お子さんが「うれしい」と答えた場合も、すぐに正解や不正解を伝えるのではありません。

どの出来事を見たのか。

登場人物のどの行動を手掛かりにしたのか。

本文に書かれていない出来事を加えていないか。

一つずつ確認します。

間違えたときも、正しい答えを覚えるだけではなく、

  • どこを読み飛ばしていたのか
  • どの言葉を見落としたのか
  • どこから自分の想像が入ったのか
  • 前後の変化を確認できていたのか

を一緒に考えます。


家庭では「どうして?」だけで終わらせないでください

お子さんが「うれしい」と答えたとき、

「どうして、うれしいと思ったの?」

と尋ねることは大切です。

ただし、それだけでは、

「何となく」

「うれしいと思ったから」

と答えることがあります。

その場合は、質問を小さくしてみてください。

  • この人物には、何が起きたの?
  • この人は、何をしたかったの?
  • その願いは、かなったの?
  • 本文のどの言葉を見たの?
  • このあと、何が起きたの?
  • 気持ちが変わったところはどこ?

答えを教えるのではなく、本文へ戻るための質問をします。

保護者様の感じ方を正解として伝えるのではなく、お子さん自身が本文から根拠を見つけられるようにすることが大切です。


文章を正しく読む力は練習できます

国語が得意な子は、文章を読むときに自然と、

  • 本文に書かれた事実を確認する
  • 前後の出来事をつなげる
  • 登場人物の行動や会話を見る
  • 自分の想像と本文を分ける
  • 答えの根拠を探す

ということをしています。

一見すると感覚的に答えているように見えても、実際には文章の中から多くの情報を集めています。

この読み方は、一つずつ分けて練習できます。

文章を正しく読む力は、国語の問題を解くためだけのものではありません。

算数の文章題を読む。

理科や社会の資料を読み取る。

先生の説明を正しく聞き取る。

自分の考えを言葉で説明する。

すべての学習につながります。

ときわの塾では、心情を当てる練習ではなく、本文を根拠に考え、説明できる力を育てています。

それが、全教科につながる「言葉で考える力」になると考えています。


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