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2026年8月21日

数学で「全部分からない」と言う中学生へ|分かるところと分からないところの分け方

ときわの塾先生のブログ

この記事の内容

数学の問題を前にして、「全部分からない」と言う中学生がいます。

しかし、本当に何も分かっていないとは限りません。分かる部分はあっても、それを言葉で説明することが難しく、まとめて「全部分からない」と伝えていることがあります。

ときわの塾では、無理に上手な説明を求めず、分かるところを書いてもらいます。式や情報を整理した跡から、どこまで考えられているのかを確認する方法について解説します。

「全部分からない」は、本当に全部なのでしょうか

数学を教えていると、問題を見た子から、

「全部分かりません」

と言われることがあります。

その言葉だけを受け取ると、問題の最初から説明しなければならないように思えます。

しかし、確認してみると、実際にはある程度分かっていることがあります。

問題文の意味は分かっている。

使いそうな公式も思い出している。

途中までは式を作れる。

何を求める問題なのかも理解している。

それでも本人は「全部分からない」と言います。

これは、何も考えていないからとは限りません。

どこまで分かっていて、どこから分からないのかを説明できないため、まとめて「全部」と言っていることがあります。

分からない場所を説明することが面倒な子もいます

「どこが分からないの?」

と聞かれたとき、自分の状態を順番に説明する必要があります。

問題文は読めた。

ここまでは式を作れた。

この数字を使うことも分かった。

でも、その次に何をすればよいか分からない。

このように分けて説明できれば、先生も必要な部分から確認できます。

しかし、これを言葉にすることを面倒に感じる子がいます。

一つずつ考えて説明するより、

「全部分かりません」

と言った方が早いからです。

また、面倒だからというだけでなく、どのように説明すればよいか分からない子もいます。

頭の中には何となく考えていることがあっても、それを言葉に並べられません。

その結果、ある程度分かっている問題でも「全部分からない」と伝えます。

「どこが分からない?」と聞くだけでは答えられません

子どもが「全部分からない」と言ったとき、

「全部ではないでしょう」

「どこが分からないの?」

と繰り返しても、うまく答えられないことがあります。

本人は、困っている場所を隠そうとしているとは限りません。

自分の考えを整理し、相手に伝わる言葉へ変えることが難しいのです。

そのような子に、最初から正確な説明を求めても、

「分かりません」

「説明できません」

というやり取りが続きます。

そこで、ときわの塾では、言葉だけで説明させようとはしません。

まず、

「分かるところはどこ?」

と確認します。

言葉で答えることが難しければ、分かるところまで書いてもらいます。

言葉では説明できなくても、書けば伝えられる子がいます

自分の考えを話すことは苦手でも、問題用紙やノートには書ける子がいます。

分かっている数字に印を付ける。

問題文に書かれている条件を書き出す。

使えそうな公式を書く。

途中まで式を作る。

図や表に整理する。

このように手を動かすと、本人がどこまで分かっているのかが見えてきます。

例えば、途中まで正しい式が書かれていれば、問題の最初から分からないわけではありません。

何を求めるのかを書けていれば、問題文の目的は理解できています。

必要な数字を整理できていれば、情報はある程度受け取れています。

言葉で「ここまでは分かります」と説明できなくても、書いたものが本人の代わりに伝えてくれます。

最初から解説すると、分かっている部分まで先生に任せてしまいます

「全部分からない」という言葉をそのまま受け取り、先生が最初から最後まで説明すると、その場では問題を進められます。

しかし、本人が分かっていた部分まで、先生が代わりに進めることになります。

問題文を読む。

必要な情報を探す。

使う公式を考える。

途中まで式を作る。

本来、自分でできたかもしれないことまで、解説の中に含まれてしまいます。

これが続くと、少し分からない部分があるだけで、最初から先生へ聞くようになります。

自分でできるところと、助けが必要なところを分ける機会もなくなります。

ときわの塾が目指しているのは、先生が問題を解いて見せることではありません。

本人ができる部分は自分で進め、止まった場所で必要な質問ができる状態です。

式が途中まで書かれていれば、考えた跡があります

数学では、最終的な答えだけでなく、そこへ向かう途中を見ることが大切です。

答えまでたどり着けていなくても、

  • 途中まで式を書いている
  • 問題文の条件を抜き出している
  • 数字の関係を整理している
  • 図や表を書いている
  • 使えそうな公式を試している
  • 書いた式を消して別の方法を考えている

といった跡があれば、本人は何かを考えています。

答えが出ていないからといって、「全部分かっていない」とは限りません。

思考の跡を見れば、

「ここまでは理解できている」

「この式の次から分からなくなった」

「情報は整理できたが、使い方を選べていない」

と分けられます。

先生も、必要な場所に絞って説明できます。

何も書かれていなければ、分からない原因も見つけられません

反対に、問題用紙やノートに何も書かれていなければ、本人がどこまで考えたのかを確認できません。

問題文が理解できなかったのか。

使う公式を思い出せなかったのか。

計算方法が分からなかったのか。

考える前に諦めたのか。

それとも、頭の中だけで考えていたのか。

何も残っていなければ、すべてを質問し直す必要があります。

そのため、正解までたどり着けなくても、分かるところや考えたことは書いてもらいます。

書くことは、答えを出すためだけではありません。

自分が分かっていることと、分かっていないことを見つけるためにも必要です。

上手な説明よりも、考えたことを残す方が先です

自分の考えを言葉で説明できることは大切です。

しかし、最初から上手な説明を求める必要はありません。

「何が分からないのか、きちんと説明しなさい」

と言われても、それができないから「全部分からない」と言っている場合があります。

まずは、

  • 分かる数字に印を付ける
  • 分かっている条件を書く
  • 途中まで式を作る
  • 図を描く
  • 使えそうな公式を書く

といった形で、頭の中にあるものを外へ出します。

そのあと、書いたものを見ながら、

「ここまでは分かっていた」

「この次が分からなかった」

と確認すれば、言葉でも説明しやすくなります。

書くことが、説明するための準備になります。

「全部分からない」を、小さく分けていきます

数学の問題が分からないとき、困っている内容を小さく分けることが必要です。

例えば、

  • 問題文の意味が分からない
  • 分からない言葉がある
  • 何を求めるのか分からない
  • 使う公式が分からない
  • 式は作れたが計算できない
  • 途中まではできたが、その次が分からない
  • 答えは出たが、合っているか確認できない

というように、「分からない」にもさまざまな状態があります。

この違いが分かれば、必要な行動も変わります。

言葉の意味を確認する。

問題文をもう一度読む。

公式を調べる。

計算方法を質問する。

途中式を見直す。

「全部分からない」のままでは、次に何をすればよいか決められません。

分からないことを小さく分けることで、次の一歩を選べるようになります。

成長は、正解だけで判断しません

ときわの塾では、問題に正解したことだけを成長とは考えません。

答えが出ていなくても、以前は何も書かずに「全部分からない」と言っていた子が、

途中まで式を書いた。

必要な情報を整理した。

図を描いて考えた。

自分が止まった場所を指し示した。

このような行動が出ていれば、学び方は変わり始めています。

特に、

「ここまでは分かります」

「この式の次から分かりません」

と言葉や書いたもので伝えられるようになれば、必要な質問もしやすくなります。

先生も、本人が分かっている部分まで説明する必要がなくなります。

家庭でも、最初から全部教えなくて構いません

お子さんから、

「数学が全部分からない」

と言われると、保護者の方もどこから教えればよいか困ると思います。

そのとき、最初から問題を解説する必要はありません。

まず、

「分かるところはある?」

「書けるところまで書いてみたら?」

と確認してみてください。

言葉で答えられなくても、書けば示せることがあります。

何も書けない場合は、それも現在の状態を知る材料になります。

家庭で解き方を最後まで教えることより、本人が分かることと分からないことを分ける方が大切です。

分けられない場合は、塾で確認します。

「全部分からない」から、自分で質問できる状態へ

「全部分からない」と言う子が、本当に何も分かっていないとは限りません。

分かる部分を説明することが面倒だったり、言葉で伝える方法が分からなかったりすることがあります。

ときわの塾では、「全部」という言葉だけで判断しません。

分かるところを確認する。

言葉で説明できなければ、書いてもらう。

途中式や情報を整理した跡を見る。

どこまで考えられているのかを分ける。

そのうえで、本当に分からない場所から一緒に確認します。

目標は、上手な説明ができることだけではありません。

自分が分かっていることと、分からないことを区別し、必要な部分を自分から質問できる状態です。

点数を追いかけるだけではなく、点数につながる行動を育てる。

数学を通して、自分の考えを残し、自分の分からない場所を確認できるようにします。

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