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2026年6月5日

勉強しているのに身につかない子へ|見直したい5つの学習行動

ときわの塾先生のブログ

この記事の内容

毎日勉強していても、説明の聞き方や間違えた後の行動によっては、学んだ内容が残りません。勉強しているのにテストで使えない子に見られる5つの行動を、ときわの塾が解説します。

「毎日、机には向かっています」

「宿題もきちんと終わらせています」

「それなのに、テストになると解けません」

勉強時間は確保している。

問題集も進めている。

ノートにも正しい答えが書かれている。

それでも、数字や言い方が少し変わると解けない。

前に教わった問題でも、もう一度最初から説明しなければならない。

このような状態を見ると、保護者の方は、

「理解する力が足りないのでしょうか」

「覚える力が弱いのでしょうか」

「もっと長い時間、勉強させたほうがよいのでしょうか」

と心配になると思います。

理解する速さや、覚えるために必要な回数には個人差があります。

しかし、西宮市で子どもたちの学習中の様子を見ていると、能力や勉強時間だけでは説明できない場合もあります。

同じ30分間勉強していても、

  • 説明を最後まで聞いているか
  • 教わった後に自分で考え直しているか
  • 教わった方法を次の問題でも使っているか
  • 分からない場所を確かめているか
  • 何も見ずにもう一度できるか確認しているか

によって、身につき方は変わります。

大切なのは、勉強した時間だけではありません。

その時間に、どのような行動をしていたかです。

学年が上がっても、勉強の進め方が変わっていない

小学校低学年では、計算手順や漢字を覚え、見本と同じように取り組むことで正解できる問題が多くあります。

問題文を詳しく読まなくても、並んでいる数字から計算方法を判断できることもあります。

答えを覚えていれば、同じ形式の問題を解けることもあります。

しかし、学年が上がると、問題の形が変わります。

算数では、複数の条件を整理し、習った方法の中から使えるものを選ぶ必要があります。

国語では、文章を読んで根拠を探し、問いに合う形に整えて答える問題が増えます。

中学生になると、数学の式や社会の用語も、単独で覚えるだけでは使えません。

問題文の条件と、習った内容を結びつける必要があります。

低学年の頃と同じように、

見本を見ながら解く
正しい答えを書いたら終わる

という勉強を続けていると、机には向かっていても、次に一人で使える力が残りません。

勉強する内容だけでなく、学年に合わせて勉強中の行動も変えていく必要があります。

1.説明を聞き終わる前に問題を解き始める

説明の途中で、

「分かった」

「もうできる」

と言って、問題を解き始める子がいます。

最初の手順が分かると、説明の続きも理解したつもりになります。

例えば、割合の文章題で、先生が最初に図を書いたとします。

子どもは図を見た時点で、

「掛け算やろ」

と言って式を書き始めます。

しかし、先生がこの後に説明しようとしていたのは、

  • 何をもとにする量と考えるのか
  • 問題では何を求められているのか
  • なぜ掛け算を使えるのか
  • 割合を求める問題なら、どう式が変わるのか

という部分です。

計算方法だけを先に見て、その理由を聞いていなければ、数字の位置や聞き方が変わった問題では使えません。

説明を聞いた直後の問題は、先生の話した内容や板書が残っているため解けることがあります。

しかし、次の日に何も見ずに取り組むと、最初の式を作れません。

ときわの塾では、「その場で答えが合ったか」だけではなく、説明後の行動を見ます。

教わった手順を使っているか。

なぜその方法を使うのか説明できるか。

別の問題でも同じ考え方を使えるか。

ここまで確認し、次に一人で使える状態を目指します。

2.教わった直後に、自分で内容を整理しない

先生の説明を聞いている間は、内容を理解できているように感じます。

先生が、

「最初に問題文から求めるものを探します」

「次に、分かっている条件を図へ書きます」

「その後で、使う式を考えます」

と順番に説明すれば、その流れを追うことはできます。

ところが、説明が終わった後に、

「では、最初に何をするの?」

と聞くと、答えられないことがあります。

先生の説明を聞いている間は、先生の考え方に乗って進めていたからです。

自分で最初から考える手順としては、まだ整理できていません。

教わった後には、

  • 何を求める問題だったか
  • どの条件を使ったか
  • 最初に何を確認したか
  • どの順番で考えたか
  • 自分はどこで間違えていたか

を、自分でもう一度確かめます。

ときわの塾では、必要に応じて、

「最初に何を見たの?」

「なぜ、この式にしたの?」

「さっきの間違いと、何が変わったの?」

「次に同じような問題が出たら、どうする?」

と問いかけます。

説明を聞き直すだけでは、再び先生の考え方を追うだけになることがあります。

教わった内容を、自分の言葉と手順へ置き換えることで、次に自分で使う準備が始まります。

3.教わった方法を使わず、いつものやり方に戻る

説明を聞いた直後は、教わった方法を使えていたのに、次の問題では以前のやり方へ戻る子がいます。

例えば、文章題で、

「数字を見てすぐに式を作らず、何を求めるのか確認しよう」

と教わったとします。

一問目は先生と一緒に、問いへ線を引いてから式を作ります。

ところが、二問目になると、問題文を読む前に数字を二つ見つけ、足し算や掛け算を始めます。

本人には、先生の説明を無視しているつもりはありません。

これまで何度も繰り返してきた行動のほうが楽なので、気づかないうちに元へ戻っています。

ほかにも、

  • 途中式を書くように教わっても、次の問題では頭の中だけで計算する
  • 国語の問いを確認するように教わっても、本文の頭から答えを書き始める
  • 間違えた場所を探すように教わっても、正しい答えだけを書き写す
  • 図へ条件を書き込むように教わっても、図を眺めたまま考える

という行動があります。

この場合、「もっとよく考えなさい」と注意しても、何を変えればよいか分かりません。

確認するのは、

「どの行動が、今回の間違いにつながったのか」

です。

数字だけを見て式を作ったから、何を求める問題か取り違えた。

途中式を省いたから、符号の間違いを見つけられなかった。

問いを確認しなかったから、理由ではなく気持ちを書いた。

このように、間違いと行動を結びつけます。

そのうえで、次の問題でも教わった方法を使い、正しく解けるか確認します。

正しく真似ることは、考える力を奪うことではありません。

自分で使える考え方を増やすための過程です。

4.分からない場所を分けずに「全部分からない」で止まる

問題を見た瞬間に、

「分からない」

「全部無理」

と言って、手を止める子がいます。

しかし、一緒に確認すると、問題のすべてが分からないわけではありません。

例えば、速さの文章題で止まっている子に、

「何を求める問題?」

と聞くと、「時間」と答えられることがあります。

「速さと道のりは書かれている?」

と聞くと、正しく見つけられることもあります。

この場合、問題文をまったく理解できていないのではありません。

「時間を求める式を思い出せない」という一部分で止まっています。

分からない原因には、

  • 問題文の言葉の意味が分からない
  • 何を求める問題か分からない
  • 使う公式を思い出せない
  • 式は作れたが計算方法が分からない
  • 途中までは進んだが、その後の考え方が分からない
  • 問われている内容を取り違えている

などがあります。

「全部分からない」でまとめると、何を質問すればよいかも分かりません。

そこで、ときわの塾では、

「どこまでは分かった?」

「問題は何を聞いている?」

「分かっている数字はどれ?」

「最初に止まったのはどこ?」

と確認します。

分かっている部分と分からない部分を分ければ、学び直す場所を限定できます。

質問する力は、「質問しなさい」と言うだけで身につくものではありません。

何が分からないのかを一緒に整理する経験を重ねることで、少しずつ、

「式までは作れましたが、ここから計算できません」

と伝えられるようになります。

5.一度答えが合ったところで勉強を終える

解説を見た後に正解すると、

「できた」

と思って終わる子がいます。

しかし、先生が隣にいて、使う方法を教えた直後に解けただけでは、次もできるとは限りません。

例えば、先生が図を書き、使う式を確認した後で、子どもが計算して正解したとします。

計算自体は一人でできています。

しかし、図を書くところと式を選ぶところは、先生がしています。

この状態で「できた」と終えると、次の日には再び最初の一歩で止まります。

ときわの塾が確認しているのは、「再現できるか」です。

再現できるとは、

  • 解説を閉じて、最初からもう一度解ける
  • 数字が変わっても同じ方法を使える
  • 問題文の言い方が変わっても条件を探せる
  • 先生が隣にいなくても進められる
  • なぜその方法を使ったのか説明できる

という状態です。

そのため、一度正解した後にも、

「今度は何も見ずに解ける?」

「数字が変わっても使える?」

「最初に何を確認した?」

と確かめます。

勉強したことと、身についたことは同じではありません。

一度正解することがゴールではなく、次も一人で使えるところまで確認する必要があります。

5つの行動に共通していること

今回紹介した5つの行動は、別々の問題に見えます。

しかし、共通しているのは、教わった内容を自分の力へ変える途中で、学習を終えていることです。

ときわの塾では、次の流れを大切にしています。

説明を最後まで聞く

教わった内容を自分で整理する

教わった方法を次の問題で使う

分からない部分を分ける

何も見ずにもう一度できるか確かめる

これらは、単なる勉強のコツではありません。

新しいことを教わり、別の問題でも一人で使えるようにするための「学ぶ土台」です。

学習行動は、注意するだけでは変わらない

保護者の方が、

「問題文を最後まで読みなさい」

「説明をきちんと聞きなさい」

「途中式を書きなさい」

「間違えたところを見直しなさい」

と伝えても、すぐには行動が変わらないことがあります。

本人が、その行動をすることで何が変わるのかを経験していないからです。

また、「最後まで読む」と言われても、どこへ注意して読めばよいのか分かっていない場合もあります。

行動を変えるには、

  • 学習中の様子を観察する
  • 最初に間違えた場所を見つける
  • その間違いにつながった行動を確認する
  • 次の問題で改善した方法を使う
  • 改善した方法で自分にも解けたと確認する

という積み重ねが必要です。

例えば、「途中式を書きなさい」と注意するだけではなく、

「途中式を残したから、符号を間違えた場所を見つけられた」

という経験までつなげます。

必要性を理解し、自分にも効果があったと確認できれば、行動は少しずつ変わります。

ときわの塾は、点数を追いかける塾ではありません。

点数につながる行動を育てる塾です。

勉強時間を増やす前に、勉強中の行動を見る

お子さんが勉強しているのに身についていないと感じたときは、すぐに勉強時間や問題数を増やす前に、勉強中の様子を見てみてください。

  • 説明や問題文を最後まで確認しているか
  • 教わった内容を自分で整理しているか
  • 教わった方法を次の問題でも使っているか
  • 分からない場所を分けられているか
  • 何も見ずにもう一度できるか確認しているか

すべてを一度に直す必要はありません。

今のお子さんに最も必要な行動を一つ見つけ、次の問題で実際に使えるかを確認します。

学習時間を増やすだけでは、同じ行動を繰り返す時間も増えてしまうことがあります。

どの行動を変えれば、次に一人で解けるようになるのか。

そこを見つけることが、勉強を身につけるための第一歩です。

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