ときわの塾 塾長の特別講座 第1話
全部覚えようとしてへん?
~勉強が変わる頭の使い方~

先日、授業で面白いことがありました。
説明をした後って、子どもの表情が変わる瞬間があるんです。
「あっ、そういうことか!」
って顔をする子がいます。
こういう子は、その後も同じ考え方を使えることが多いんです。
ところが、一人だけ全然表情が変わらない子がいました。
ずっと何かを小さい声でブツブツ言っています。
気になったので聞いてみました。
「何してるん?」
すると、
「先生が言ったことを、自分の言葉に置き換えて全部覚えようとしています。」
と言いました。
「あぁ、なるほど。」
原因はそこやったんです。
そこで、その子に聞いてみました。
「桃太郎の話、全部覚えてる?」
「覚えてない。」
「でも、どんな話か説明できるやろ?」
「できます。」
「なんでやと思う?」
その子は考え込みました。
そこで、今度は国語の話をしました。
「要約って勉強するやろ?」
「うん。」
「要約って何してる?」
「短くします。」
「どうやって?」
「いらんところを消します。」
「でもさ、そのいらんところって最初から文章に書いてあったやん。」
「……。」
「最初は全部読まんと話は分からへん。
でも最後まで読んだら、一番言いたいことが分かるやろ?
だから途中の説明は消しても意味は伝わるねん。」
その子は少しうなずきました。
「先生の話も一緒やねん。」
「全部覚えようとせんでええ。」
「最後まで聞いたら、
『つまり何が言いたいん?』
それだけ分かったらええねん。」
「そこが分かったら、あとは自然と思い出せるようになる。」
もしかしたら、この子は今までずっと一生懸命やったんやと思います。
でも、一生懸命やからこそ、
全部覚えようとしてしまっていた。
その結果、本当に考えるための力まで使ってしまっていたんです。
勉強って、
全部覚える競争ちゃうねん。
一番大事なことを見つける練習やねん。
それができるようになると、
問題が変わっても、
学年が上がっても、
自分で考えられるようになります。
僕は授業で、
「この子はできへんな。」
とは思いません。
まず考えるのは、
「この子、頭の中で何してるんやろ?」
です。
そこが分かったら、
改善する方法も見えてきます。
子どもって、一人ひとり頭の使い方が違います。
だからこそ、その子に合った学び方を一緒に探していくことが大切やと思っています。
今回の特別講座
全部覚えようとせんでええ。
「つまり何が一番大事なん?」
それだけをつかむ練習をしてみてください。
勉強だけではありません。
学校の授業でも、
友達との会話でも、
大人になって仕事をするときでも、
きっと役に立つ力になります。
ときわの塾 塾長の特別講座では、授業の中で実際にあった出来事を通して、「勉強が変わる頭の使い方」をお伝えしていきます。
ときわの塾は、『できた!』を積み重ね、学ぶ土台を育てる塾です。

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