「うちの子は勉強に向いていない」と決める前に|確認したい3つの学習行動
「何度教えても、同じところで間違えます。」
「問題を見るだけで、すぐに無理だと言います。」
このような様子が続くと、
「うちの子は勉強に向いていないのかもしれない。」
と感じることがあると思います。
しかし、授業中の子どもの様子を見ていると、能力だけで結果が決まっているとは限りません。
問題を最後まで読んでいない。
何が分からないのかを自分でも整理できていない。
教わった方法を使わず、以前からのやり方を続けている。
そのため、持っている力を十分に使えず、「できない」という結果になっている子がいます。
勉強に向いているかどうかを決める前に、どの行動で止まっているのか。
ときわの塾が、実際の指導で確認していることをお伝えします。

「できない」という結果だけでは原因は分かりません
問題を間違えた。
テストの点数が上がらない。
何度説明しても、また同じところで止まる。
こうした結果だけを見ると、
「理解する力がないのではないか。」
「勉強そのものに向いていないのではないか。」
と考えてしまうことがあります。
しかし、同じ不正解でも、そこへ至るまでの行動は一人ひとり違います。
問題を読まずに答えた子もいます。
途中まで分かっていたのに、分からない部分を質問できずに止まった子もいます。
説明を聞いたものの、自分の方法を変えなかった子もいます。
必要なのは、「できなかった」という結果だけを見ることではありません。
できなくなるまでに、どのような行動をしていたのかを見ることです。
① 問題を最後まで読んでいるか
最初に確認したいのは、問題を最後まで読んでいるかです。
算数の文章題であれば、最初に出てきた数字だけを使って計算してしまう。
国語であれば、設問の途中まで読んで、自分が答えやすいことを書いてしまう。
このような子に、
「もう少し考えなさい。」
と言っても、なかなか正解には近づきません。
考えるために必要な情報を、まだ受け取れていないからです。
私は、すぐに解き方を説明する前に、
「何を聞かれている?」
「最後まで読んだ?」
「どの言葉が大事やと思う?」
と確認します。
問題を最後まで読み、聞かれていることを確かめるだけで、自分から間違いに気づく子もいます。
この場合に必要なのは、難しい説明ではありません。
考える前に、必要な情報を正しく受け取る行動です。
② 何が分からないのかを言えるか
次に確認したいのは、分からない部分を自分の言葉で伝えられるかです。
問題を見てすぐに、
「全部分かりません。」
「何をしたらいいか分かりません。」
と言う子がいます。
しかし、一つずつ尋ねると、
問題の意味は分かっている。
途中までは計算できている。
最後にどの式を使うのかだけが分からない。
ということがあります。
本当に全部が分からないわけではありません。
分かっているところと、分からないところを分けられていないのです。
そのようなときは、
「ここまでで分かることは何?」
「どこから分からなくなった?」
「先生に何を聞きたい?」
と確認します。
分からない部分を絞ることができれば、必要な質問も変わります。
「全部教えてください」ではなく、
「ここまでは分かりましたが、この数字を使う理由が分かりません。」
と質問できるようになります。
これは、勉強を続けるうえで大切な変化です。
③ 教わった方法を実際に試しているか
説明を聞いたときには理解できたように見えても、次の問題では以前と同じ間違いをすることがあります。
その原因の一つが、教わった方法を実際には使っていないことです。
例えば、
途中式を書くように伝えても、頭の中だけで計算する。
大切な条件に線を引くように伝えても、問題を見ただけで解き始める。
段落ごとに要点を考える練習をしても、次は再び最初から全部覚えようとする。
説明を聞いたことと、その方法を自分で試したことは同じではありません。
私は、
「さっき、どうするって話した?」
「今の問題でも同じ方法を使える?」
「一回、先生が言ったとおりにやってみよう。」
と声をかけます。
自分のやり方を変えることに抵抗がある子もいます。
それでも一度試し、以前より分かりやすくなったことを本人が実感できれば、少しずつ行動が変わっていきます。
小さな行動の変化を見ています
昨日までは問題を途中までしか読んでいなかった子が、今日は最後まで読む。
「全部分からない」と言っていた子が、今日は分からない場所を指で示す。
教わっても自分の方法を続けていた子が、今日は一度だけ新しい方法を試す。
こうした変化は、すぐに大きな点数差として表れないこともあります。
しかし、勉強の結果を変えるには、その前に学ぶときの行動が変わる必要があります。
そのため、ときわの塾では正解したかどうかだけでなく、
- 問題をどのように読んだか
- どこで手が止まったか
- 分からないことをどう伝えたか
- 教わった方法を試したか
- 次は一人でできたか
まで確認しています。
最初からできる必要はありません
問題を最後まで読むことも、分からない部分を伝えることも、教わった方法を試すことも、最初からできる子ばかりではありません。
だからといって、
「この子は勉強に向いていない。」
と決める必要はありません。
できていない行動が分かれば、練習することができます。
昨日より一つ長く読めた。
前より具体的に質問できた。
一度だけでも、教わった方法を試せた。
その小さな変化を積み重ねることで、子どもの学び方は変わっていきます。
大切なのは、今日の点数だけで可能性を決めることではありません。
どの行動を変えれば、持っている力を使えるようになるのかを見つけることです。
ときわの塾では、「勉強に向いているか」を判断するのではなく、一人ひとりがどこで止まっているのかを見ながら、次に変える行動を一緒に考えています。
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