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2026年8月20日

数学の解説を聞けば分かるのに、自分では解けない中学生へ

ときわの塾先生のブログ

この記事の内容

数学の解説を聞いたときには「分かりました」と答えるのに、もう一度自分で解こうとすると手が止まってしまう。

このような場合、解説を理解できていないとは限りません。しかし、聞いて分かったことと、一人で解けることは別です。

ときわの塾では、同じ問題を何も見ずに解き直し、次回も再び確認します。時間がたっても自分の力で再現できる状態にするための指導について解説します。

「分かりました」のあとに手が止まる

中学生に数学を教えていると、このようなことがあります。

問題の解き方を説明すると、子どもはうなずきながら聞いています。

説明が終わって、

「分かった?」

と聞くと、

「分かりました」

と答えます。

ところが、同じ問題をもう一度、自分で解かせてみると手が止まります。

何から始めればよいのか分からない。

どの公式を使うのか選べない。

途中式を書き始められない。

先ほど説明した内容を、ほとんど再現できないこともあります。

これは、数学が苦手な中学生には決して珍しいことではありません。

「聞いて分かる」と「一人で解ける」は違います

先生の解説を聞いているときは、考え方や計算の順番がすでに示されています。

「ここでこの公式を使う」

「この数字を代入する」

「次にこの式を計算する」

一つずつ説明されれば、その場では理解できることがあります。

しかし、一人で問題を解くときには、その順番を自分で決めなければなりません。

問題文を読む。

何を求める問題なのかを考える。

必要な情報を見つける。

使う公式や解き方を選ぶ。

途中式を書いて計算する。

答えが問題に合っているか確認する。

解説を聞いているときには先生がつないでいたこれらの手順を、一人でつなげられるとは限りません。

そのため、ときわの塾では「分かりました」という返事だけで、理解できたとは判断しません。

「分かりました」が返事になっている子もいます

子どもがうそをつこうとしているわけではありません。

説明を聞いた直後には、本当に分かったような感覚があります。

また、「分かりました」が「はい」と同じような返事になっている子もいます。

先生に聞かれたから、とりあえず「分かりました」と答える。

これ以上説明を受けたくなくて、分かったことにする。

分からない部分を、どのように伝えればよいのか分からない。

このような子に、

「本当に分かった?」

と繰り返し聞いても、やはり「分かりました」と答えることがあります。

そこで必要なのは、返事を疑い続けることではありません。

実際に解いて、どこまで自分でできるのかを確かめることです。

まずは同じ問題を、何も見ずに解き直します

ときわの塾では、解説を聞いたあとに同じ問題を解かせます。

そのとき、解説や答え、先ほど書いた途中式は見せません。

何かを見ながら解けば、同じように式を書くことはできるかもしれません。しかし、それだけでは、自分で考えて解けたのか、書かれている手順をまねしたのかを判断できないからです。

ただし、黙ったまま困らせるわけではありません。

「できないなら言ってきてね」

と伝えます。

分からないことを隠したり、何となく式を書いたりするのではなく、自分ができないことに気づいて伝えることも大切な学習です。

解けなかった原因を自分で考えてもらいます

同じ問題を解けなかったとき、すぐにもう一度すべてを説明するとは限りません。

まず本人に、解けなかった原因を考えて答えてもらいます。

公式を思い出せなかったのか。

最初に何をすればよいか分からなかったのか。

問題文の意味を読み取れていなかったのか。

計算の途中で分からなくなったのか。

説明を聞いたときから、実は理解できていなかったのか。

自分がどこで止まったのかを言葉にすることで、「分からない」が少しずつ具体的になります。

原因が分からないまま解説を繰り返しても、次も同じところで止まる可能性があります。

大切なのは、答えを教えてもらうことだけではありません。

自分の分からない場所を、自分で確かめられるようになることです。

次回も、もう一度同じ問題を解きます

解説直後に同じ問題を解けても、それだけで終わりにはしません。

次回も同じ問題を解かせます。

直後に解けたのは、説明された手順を覚えていただけかもしれないからです。

時間がたったあとも、何も見ずに最初から解けるか。

これが再現できて、初めてその問題の考え方が身につき始めたと判断できます。

次回に解けなかった場合は、もう一度解説から始めます。

そして、再び自分で解いてもらいます。

同じ問題を自分で解けることを確認してから、類題へ進みます。

同じやり直しを繰り返すことは、子どもにとってもロスになります

一度説明を聞いたのに、次回には解けなくなっている。

もう一度説明を受け、同じ問題をやり直す。

これを繰り返すと、多くの子どもは少しずつ気づき始めます。

その場だけ「分かった」と答えること。

何かを見ながら解いて、できたつもりになること。

分からないのに言わず、そのまま進めること。

これらは結局、自分の学習時間を余計に使うことになります。

そのときだけ早く終わったように見えても、次回また最初からやり直さなければなりません。

先生から何度も注意されるより、自分自身が「このやり方ではロスになる」と気づくことが重要です。

気づいた子は、説明を聞く姿勢が変わります。

分からないところを、その場で確認するようになります。

解説の途中でも、自分が理解できているかを確かめるようになります。

「分かりました」と答えて終わるのではなく、一人で解けるところまで取り組もうとします。

類題を解けて、初めて考え方を使えたことが分かります

同じ問題を解けるようになったあとは、類題へ進みます。

同じ数字、同じ順番の問題だけを覚えていても、数学の力が身についたとは言えません。

数字や条件、問われ方が少し変わっても、同じ考え方を使えるかを確認します。

ここで解けなければ、何を覚えていて、何を理解できていないのかをもう一度確かめます。

ときわの塾が目標にしているのは、先生が説明した一問だけを解けるようにすることではありません。

次の問題でも、自分で考え方を選んで使えるようにすることです。

すぐに先生へ頼らないことと、質問しないことは違います

数学が分からなくなると、先生が近くに来るのを待つ子もいます。

少し考えて分からなければ、すぐに答えや解き方を聞こうとする子もいます。

反対に、何も分からないのに質問できず、分かったふりをする子もいます。

どちらも、自分で学習を進められる状態とは言えません。

まず自分で考える。

どこまで分かっているかを確認する。

分からない場所を見つける。

必要なことを自分の言葉で質問する。

説明を聞いたあとは、何も見ずに自分で解き直す。

この一連の行動が身につくと、数学以外の教科でも、自分で勉強を進めやすくなります。

家庭では、もう一度教え直さなくても構いません

お子さまが「塾では分かった」と言っていたのに、家で同じ問題が解けないと、不安になる保護者の方もいらっしゃると思います。

しかし、その場で保護者の方が最初から教え直す必要はありません。

まずは、

「何が分からなくなったの?」

「どこまでは自分でできる?」

と確認してみてください。

分からなければ、次に塾へ行ったときに本人から伝えればよいのです。

大切なのは、家庭で正しい解き方を再現してもらうことではなく、お子さま自身が「できると思っていたけれど、まだ一人ではできなかった」と気づくことです。

数学を通して、自分で学べる状態をつくります

数学の解説を聞いて分かることは、学習の出発点です。

しかし、高校受験や定期テストでは、隣で先生が解き方を説明してくれるわけではありません。

必要なのは、時間がたっても、自分で考え方を思い出して使えることです。

ときわの塾では、

  • 解説を聞く
  • 同じ問題を何も見ずに解く
  • 解けなかった原因を自分で考える
  • 次回も同じ問題を解く
  • 一人で再現できたことを確認する
  • 類題で同じ考え方を使う

という過程を大切にしています。

「分かりました」という返事だけで終わらせず、実際に一人で解けるところまで確認します。

中学生は数学を中心に指導しています。必要に応じて、他教科の学習状況や勉強の進め方も確認します。

点数を追いかけるだけではなく、点数につながる行動を育てる。

数学を入口として、必要なところまで戻り、自分で学習を進められる状態を目指します。

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