国語の問題をたくさん解いているのに伸びない小学生へ|問題数を増やす前に確かめたいこと
この記事の内容
国語の問題集を続けているのに、初めて読む文章では同じ間違いを繰り返すことがあります。問題数が足りないのではなく、「なんとなく読んで、なんとなく答える」という読み方が変わっていないのかもしれません。
答え合わせだけでは読み方が変わりにくい理由と、語彙・文のつながり・本文の根拠・設問理解のどこでつまずいているのかを確認する大切さについて、ときわの塾が解説します。

「国語が苦手なので、毎日読解問題を解かせています」
「問題集を何冊もやっているのに、テストになると点数が取れません」
「一度間違えた問題は直しているのですが、別の文章になるとまた間違えます」
国語について、このようなご相談をいただくことがあります。
国語が苦手なら、読解問題をたくさん解く。
間違えたら、答えを確認して書き直す。
もう一度同じ問題を解いて、正解できるようにする。
一見すると、きちんと勉強しているように見えます。
もちろん、問題演習は必要です。
しかし、子どもの読み方を確認しないまま問題数だけを増やしても、国語の力が変わりにくいことがあります。
同じ読み方のまま、問題だけを変えているからです。
問題集を終わらせることが目的になっていませんか
国語の問題を解くとき、子どもがどのように文章を読んでいるかを見てみると、さまざまな行動があります。
文章を最後まで読まずに、先に選択肢を見る。
分からない言葉があっても、そのまま読み進める。
設問を途中まで読んで、何を聞かれているかを予想する。
本文へ戻らず、記憶だけで答える。
選択問題では、なんとなく正しそうなものを選ぶ。
記述問題では、本文の言葉をたくさん書き写す。
このような読み方をしていても、偶然正解することはあります。
正解していれば、その問題は丸になります。
しかし、丸がついたからといって、正しく読めていたとは限りません。
反対に、間違えた問題の答えを書き直しても、どこで読み違えたのかが分からなければ、次の文章でも同じことを繰り返します。
問題集を何ページ進めたかだけでは、読み方が変わったかどうかは確認できません。
国語の問題は「現在の読み方」を見つける材料です
テストや読解問題には、子どもの現在の力を確認する役割があります。
間違えたときに大切なのは、正しい答えを覚えることだけではありません。
なぜ、その答えを選んだのか。
本文のどこを読んで考えたのか。
設問では何を聞かれていたのか。
どの言葉から分からなくなったのか。
ここまで確認することで、初めて必要な練習が見えてきます。
同じ不正解でも、原因は一つではありません。
知らない言葉が多く、内容をつかめていない
文章の中に知らない言葉が一つあっても、前後から意味を考えられることがあります。
しかし、分からない言葉がいくつも重なると、文章全体の内容がぼんやりします。
漢字を声に出して読めることと、その言葉の意味を理解していることは同じではありません。
文章を音読できていても、
「この言葉は、どういう意味?」
と聞くと説明できないことがあります。
この場合、さらに難しい読解問題を与える前に、語彙を増やし、文章の中で言葉の意味を確かめる練習が必要です。
文と文のつながりを捉えていない
文章は、一つひとつの文がつながってできています。
誰が、どうしたのか。
何について説明しているのか。
「これ」「それ」は何を指しているのか。
「しかし」の前後で、話がどのように変わったのか。
こうした関係を確認せずに読み進めると、一文ずつは読めても、文章全体の意味を正しく整理できません。
特に文章が長くなると、最初に書かれていたことと、後から書かれたことの関係が分からなくなります。
この場合に必要なのは、問題数を増やすことではありません。
主語と述語をつなげ、指示語が指す内容へ戻り、接続語の前後を確認する練習です。
本文ではなく、記憶や想像で答えている
物語文で登場人物の気持ちを聞かれたとき、
「自分だったら、こう思う」
という感覚で答える子がいます。
説明文でも、本文に書かれていることではなく、自分が知っていることや一般的な印象で答えることがあります。
国語の問題で必要なのは、自由な感想ではありません。
登場人物の言葉や行動、場面の変化、筆者が実際に書いている言葉を根拠に考えることです。
答えが合っているかどうかだけでなく、
「本文のどの言葉から、そう考えたの?」
と確認すると、根拠をもって答えたのか、なんとなく答えたのかが見えてきます。
文章は読めても、何を聞かれているか分かっていない
本文の内容をある程度理解できていても、問いに合った答えを書けない子がいます。
理由を聞かれているのに、出来事だけを書く。
「どのようなことですか」と聞かれているのに、人物の名前だけを書く。
本文から必要以上に長く書き抜き、何を答えたのか分からなくなる。
この場合、本文の読み方だけが問題なのではありません。
設問を最後まで読み、何を、どのような形で答えるのかを整理する必要があります。
国語では、文章を理解する力と、問いに合わせて答える力の両方が必要です。
答えを書き直すだけでは、読み方は変わりません
間違えた問題の正解を赤ペンで書けば、直しは終わります。
しかし、正解を写しただけでは、次の文章を読むときに何を変えればよいのかが分かりません。
必要なのは、
言葉の意味を知らなかったのか。
文のつながりを読み違えたのか。
本文へ戻らずに答えたのか。
根拠にする場所を間違えたのか。
設問が求めている答え方を理解していなかったのか。
原因を分けて考えることです。
原因が分かれば、次にする練習も変わります。
すべての間違いに対して、同じように読解問題を追加する必要はありません。
ときわの塾では、答えより先に読み方を確認します
ときわの塾では、国語の答えが間違っていたとき、すぐに正解を教えて終わるのではなく、どこから分からなくなったのかを確認します。
「この言葉の意味は分かる?」
「『これ』は何を指している?」
「本文のどこから、その答えを考えた?」
「この問題では、何を聞かれている?」
子どもの答えを聞くことで、つまずいている場所が見えてきます。
必要な読み方を伝えた後は、教えてもらった問題だけを解ければよいわけではありません。
別の文章でも同じ読み方を使えるか。
先生が隣にいなくても、本文へ戻って根拠を探せるか。
次に間違えたとき、自分で原因を考えられるか。
そこまで確認します。
教わった読み方を次の文章でも使えるようになって、初めて自分の力になったと考えています。
家庭で問題集を増やす前に確認してほしいこと
ご家庭で、国語を細かく教える必要はありません。
保護者が本文の解説をしたり、正しい答えへ誘導したりすると、子どもは自分で読むよりも、保護者の説明を待つようになることがあります。
まずは、問題集をさらに増やす前に、子どもへ次のことを聞いてみてください。
「どうして、その答えにしたの?」
「本文のどこを見て考えたの?」
「分からない言葉はなかった?」
子どもが説明できなければ、そこで答えを教える必要はありません。
どこが分からなかったのかを学校や塾の先生へ伝え、読み方を確認してもらうための材料にできます。
家庭で必要なのは、国語の先生になることではありません。
問題を終わらせたかだけでなく、どのように読んでいるかへ目を向けることです。
問題演習が必要になるのは、読み方を練習した後です
問題をたくさん解くこと自体が悪いわけではありません。
語彙を確認する。
文のつながりを捉える。
本文から根拠を探す。
設問に合う形で答える。
こうした読み方を学んだ後、それをさまざまな文章で使うためには問題演習が必要です。
大切なのは、問題数を増やす順番です。
読み方が分からない状態で問題を増やすのではなく、まず、どこでつまずいているのかを見つける。
必要な読み方を練習する。
その後、別の文章でも同じ読み方を使えるか確かめる。
この順番で進めることで、問題演習が単なる答え合わせではなく、読む力を育てる練習になります。
国語は、何問解いたかより、どう読んだかが大切です
国語の問題集を続けているのに伸びないとき、努力が足りないとは限りません。
子どもは、与えられた問題を一生懸命解いているかもしれません。
それでも同じ間違いを繰り返すなら、問題数を増やす前に、現在の読み方を確認する必要があります。
知らない言葉が多いのか。
文と文のつながりを読み違えているのか。
本文の根拠を確認していないのか。
何を聞かれているのか分かっていないのか。
原因が見つかれば、必要な練習も見えてきます。
ときわの塾は、点数を追いかける塾ではありません。
点数につながる行動を育てる塾です。
国語でも、正解した問題数だけを見るのではなく、教わった読み方を次の文章でも自分で使える状態を目指しています。
「毎日問題を解いているのに、国語が伸びない」
そのように感じたときは、新しい問題集を増やす前に、子どもがどのように文章を読んでいるのかを確かめることから始めてみてください。

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