そろばんを習う意味は計算だけ?算数の土台につながる学び方
この記事の内容
そろばんを習わせる意味は、計算が速くなることだけではありません。
正しい珠の動かし方を覚え、間違えた原因を確認し、教わった方法を次の問題でも使う。そろばんを通して算数や他の学習にもつながる行動を育てる方法を、ときわの塾が解説します。
対象となる保護者様
- そろばんを習わせる意味があるのか知りたい
- 計算が速くなる以外の良さを知りたい
- 算数につながる習い事を探している
- 検定合格だけを目的にするべきか迷っている
- そろばんと算数の学習がどのようにつながるのか知りたい

そろばんは、計算が速くなるだけの習い事でしょうか
「電卓やタブレットがある時代に、そろばんを習わせる意味はありますか」
「計算が速くなる以外に、どのような良さがありますか」
そろばんについて、保護者の方からこのようなご質問をいただくことがあります。
そろばんを続けることで、計算の速さや正確さが育つことは大きな強みです。
ただし、ときわの塾がそろばんで見ているのは、答えが合ったかどうかだけではありません。
- 説明を最後まで聞けるか
- 教わった珠の動かし方を自分で使えるか
- 間違えたときに原因を確認できるか
- 正しい方法を次の問題でも続けられるか
- 一度できなかった問題へ、もう一度取り組めるか
このような行動は、算数や国語を学ぶときにも必要です。
そのため、ときわの塾では、そろばんを「算数の土台を育てる、塾のそろばん」と考えています。
答えが合えば、どのように珠を動かしてもよいわけではありません
そろばんでは、同じ答えにたどり着くように見えても、珠の動かし方が違うことがあります。
基本となる指の使い方を使わず、本人が動かしやすい方法で珠を動かす。
一度答えが合うと、その方法でよいと考える。
先生から正しい動かし方を教わっても、次の問題では自己流へ戻る。
このような状態では、簡単な問題には正解できても、桁数や計算の回数が増えたときに、珠の動きが乱れやすくなります。
そのため、ときわの塾では、答えだけでなく、
どの指を使ったのか
どの順序で珠を動かしたのか
教わった方法を次の問題でも使ったのか
を確認します。
これは算数でも同じです。
答えが一度合ったことだけでなく、正しい途中式や考え方を使い、別の問題でも再現できることが大切です。
速さより先に、正確な動かし方を身につけます
そろばんでは、速く計算しようとするほど、
- 数字を読み飛ばす
- 珠を入れ間違える
- 指の使い方が崩れる
- 途中の数を確認しない
- 間違えた場所が分からなくなる
ことがあります。
私は子どもたちに、
速くすることより、まず正確に
と伝えています。
ゆっくりでも、決められた指の使い方で正しく珠を動かす。
数字を一つずつ正確に見る。
答えが違ったときに、どこで珠を入れ間違えたのか確かめる。
この動きを繰り返し、正しい方法に慣れることで、少しずつ迷う時間が減っていきます。
最初から速く動かすのではなく、正しい動かし方を繰り返した結果として速さにつなげます。
間違えたときの行動に違いが表れます
そろばんの答えが違ったとき、子どもの行動は同じではありません。
- 答えだけを書き直す
- すぐに先生へ答えを聞く
- 最初から自己流でやり直す
- どこで珠を動かし間違えたのか確認する
- 教わった方法でもう一度計算する
どの行動を選ぶかによって、間違いが次の問題に生かされるかが変わります。
正しい答えを書いただけでは、同じ問題をもう一度計算できるとは限りません。
まず、数字を読み間違えたのか。
珠の入れ方を間違えたのか。
繰り上がりや繰り下がりで止まったのか。
指の使い方が自己流へ戻ったのか。
最初に違った場所を確認します。
その後、何も見ずにもう一度計算します。
答えが合ったときも、次の問題で同じ方法を使えるかまで見ます。
教わった直後だけできても、身についたとは限りません
先生が隣で珠の動かし方を見せれば、その場では同じように動かせることがあります。
しかし、次の問題になると、元の動かし方へ戻る子もいます。
そのため、一度教えて終わりにはしません。
- 先生の動きを見る
- 自分のそろばんで同じように動かす
- 一人でもう一度行う
- 数字が違う問題でも使う
- 次の授業でも同じ方法を使えるか確認する
という順序で見ます。
教わった問題だけできたのではなく、別の問題でも自分から正しい動かし方を選べて、初めて少しずつ身についたと判断できます。
この「教わった方法を次にも使う」という行動は、算数の文章題や図形、国語の読解でも必要です。
そろばんでは、数を一つの量として扱います
筆算では、数字を紙に書きながら計算します。
そろばんでは、数字を珠の位置と動きで表します。
例えば、5は五つの数字を一つずつ数えるのではなく、五珠で表します。
10になれば一つ上の位へ移ります。
計算の中で、
- 5や10のまとまり
- 位の変化
- 数が増える・減る動き
- 繰り上がり・繰り下がり
を珠の動きとして扱います。
この経験は、数を記号として見るだけでなく、まとまりや量として捉える助けになります。
ただし、そろばんができれば、算数の文章題や図形も自動的にできるようになるわけではありません。
文章題では問題文を読み、数量の関係を整理する力も必要です。
そろばんで育てた計算力や数の扱い方を、算数の学習へつなげていくことが大切です。
暗算は、珠を使わない計算ではありません
そろばんの暗算では、頭の中にそろばんの珠を思い浮かべ、その珠を動かして計算します。
単に計算式の答えを暗記したり、筆算を頭の中で行ったりするものではありません。
そのため、実際のそろばんで正しい珠の動かし方が身についていなければ、暗算でも安定しにくくなります。
ときわの塾では、暗算の答えだけを見るのではなく、実際の珠算で正しい動かし方を使えているかを確認します。
珠算で身につけた動きを、頭の中でも再現できるようにしていきます。
検定は、現在地を確認する目標です
ときわの塾では、下級の4級までは日本計算技術連盟、3級以上は商工会議所の検定試験に取り組みます。
検定へ向けて練習することには、
- 現在できることを確認する
- 苦手な計算を見つける
- 決められた時間内に正確に解く
- 合格という目標へ向けて練習を続ける
という意味があります。
検定合格は、努力が形になる大切な結果です。
しかし、合格することだけが目的ではありません。
練習中に間違えた原因を確認し、教わった方法を使い、自分の力でできる問題を増やす。
検定までの学び方も大切にしています。
そろばんで育てたい三つの学習行動
ときわの塾が、そろばんを通して特に育てたいのは次の三つです。
教わった方法を正しく使う
答えだけを合わせるために自己流で珠を動かすのではなく、教わった指の使い方や順序を自分で使います。
間違えた原因を確認する
正答を書いて終わるのではなく、数字の読み違い、珠の入れ間違い、指の使い方など、最初に違った場所を探します。
次の問題でも同じ方法を使う
教わった直後の一問だけでなく、数字が変わった問題や次の授業でも、自分から正しい方法を使います。
ときわの塾が「学ぶ土台」と呼んでいるのは、このように、教わったことを自分の力に変えるための具体的な行動です。
家庭では、速さや級だけで比べなくて構いません
そろばんを習っていると、
「何級になったの?」
「もっと速くできないの?」
「同じ時期に始めた子は、もう先へ進んでいるよ」
と、進度が気になることがあります。
しかし、級や速さだけでは見えない変化もあります。
- 最初より数字を正確に読めるようになった
- 指の使い方を自分で直せるようになった
- 間違えた問題を投げ出さなくなった
- 分からない動かし方を質問できるようになった
- 教わった方法を次の問題でも使えるようになった
このような変化も、そろばんを通して育っている大切な力です。
家庭では、指の使い方まで教える必要はありません。
進んだ級だけでなく、以前より自分でできるようになった行動を見ていただければ十分です。
そろばんを算数の土台へつなげます
そろばんは、計算を速くするだけの習い事ではありません。
正確に数字を見る。
正しい順序で珠を動かす。
教わった方法を自分で試す。
間違えた原因を確認する。
何も見ずにもう一度行う。
次の問題でも同じ方法を使う。
これらは、算数や国語を学ぶときにも必要な行動です。
ときわの塾では、そろばんだけを独立した習い事とは考えていません。
そろばんで育てた計算力、数の扱い方、学習中の行動を、算数やその先の学習へつなげます。
だから、ときわの塾では、そろばんを、
「算数の土台を育てる、塾のそろばん」
として指導しています。

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