算数30点の子が最初に変えたこと|点数より先に見る学習行動
算数のテストが30点だったとき、計算練習や問題数を増やすことを考えるかもしれません。しかし、問題文を最後まで読まない、説明を聞く前に解き始める、分からないまま止まるという行動が残っていれば、問題を増やしても同じ間違いを繰り返します。算数の点数より先に確認したい学習行動を、ときわの塾が解説します。

「算数のテストが30点でした。もっと問題を解かせた方がよいでしょうか」
「計算練習が足りないのでしょうか」
算数の点数が低いと、まず問題数を増やすことを考えるかもしれません。
しかし、問題文を最後まで読まない、説明を聞く前に解き始める、分からないまま止まるという行動が残っていれば、問題を増やしても同じ間違いを繰り返します。
算数の点数より先に確認したい学習行動を、ときわの塾が解説します。
30点の原因を「勉強不足」だけで決めない
算数で30点だったとしても、全員が同じ理由で間違えているわけではありません。
計算方法を理解していない子もいれば、問題文を途中までしか読んでいない子もいます。
式は立てられるのに、途中式を書かずに暗算して間違える子もいます。
先生に教えてもらった方法を使わず、毎回自分のやり方で解こうとする子もいます。
そのため、ときわの塾では点数だけを見て、すぐに「計算練習を増やそう」「もっと問題を解こう」とは決めません。
まず、問題を解いているときの子どもの行動を見ます。
最初に変わったのは点数ではありませんでした
算数が30点だった子に、すぐに難しい問題を解かせたわけではありません。
最初に取り組んだのは、次のようなことでした。
- 問題文を最後まで読む
- 何を求められているのかを確認する
- 教えてもらった解き方を一度そのまま試す
- 分からないところを言葉にして質問する
- 間違えた問題を、答えだけ直して終わらせない
一つひとつは、特別な勉強方法ではありません。
しかし、これらができないまま問題数だけを増やしても、分からない問題と間違える問題が増えていくだけです。
その子が最初に変えたのは、問題を解く量ではなく、問題への向き合い方でした。
「分からない」で止まらなくなりました
以前は、少し考えて分からなければ、手が止まっていました。
何が分からないのかを聞いても、
「全部分からない」
と答えていました。
そこで、すぐに解き方を教えるのではなく、どこまで分かっているのかを一緒に確認しました。
「問題文に書かれている数字はどれ?」
「何を答える問題?」
「どこまでは自分でできた?」
この確認を繰り返すと、少しずつ質問が変わってきました。
「この数字を使うところまでは分かります」
「式を足し算にするのか、かけ算にするのかが分かりません」
ここまで言えるようになれば、必要な説明もはっきりします。
「分からない」と止まっていた子が、分かるところと分からないところを分けられるようになったことが、最初の大きな変化でした。
教えてもらった方法を試せるようになりました
算数が苦手な子の中には、説明を聞いても、すぐに自分のやり方へ戻ってしまう子がいます。
途中式を書くように伝えても書かない。
図を描くように伝えても、頭の中だけで考える。
文章題で大切な言葉に線を引いても、次の問題ではしない。
これでは、教わったときには分かったように見えても、一人では同じ問題を解けません。
伸び始めた子は、教えてもらった方法を、まずそのまま試せるようになります。
一度で身につかなくても、次の問題でも同じ方法を使ってみる。
間違えたら、どこで方法から外れたのかを確認する。
この繰り返しによって、教えてもらった解き方が自分の解き方へ変わっていきます。
間違い直しの仕方も変わりました
答え合わせをしたあと、正しい答えを書き写すだけでは、直したことにはなりません。
大切なのは、なぜ間違えたのかを確かめることです。
- 問題文を読み飛ばした
- 計算方法を間違えた
- 式は合っていたが計算ミスをした
- 習った方法を使わなかった
- 分からないまま適当に答えを書いた
原因によって、次にする練習は変わります。
計算方法が分からないなら、前の内容へ戻る必要があります。
読み飛ばしなら、問題文の読み方を変える必要があります。
途中式を書かなかったことが原因なら、同じような問題を途中式を書いて解き直します。
間違いを消して正解へ変えるのではなく、次に同じ間違いをしないための練習に変えることが必要です。
点数より先に変化する行動があります
学習行動が変わっても、次のテストですぐに高得点になるとは限りません。
しかし、伸びる前には次のような変化が見られます。
- 問題文を最後まで読むようになった
- 説明を途中で遮らずに聞けるようになった
- 教わった方法を次の問題でも使うようになった
- 分からないところを質問できるようになった
- 間違えた原因を確認するようになった
- 一度間違えても、もう一度解こうとするようになった
点数が同じでも、これらの行動が増えているなら、学習は前へ進んでいます。
反対に、点数だけが一時的に上がっても、偶然正解した問題が多く、同じ問題を一人で解き直せないのであれば、まだ身についたとはいえません。
「100回まで聞いてきて」と伝えています
ときわの塾では、子どもたちに「100回まで聞いてきて」と伝えています。
ただし、何も確かめずに「分かりません」と言えばよいという意味ではありません。
問題文を読む。
分かるところまで試す。
どこで分からなくなったのかを確認する。
そのうえで質問する。
質問は、答えを教えてもらうためだけのものではありません。
自分がどこで止まっているのかを知り、次に進むための行動です。
質問の仕方が変わると、子どもが一人で考えられる範囲も少しずつ広がっていきます。
算数が苦手な子に問題数を増やす前に
算数の点数が低いと、家庭でも問題集を増やしたくなるかもしれません。
しかし、その前に次のことを確認してみてください。
- 問題文を最後まで読んでいるか
- 何を求める問題か分かっているか
- 途中式や図を使っているか
- 教えてもらった方法を試しているか
- 間違えた原因を確認しているか
- 分からないところを言葉にできているか
できていない行動があるなら、そこが最初に取り組むところです。
問題数を増やすことより、一問をどのように解いているかを見る方が、その子に必要な練習を見つけやすくなります。
点数につながる行動を育てます
点数は、これまでの理解と行動が表れた結果です。
そのため、ときわの塾では30点という数字だけで、その子の可能性を判断しません。
問題文を最後まで読む。
教わった方法を試す。
分からないところを質問する。
間違えた原因を確かめる。
もう一度、自分で解いてみる。
このような行動が身につけば、初めて見る問題にも、自分で取り組めるようになります。
ときわの塾は、点数だけを追いかけるのではなく、点数につながる学習行動を一人ひとりの様子から見つけ、育てています。

関連記事

ときわの塾へのご相談・お問い合わせはお気軽に
