中学受験の模試はどこまで復習する?|全部やり直さない問題の選び方
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中学受験の模試では、間違えた問題をすべて同じように復習する必要はありません。現在の学力、志望校、本番までの時間を考え、得点につながりやすい問題から取り組むことが大切です。模試で復習する問題の選び方を、ときわの塾が解説します。

「模試で間違えた問題は、全部やり直した方がよいのでしょうか」
「難しい問題ばかりで、どこから復習させればよいのか分かりません」
中学受験を目指す保護者の方から、このようなご相談をいただくことがあります。
模試が返ってくると、たくさんの間違いが目に入ります。
すべて復習しなければいけないと思い、一問目から順番に解き直そうとする子もいます。
しかし、模試には現在の学力では難しすぎる問題も含まれています。
間違えた問題をすべて同じように復習すると、時間をかけたわりに次の得点につながらないことがあります。
大切なのは、間違えた問題の数を減らすことではありません。
本番までに得点できるようにしたい問題を選ぶことです。
模試の復習は「全部すること」が目的ではありません
模試の復習というと、間違えた問題を最初から最後まで解き直すことだと思われるかもしれません。
もちろん、すべての問題を理解できれば理想的です。
しかし、中学受験では、限られた時間の中で学習を進めなければなりません。
一問の難問に長い時間を使うよりも、基本問題や標準問題の失点を三問減らす方が、次の模試や入試の点数につながることがあります。
模試の復習で最初に考えたいのは、
「なぜ間違えたのか」
そして、
「次に得点できる可能性がある問題か」
ということです。
最初に復習したいのは「本当は解けた問題」です
最も優先して復習したいのは、現在の力でも解けたはずの問題です。
例えば、次のような問題です。
- 計算の途中で数字を書き間違えた
- 問題文の条件を一つ読み落とした
- 「正しいもの」と「誤っているもの」を読み違えた
- 漢字や語句を覚えていたのに書けなかった
- 解き方を知っていたのに、途中式を書かずに間違えた
- 見直せば気づける間違いだった
これらは、まだ習っていない問題や、考え方そのものが分からない問題とは異なります。
必要なのは、新しい知識を増やすことではなく、持っている力を本番で出せるようにすることです。
ただし、何でも「ケアレスミス」で済ませてはいけません。
同じような間違いを繰り返しているなら、そこには原因があります。
- 計算を急ぎすぎている
- 条件に印をつけていない
- 途中式を省いている
- 問われていることを確認せずに答えている
- 見直しの方法が決まっていない
「次は気をつける」で終わらせず、次に変える行動を一つ決めることが大切です。
次に、一度習った問題を確認します
次に復習したいのは、一度習ったことがあるのに解けなかった問題です。
授業や問題集では解いたことがある。
解説を見れば分かる。
先生に少し教えてもらえば思い出せる。
このような問題は、理解していないとは限りません。
知識や解き方を、模試の問題と結びつけられなかった可能性があります。
例えば、算数で同じ考え方を使う問題でも、数字や図、文章の表し方が変わると、別の問題だと思ってしまう子がいます。
国語でも、授業中には答えられたのに、自分で文章から根拠を探す問題になると書けないことがあります。
この場合、答えや解き方をもう一度覚えるだけでは十分ではありません。
- 問題のどこを見て、その解き方を選ぶのか
- 何を聞かれたら、その知識を使うのか
- 以前に解いた問題と何が同じなのか
- 次に似た問題が出たら、最初に何をするのか
ここまで確認する必要があります。
少し練習すれば解けそうな問題も優先します
模試には、完全には解けなかったものの、途中までは正しく考えられていた問題があります。
- 最初の式までは立てられた
- 図には正しく整理できていた
- 選択肢を二つまで絞れていた
- 記述に必要な部分は見つけられていた
- 解説を読めば、考え方を理解できた
このような問題は、少し練習すれば得点できるようになる可能性があります。
すべて分からなかった問題と、あと一歩だった問題を同じ扱いにしてはいけません。
模試の答案には、点数だけでなく、子どもがどこまで考えられていたかが表れています。
途中式、書き込み、消した跡、選んだ答えなども見ながら、次に得点へ変えられそうな問題を探します。
志望校で必要な問題かどうかも考えます
模試の問題を復習するときは、志望校で必要になる可能性も考えます。
同じ中学受験でも、学校によって出題の難しさや問題の特徴は異なります。
模試で出題された難問だからといって、すべての受験生が解けるようにしなければならないわけではありません。
反対に、志望校でよく問われる内容なら、模試で正答率が低かった問題でも取り組む価値があります。
そのため、問題を選ぶときには、
- 志望校で必要になる内容か
- 現在の学年で身につけておきたい内容か
- 今後の単元の土台になる内容か
- その子の弱点として繰り返し表れているか
を確認します。
模試の問題だけを見るのではなく、その子がどの学校を目指し、現在どの段階にいるのかを見て判断することが必要です。
今は後回しにしてよい問題もあります
模試で間違えた問題の中には、今は後回しにしてよいものもあります。
- 正答率が非常に低い難問
- 現在の学力では理解に長い時間が必要な問題
- 志望校では優先度が低い内容
- 基本問題に大きな課題が残っている状態での応用問題
- 解けるようになるまでに、別の単元の理解が必要な問題
後回しにすることは、諦めることではありません。
今、何を優先するかを決めるということです。
基本問題で失点しているのに、模試の最後にある難問ばかりを復習しても、点数が安定しないことがあります。
難しい問題を解けることに魅力を感じる子もいますが、入試は難問だけで決まるものではありません。
取るべき問題を確実に取ることも、中学受験では大切です。
復習する問題は四つに分けられます
模試の間違いを整理するときは、次の四つに分けると分かりやすくなります。
すぐに直したい問題
本当は解けたはずなのに、読み違い、計算ミス、確認不足などで落とした問題です。
次の模試までに、間違いを防ぐ具体的な行動を決めます。
練習すれば得点できそうな問題
一度習った問題や、途中まで考えられていた問題です。
似た問題も使いながら、一人で解ける状態を目指します。
時間をかけて身につけたい問題
志望校で必要ですが、理解や定着に時間がかかる問題です。
一度の解き直しで終わらせず、今後の学習計画に入れます。
今は後回しにする問題
現在の学力や志望校を考えると、優先度が低い難問です。
無理にその場で理解させようとせず、必要になった段階でもう一度取り組みます。
このように分けると、模試の結果が悪くても、何から始めればよいかが見えてきます。
解説を読んだだけでは復習は終わりません
復習する問題を選んだあとにも、注意したいことがあります。
解説を読むと、子どもは、
「分かった」
「もう大丈夫」
と言うことがあります。
しかし、解説を読んで理解できることと、次に一人で解けることは同じではありません。
復習した問題は、解説を閉じてもう一度解きます。
そのときに、
- 最初に何を考えたのか
- なぜ、その式や答えになったのか
- 問題のどの部分を根拠にしたのか
- 前回の間違いをどう直したのか
を子ども自身が説明できるか確認します。
さらに、数字や聞かれ方が変わった似た問題でも使えるかを確かめます。
同じ問題の答えを覚えただけでは、次の模試にはつながりません。
別の問題でも一人で使える状態にすることが、模試を復習する目的です。
一度に直すことを増やしすぎません
模試の結果が悪いと、保護者の方も子どもも、早くすべてを直したくなります。
しかし、
「計算ミスをなくす」
「問題文を丁寧に読む」
「時間配分を変える」
「漢字を覚え直す」
「苦手単元を全部復習する」
と一度に多くのことを決めても、子どもは何から取り組めばよいのか分からなくなります。
最初は、
- 問われていることに線を引く
- 計算の途中式を省かない
- 一問で止まりすぎたら次へ進む
- 漢字を毎日決めた数だけ確認する
など、次の模試までに続ける行動を絞ります。
模試の復習は、解き直した問題の数を増やすためではありません。
次の模試や入試で、実際の行動を変えるために行います。
模試の結果から次の勉強を決めます
模試の間違いは、すべて同じではありません。
すぐに直せる失点もあれば、時間をかけて身につける問題もあります。現在は後回しにしてよい難問もあります。
だからこそ、間違えた問題を最初から全部やり直すのではなく、
- 本当は解けた問題
- 一度習った問題
- 少し練習すれば解ける問題
- 志望校で必要な問題
から優先して復習します。
そして、解説を見て分かったところで終わらせず、一人で解き直し、似た問題でも使えるかを確認します。
模試は、できなかった問題の数に落ち込むためのものではありません。
本番までに、得点へ変えられる問題を見つけるためのものです。
ときわの塾では、偏差値や合格判定だけではなく、答案に残された途中式や書き込み、失点した原因まで確認します。
そのうえで、今の子どもに必要な問題を選び、次の学習行動につなげていきます。
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