中学受験の国語|四択問題で二択まで絞って間違える子へ
「四つのうち二つまでは消せるのに、最後の二択で間違えてしまいます」
中学受験の国語で、このような状態になる子がいます。
明らかに違う選択肢は消せている。
本文の内容も、ある程度は理解できている。
ところが、最後に残った二つを見比べると、
「こっちのような気がする」
「何となく、こちらだと思う」
と、最後だけ感覚で選んでしまいます。
二択まで絞れているからこそ、あと少しに見えるかもしれません。しかし、最後の判断を何となく行っている状態では、同じような問題でも正解が安定しません。
最後の二択では、〇を探す方がよいのでしょうか。それとも、もう一度×を探す方がよいのでしょうか。子どもの状態に合わせた判断方法を、ときわの塾が解説します。

二択まで絞れたことと、根拠を持って選べることは違います
四択問題で二つの選択肢を消せたことは、一つの前進です。
少なくとも、四つすべてが同じように見えているわけではありません。
本文と明らかに違う選択肢や、問いに合っていない選択肢を見つけられています。
しかし、二択まで絞れたからといって、残った二つの違いまで理解できているとは限りません。
例えば、子どもの中では、
- 二つは明らかに違うから消せた
- 残った二つは、どちらも正しく見える
- 違いをうまく言葉にできない
- 考えても分からないので、最後は勘で選ぶ
ということが起きています。
この状態で正解したとしても、次の問題でも同じように正解できるとは限りません。
偶然、選んだ方が合っていただけかもしれないからです。
最後の二択で「何となく」が戻ってきます
四択問題の最初では、子どもも選択肢をよく見ています。
「これは本文と違う」
「この人の気持ちではない」
「ここまでは書かれていない」
と考えて、二つの選択肢を消せることがあります。
ところが、最後に二つが残ると、それまで行っていた確認をやめてしまう子がいます。
そして、
「長く詳しく書いてあるから、こちらかな」
「本文と同じ言葉が入っているから、こちらかな」
「最初に正しいと思ったのはこちらだから」
と選んでしまいます。
ここで問題なのは、選んだ答えではありません。
最後の最後で、根拠を確かめることをやめてしまったことです。
だから私は、二択まで絞った子に、
「どちらが正解だと思う?」
と、すぐには聞かないことがあります。
代わりに、
「どちらの方が違う?」
と尋ねます。
最後の二択でも、もう一度×を探します
二つの選択肢が残ったときも、基本的には、もう一度×を探します。
人は、正しいものを一つに決めるより、
「ここが少し違う」
「この言い方は本文より強い」
「この部分は書かれていない」
と、違う部分を見つける方が考えやすいことがあります。
実際の指導でも、
「どちらが正しいと思う?」
と聞くより、
「どちらに違うところがある?」
と聞く方が、子どもが選択肢を丁寧に見直せることがあります。
例えば、残った二つについて、
- 本文と違う言葉はないか
- 本文より強く言い切っていないか
- 本文にない説明が加わっていないか
- 誰の気持ちなのかが変わっていないか
- 気持ちが変化した時点は合っているか
- 原因と結果が逆になっていないか
を確認します。
正解らしい方を感覚で選ぶのではなく、間違っている方の違いを一つ見つけます。
片方を根拠を持って消せれば、残った方が答えになります。
「長く書いてある方が正解」とは限りません
最後の二択では、詳しく書かれている選択肢の方が正しく見えることがあります。
本文で使われている言葉が多く入り、説明も具体的だからです。
しかし、選択肢が詳しいということは、正しい内容だけでなく、本文に書かれていない内容まで加えられている可能性もあります。
例えば、選択肢の前半が本文と合っていても、後半に、
- 本文には書かれていない理由
- 登場人物が考えていない気持ち
- 本文以上に強い結論
が加えられていることがあります。
子どもが前半だけを見て、
「本文と同じことが書いてある」
と判断すると、後半の違いを見落とします。
最後の二択では、選択肢を途中で止めず、最後まで読みます。
そして、一部分が合っているかではなく、選択肢全体が本文と合っているかを確かめます。
言い換えを見抜ける子には、〇を探させることもあります
ただし、すべての子に、最後まで×だけを探させるわけではありません。
最後の二択まで絞った後、正しい方を選ぶためには、本文と選択肢の言い換えを判断する必要があります。
例えば本文に、
「失敗することへの不安があったものの、友達の言葉をきっかけに、もう一度挑戦しようと考えた」
と書かれているとします。
選択肢では、
「友達に励まされたことで、失敗を恐れず再挑戦する気持ちになった」
と言い換えられているかもしれません。
使われている言葉は同じではありません。
しかし、内容はほぼ同じです。
このような言い換えを正確に判断できる子には、残った二つのうち、
「どちらが本文と同じ内容を表している?」
と、〇を探させる場合もあります。
本文と選択肢の表現が違っていても、意味のつながりを確認できる子には、正しい方を根拠から選ぶ方法が合うことがあるからです。
×を探すか〇を探すかは、子どもを見て決めます
最後の二択で使う方法は、全員同じではありません。
ときわの塾では、その子の語彙力や文章を処理する力、選択肢の違いを説明する様子を見ながら判断します。
×を探す方が合いやすい子
- 正解を感覚で選ぶことが多い
- 言い換えられると、本文と違う内容だと思ってしまう
- 二つの選択肢の共通点ばかりを見ている
- 一部分が合っているだけで〇にしてしまう
- 正解の理由を説明することが難しい
このような子には、間違っている方の違いを探させます。
「正解はどちら?」
ではなく、
「どちらのどこが本文と違う?」
と聞きます。
〇を探すこともできる子
- 本文の内容を別の言葉で説明できる
- 選択肢の言い換えを理解できる
- 本文の根拠となる場所を示せる
- なぜ正しいのかを言葉で説明できる
- 違う表現でも同じ意味だと判断できる
このような子には、残った二つから、本文と同じ内容を表している方を探させることがあります。
大切なのは、
「四択問題は必ず×を探す」
「最後は必ず〇を探す」
と、方法を一つに決めることではありません。
その子が何となく選ばず、根拠を持って判断できる方法を使うことです。
×を探す子にも、言い換えの指導は必要です
最後の二択で×を探す方法を使っていても、言い換えの指導が不要になるわけではありません。
四択問題では、本文とまったく同じ言葉を使わず、別の表現で内容を示すことがあります。
そのため、子どもが、
「本文と同じ言葉が書かれていないから×」
と判断してしまうと、正しい選択肢まで消してしまいます。
例えば、
- 「悲しかった」と「落ち込んだ」
- 「安心した」と「心配がなくなった」
- 「決心した」と「しようと心を決めた」
- 「期待していた」と「うまくいくことを願っていた」
など、言葉は違っても近い内容を表すことがあります。
指導では、
「本文と同じ言葉があるか」
だけではなく、
「言葉が変わっていても、同じ内容を表しているか」
まで確認します。
×を探す方法は、言葉が違うものをすべて消す方法ではありません。
意味を比べたうえで、本文と合わないものを消す方法です。
最後の二択では、違う言葉に注目します
二つの選択肢が似ているとき、共通している部分を何度読んでも違いは見つかりません。
そこで、残った二つの中で、表現が異なっている部分に注目します。
例えば、
- 「不安だった」と「腹を立てていた」
- 「少しずつ」と「すぐに」
- 「一つの理由」と「唯一の理由」
- 「挑戦しようとした」と「成功を確信した」
という違いです。
異なる部分を見つけたら、その言葉が本文に合っているかを確認します。
二つの選択肢全体を何度も読み比べるだけではなく、
- 二つの選択肢で違う部分を見つける
- その違いについて本文へ戻る
- 本文に合わない方を消す
- 残った方の内容も本文と合うか確認する
という順番で考えます。
最後に残ったから正解と決めるのではなく、残った方についても、本文と同じ内容になっているかを確かめます。
正解しても、理由が「何となく」なら確認します
二択から選んだ答えが正解していれば、そこで終わりたくなるかもしれません。
しかし、
「どうしてこちらを選んだの?」
と聞いたとき、
「何となく」
「こっちの方が正解らしかったから」
という答えなら、次の問題でも同じように選べるとは限りません。
反対に、答えを間違えていても、
「こちらは本文より強く言い切っていると思った」
「この気持ちになった時点が違うと思った」
と説明できるなら、考えた場所を確認できます。
どこで判断がずれたのかが分かれば、次の問題につなげられます。
ときわの塾では、正解か不正解かだけでなく、
- 二つの選択肢の違いを見つけられたか
- 本文の根拠へ戻れたか
- 消した理由を説明できたか
- 言い換えを同じ内容だと判断できたか
- 次の問題でも同じ確認をできたか
を見ています。
正解したことよりも、何となく選ぶことをやめられたかを確認します。
ご家庭では「どちらが正解?」の前に聞いてみてください
お子さまが最後の二択で迷っているときは、
「どちらが正解だと思う?」
と聞く前に、
「この二つは、どの言葉が違う?」
と聞いてみてください。
違う部分を見つけられたら、
「その違いについて、本文ではどう書かれている?」
と確認します。
それでも正しい方を決められない場合は、
「どちらに本文と違うところがある?」
と、×を探させます。
言い換えを判断できそうな子には、
「本文と同じ意味を表しているのはどちら?」
と聞くこともできます。
ご家庭で答えを教える必要はありません。
違いを見つけ、本文へ戻るところまで促し、判断が難しい場合は先生へ質問できるようにしてください。
ときわの塾が大切にしていること
ときわの塾では、
「四択問題は×を探せば解ける」
という方法だけを教えているわけではありません。
子どもによって、言葉の知識も、文章を処理する速さも、言い換えを判断する力も異なります。
そのため、最後の二択で、
×を探した方が根拠を見つけやすいのか。
〇を探した方が言い換えを正しく判断できるのか。
実際に問題を解く様子を見ながら決めます。
どちらを使う場合も、やめさせたいのは「何となく選ぶこと」です。
二つの違いを見つける。
本文へ戻る。
根拠を確認する。
正しい理由または間違っている理由を説明する。
そして、次の問題でも同じ方法を使う。
この行動が身につくことで、四択問題の正解が少しずつ安定していきます。
四択問題で最後の二択を正解するために必要なのは、勘を鋭くすることではありません。
その子に合った方法で、最後まで根拠を探し続けることです。
ときわの塾は、「できた!」を積み重ね、学ぶ土台を育てる塾です。
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