AI時代にそろばんは必要?|計算以外に育てたい力
AIが計算や問題解決を助けてくれる時代に、子どもがそろばんを習う意味はあるのでしょうか。そろばんの価値は、計算を速くすることだけではありません。自分の頭と手を使い、集中して正確に進め、間違いを直す経験にもあります。AIとそろばんの違いから、これからの時代に育てたい力を、ときわの塾が解説します。

AIが計算してくれるなら、そろばんは必要ないのでしょうか?
AIが計算や問題解決まで助けてくれる時代になりました。
スマートフォンやタブレットを使えば、複雑な計算でもすぐに答えを確認できます。
そのため、そろばんに興味を持ちながらも、このように考える保護者の方がいらっしゃるかもしれません。
「AIがある時代に、そろばんを習う意味はあるの?」
「計算は機械に任せられるのでは?」
「これから必要になる力と、そろばんは合っているの?」
確かに、計算結果を出すことだけを目的にするなら、機械の方が速くて正確です。
それでも、ときわの塾では、AI時代にもそろばんを学ぶ意味はあると考えています。
なぜなら、そろばんで身につけたいのは、計算の答えだけではないからです。
そろばんとAIでは、子どもがすることが違います
AIに計算を依頼すると、短い時間で答えを出してくれます。
一方、そろばんでは、子ども自身が数を見て、指を動かし、順番を考えながら答えまで進みます。
例えば、そろばんで計算するときには、
- 問題の数字を正しく読む
- 桁を確認する
- 珠を正しい位置に動かす
- 計算の順番を守る
- 答えが合わなければ、どこで間違えたかを確認する
という行動が必要です。
答えだけを見れば、AIや電卓を使っても同じ結果にたどり着けます。
しかし、答えにたどり着くまでに子どもが行うことは同じではありません。
そろばんには、子どもが自分の頭と手を使って、答えをつくる経験があります。
そろばんで育てたいのは計算の速さだけではありません
そろばんというと、「計算が速くなる」「暗算ができるようになる」というイメージがあると思います。
もちろん、練習を重ねることで計算力や暗算力の向上が期待できます。
しかし、ときわの塾が見ているのは、速さだけではありません。
一つの問題に集中して取り組めているか。
数字や桁を正確に見ているか。
決められた順番で進められているか。
間違えたときに、最初からやり直せるか。
うまくいかなかった部分を練習できるか。
こうした学習行動も確認しています。
最初から速く正確にできる子ばかりではありません。
数字を読み違えることもあれば、珠を動かす順番が分からなくなることもあります。
そのときに、答えだけを教えて終わるのではなく、どこで止まったのかを確認し、もう一度自分で取り組みます。
この積み重ねが、そろばん以外の学習にもつながる「学ぶ土台」になると考えています。
AIは考えなくてもよい道具ではありません
AIも、使い方によって子どもの学び方が変わります。
分からない問題をAIに入力し、出てきた答えをそのまま写せば、課題を終わらせることはできます。
しかし、それだけでは、次に同じような問題が出たときに、自分で解けるとは限りません。
ときわの塾では、AIを使うときにも、
- 自分はどこまで分かっているのか
- どの部分で分からなくなったのか
- 答えではなく、どのようなヒントが必要なのか
- ヒントを見たあと、自分で解き直せるか
- 何も見ずに、もう一度説明したり解いたりできるか
を大切にしています。
AIに考えてもらうのではなく、AIから得たヒントを使って、子ども自身がもう一度考える。
そのため、ときわの塾では、単に「AIを使う塾」ではなく、AIもチームに入れる塾として活用しています。
ときわの塾がスクールAIを選んだ理由
誰でも利用できるチャットAIは数多くあります。
その中で、ときわの塾では、子どもたちの学習を支えるために、教育向けに設計されたスクールAIを選びました。
新しい技術だから取り入れたのではありません。
子どもが学習に使用するからこそ、安心して使える環境と、学びにつながる使い方が必要だと考えたからです。
ただし、スクールAIを子どもに渡すだけでは、学習に活用できるようになるとは限りません。
どの段階で質問するのか。
自分が分からない部分を、どのように言葉にするのか。
答えではなく、考えるためのヒントをどのように求めるのか。
ヒントを受け取ったあと、自分の力で解き直せるか。
こうした使い方まで確認することが、塾の役割だと考えています。
そろばんとAIには異なる役割があります
そろばんとAIは、同じ役割を持つ道具ではありません。
そろばんでは、子ども自身が数を扱い、繰り返し練習することで、計算力や学習行動を自分の中に育てていきます。
AIは、分からない部分を整理したり、考えるためのヒントを得たりすることで、学習を支えてくれます。
つまり、
そろばんは、自分でできることを増やすための道具。
AIは、自分で考える過程を支えるための道具。
という違いがあります。
一方で、共通していることもあります。
どちらも、使っているだけで子どもが伸びるわけではありません。
どのような目的で使い、使ったあとに子ども自身が何をできるようになったのかが大切です。
AI時代だからこそ、自分で確かめる力が必要です
AIは便利ですが、出された答えがいつも正しいとは限りません。
AIの説明を読んで、
「これは本当に合っているのか」
「問題で聞かれていることに答えているのか」
「自分の考えと、どこが違うのか」
と確かめるためには、子どもの中に判断するための土台が必要です。
計算の基礎がなければ、AIが出した計算結果の不自然さに気づけないことがあります。
文章を読む力がなければ、AIの説明を理解したり、必要な部分を選んだりすることも難しくなります。
便利な道具が増えるほど、基礎を身につける必要がなくなるのではありません。
道具から得た答えや情報を、自分で確かめる力がより重要になります。
そろばんを習えば、すべての力が自然に育つわけではありません
ただし、そろばんを習うだけで、集中力や考える力が自然に身につくわけではありません。
問題を終わらせることだけが目的になっていたり、間違いを確認せずに先へ進んでいたりすれば、練習量がそのまま学ぶ力につながるとは限りません。
大切なのは、そろばんを使っている時間に、子どもがどのような行動をしているかです。
間違えた問題に戻る。
先生の説明を聞いて、もう一度試す。
苦手な部分を繰り返す。
前にできなかったことを、自分の力でできるようにする。
ときわの塾では、級や計算の速さだけではなく、この過程も見ながら指導しています。
道具が変わっても、学びの基本は変わりません
新しい道具だから良い。
昔からある道具だから良い。
ときわの塾では、そのようには考えていません。
大切なのは、その道具を使うことで、子どもが何をできるようになるかです。
そろばん。
国語。
算数。
そしてAI。
それぞれ役割は異なりますが、目指していることは共通しています。
自分で考えること。
分からない部分を見つけること。
教わった方法を試すこと。
間違えた原因を確かめること。
そして、最後は何も見ずに自分でできるようになること。
AI時代にも、そろばんを学ぶ意味はあります。
ただし、その意味は「機械より速く計算すること」だけではありません。
自分の頭と手を使い、できなかったことを練習し、自分の力に変えていく。
その経験に、そろばんを学ぶ価値があると、ときわの塾は考えています。
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