子どもの勉強はどこまで見守る?|手を出しすぎず、放置もしない関わり方
「子どもを信じて、口を出さずに見守った方がよいのでしょうか」
「何も言わなければ勉強しません。でも、言いすぎると嫌がります」
子どもに自分で考えてほしいと思っても、宿題を始めない姿や、同じ間違いを繰り返す姿を見ると、どこまで待てばよいのか不安になると思います。
反対に、困らないように先回りして教え続けると、子どもが自分で考える機会を減らしてしまうことがあります。
大切なのは、「見守る」「手を出す」の二つに分けることではありません。
子どもの勉強をどこまで見守り、どの場面で大人が関わればよいのでしょうか。ときわの塾が解説します。

「子どもを信じる」と「何もしない」は違います
子どもを信じることは、
「そのうち自分でできるようになるだろう」
と、すべてを任せることではありません。
まだ勉強の進め方が分からない子に、計画から振り返りまですべて任せても、何から始めればよいのか分からないことがあります。
問題文を最後まで読む習慣がない子に、
「自分で気づくまで待とう」
と考えても、本人は読み飛ばしていること自体に気づいていないかもしれません。
子どもを信じるからこそ、
- 今、何に困っているのかを見る
- 必要な環境を整える
- 自分で考えられる問いを渡す
- 最後は一人でできるか確かめる
という関わりが必要です。
大人がすべてを解決するのではありません。
子どもが自分の力を使える状態を整えたうえで、最後は本人に返します。
手を出しすぎると「自分でできた」が残りません
子どもが問題の前で手を止めると、周りの大人は助けたくなります。
「これは、この式を使うんだよ」
「最初にここを計算して」
「答えはこうなるでしょう」
と順番に教えれば、その問題は正解できるかもしれません。
しかし、次に似た問題が出たとき、一人では解けないことがあります。
教えてもらった順番どおりに答えを書いただけで、自分で何を考えればよいのか分かっていないからです。
大人が確認したいのは、その場で正解したかだけではありません。
- 次の問題でもできるか
- 聞かれ方が変わってもできるか
- 大人が隣にいなくてもできるか
というところまで確認します。
子どもが考える部分まで大人が先回りすると、「教えてもらえばできる」は増えても、「一人でできる」は増えにくくなります。
見守る前に、どこで困っているかを確認します
子どもが「分からない」「できない」と言っても、その言葉だけでは、どの程度手を貸せばよいのか判断できません。
例えば、算数の文章題で手が止まっている場合でも、
- 問題文を最後まで読んでいない
- 何を聞かれているか分からない
- 必要な計算方法を忘れている
- 式は立てられるが計算で間違える
- 考える前に「分からない」と判断している
など、原因は異なります。
まず、
「どこまでは分かった?」
「何を聞かれている問題?」
「最初にできそうなことはある?」
と尋ねます。
子どもが答えられるところまで確認し、その先へ進むために必要な支えだけを渡します。
大人が関わった方がよい場面
すべてを見守るのではなく、大人が関わった方がよい場面もあります。
何から始めればよいか分かっていない
机には向かっていても、教材を出さずに時間だけが過ぎている。
宿題がいくつあるのか把握できていない。
このような場合は、
「早く勉強しなさい」
と繰り返すより、
「今日は何がある?」
「どれから始める?」
と、最初の行動を一緒に整理します。
同じ間違いを繰り返している
本人が間違いの原因に気づかないまま、問題数だけを増やしている場合です。
「また間違えた」
と注意するだけでなく、
「前回と同じところで間違えていないかな」
「どこで考え方が変わった?」
と確認します。
分からないまま長く止まっている
机に向かっていても、何も書かずに長時間止まっていることがあります。
本当に考えているのか、何から始めればよいのか分からないのかを確認します。
「分かっていることだけ書いてみよう」
「どこから分からないか教えて」
と声を掛け、最初の一歩を見つけます。
答えを写して終わろうとしている
答えを写せば宿題は終わりますが、分からなかった原因は残ります。
全部を最初からやり直させる前に、
「どこまでは一人でできた?」
「答えを見て、何が分かった?」
と確認します。
答えを書き直すことではなく、次に同じような問題を一人で解ける状態にすることが目的です。
子どもに任せた方がよい場面
反対に、大人が待った方がよい場面もあります。
- 自分で考えようとしている
- 間違いに気づいて直そうとしている
- 習った方法を思い出そうとしている
- 何度か試しながら答えを探している
- 分からない場所を整理して質問しようとしている
少し時間がかかっていても、子どもが自分で前へ進もうとしているなら、すぐに口を出さずに待ちます。
大人から見ると遠回りに見えることでも、子どもが自分で試した経験は残ります。
やり直せる失敗まで、先回りして防ぐ必要はありません。
大人が整え、最後は子どもに返します
家庭での関わりは、次の順番で考えると整理しやすくなります。
1.様子を見る
勉強しているかどうかだけでなく、どこで手が止まり、何をしているのかを見ます。
2.困っていることを整理する
「全部分からない」で終わらせず、分かる部分と分からない部分を分けます。
3.必要な支えだけを渡す
すぐに答えを教えるのではなく、最初の一歩となる質問や、使う教材、学習する順番を示します。
4.最後は一人でやってもらう
一緒に確認した後、元の問題や似た問題を一人で解いてもらいます。
大人が手伝った状態で正解して終わるのではなく、自分でできるところまで戻します。
「口を出さないこと」が自立ではありません
子どもの自立を考えると、
「できるだけ口を出さない方がよい」
と思うかもしれません。
しかし、自立とは、最初から一人ですべてできることではありません。
最初は大人と一緒に、
- 何をするか決める
- 分からないところを整理する
- 必要な方法を確認する
- 終わった後に振り返る
という経験が必要な子もいます。
その経験を重ねながら、大人が担っていた部分を少しずつ子どもへ返します。
昨日は一緒に決めた。
今日は選択肢を示し、子どもに選んでもらった。
次は子ども自身が決めた。
このように、必要な支えを少しずつ減らしていくことが自立につながります。
保護者様が教え続けて苦しくなる必要はありません
家庭で子どもの勉強に関わると、保護者様も感情的になってしまうことがあります。
勉強以外の生活で気になっていることも重なり、
「前にも言ったでしょう」
「どうしてこれが分からないの」
と伝えたくなることもあると思います。
家庭でうまく教えられないからといって、保護者様に何かが足りないわけではありません。
親子だからこそ、教えることが難しい場面があります。
ご家庭では、まず、
「どこまでは分かっている?」
「最初に何ができそう?」
と尋ねてみてください。
それでも難しそうなら、家庭だけで解決しようとせず、学校や塾へ相談してください。
子どもを信じるからこそ、必要なときに関わります
ときわの塾では、子どもが自分でできることまで先生が代わりに行うことはしません。
一方で、
「いつかできるようになる」
と、何もせずに待つこともしません。
子どもの行動を観察する。
起きている事実を整理する。
どこで困っているのかを確認する。
必要な支えを渡す。
そして、最後は一人でできるか確かめる。
主役は子どもです。
大人の役割は、子どもに代わって正解することではありません。
子どもが自分の力を使える状態を整え、できる部分を少しずつ本人へ返すことです。
それが、ときわの塾が考える「子どもを信じる」という関わり方です。
ときわの塾は、「できた!」を積み重ね、学ぶ土台を育てる塾です。
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