テストに出ると言われた問題をまた間違える子へ|「知っている」と「できる」の違い
先生から「テストに出る」と教えられたことを覚えていても、その問題を自分一人で解けなければ点数にはなりません。印を付けただけ、説明を聞いただけで終わらず、何も見ずに解き直し、翌日や別の問題でも再現できるかを確認する必要があります。
出題されることを知っていても、自分一人で解けなければ点数にはなりません。「知っている」を「できる」に変える具体的な復習方法を、ときわの塾が解説します。

先生が『ここはテストに出るよ』と言っていたのに、また間違えていました」
保護者の方から、このようなお話を伺うことがあります。
「出る問題が分かっていたのに、なぜ解けなかったのでしょうか」
「家で解き直すとできるのに、テストになるとできません」
「本人は分かっていると言っていたのですが、本当は理解していなかったのでしょうか」
勉強時間が足りなかったのでしょうか。
もちろん、練習量が不足している場合もあります。
しかし、それだけではありません。
本人は「テストに出ること」を知っていても、「自分一人で解けること」を確認していなかった可能性があります。
「テストに出ると知っていること」と「テストで自分一人で解けること」は別です。
その間を埋めるのが、解き直しと再現の確認です。
「テストに出る」と言われても点が取れない子がいます
塾で指導していると、
「この問題はテストに出るから、必ず見直しておこう」
と伝えることがあります。
私は塾の先生になる前、
「そこまで言われたら、ほとんどの子が解けるようになるだろう」
と思っていました。
ところが、実際に子どもたちを指導してみると違いました。
問題に印を付けている。
先生の説明も聞いている。
ノートにも「テストに出る」と書いている。
出題されることも覚えている。
それでも、本番で同じような問題を間違える子がいます。
本人に悪気があるわけではありません。
「印を付けた」
「説明を聞いた」
「一度解いた」
という行動で、勉強が終わったと思っているのです。
しかし、テストで必要なのは「出ると知っていること」ではありません。
問題を見たときに、何も見ず、自分で考えて、正しい答えまで進めることです。
「知っている」と「できる」は違います
先生の説明を聞いた。
ノートにも書いた。
解説を読んだ。
答えを見れば意味が分かる。
ここまでは、「知っている」状態です。
一方、「できる」とは、次のような状態です。
- 問題だけを見て、使う考え方を選べる
- ノートや例題を見ずに、式や途中過程を書ける
- 最後まで自分の力で答えを出せる
- 数字や聞かれ方が少し変わっても解ける
- 翌日やテスト当日にも同じ方法を使える
説明を聞いて「分かった」と思うことと、何も見ずに自分で解くことの間には差があります。
この差を確認せずに勉強を終えると、問題集には丸がついていても、テストでは解けないことがあります。
ときわの塾では、
「知っている」
「見れば分かる」
ではなく、
「何も見ず、自分一人でできる」
ところまで確認することを大切にしています。
印を付けただけでは、テスト勉強は終わっていません
先生から「テストに出る」と言われると、多くの子は問題やノートに印を付けます。
印を付けることは大切です。
あとから、どこを復習すればよいのか分かるからです。
しかし、印を付けることは復習する問題を選んだだけです。
まだ、その問題をできるようにしたわけではありません。
テストに出ると言われた問題には、次のような順番で取り組みます。
- 問題やノートに印を付ける
- 先生の説明を聞き、必要な考え方を確認する
- ノートや解説を閉じる
- 何も見ずに、最初から自分で解く
- 解けなければ、止まった場所を確認する
- もう一度説明や例題へ戻る
- 再び何も見ずに解く
- 翌日にも自分一人で解けるか確認する
印を付けたところは「覚えておく場所」ではなく、「自分一人でできるか確かめる場所」です。
解説を見ながらできても、テストでは使えません
家で解き直すとできるのに、テストではできない子がいます。
この場合、家で本当に一人で解けていたのかを確認する必要があります。
例題を見ながら解いた。
教科書の公式を見ながら解いた。
前に書いた途中式を見ながら解いた。
答えの一部を見てから解き始めた。
保護者に最初の式を教えてもらった。
これらは、解き方を覚える途中では必要なことです。
しかし、テストと同じ条件ではありません。
テストでは、例題も解説も見ることができません。
隣から最初の式を教えてくれる人もいません。
そのため、練習の最後には必ず、参考になるものをすべて閉じて、問題だけを見て解く時間が必要です。
何も見ずに解いて初めて、どこまで自分の力になっているのかが分かります。
解けなかったときは、どこで止まったかを確認します
何も見ずに解いてできなかったとき、すぐに答えを写して終わってはいけません。
どこで止まったのかを確認します。
例えば、数学の文章題であれば、
- 問題文の意味が分からなかった
- 必要な数字を選べなかった
- 何を求めるのか分からなかった
- 使う式を決められなかった
- 式は作れたが、計算を間違えた
- 答えは出たが、単位や書き方を間違えた
というように、止まる場所は子どもによって違います。
「この問題が分からない」とまとめるのではなく、「式を作るところで止まった」と分かれば、戻る場所も明確になります。
式の作り方だけをもう一度確認する。
確認したら解説を閉じ、最初から解き直す。
自分一人で最後まで解ければ、次の確認へ進みます。
その日のうちに解けても、翌日にもう一度確認します
先生の説明を聞いた直後は、内容を覚えています。
そのため、説明直後に解けただけでは、自分の力になったか判断できないことがあります。
説明の言葉や先生が書いた式を覚えていて、そのまま再現している可能性があるからです。
そこで、テストに出ると言われた問題は、次の日にも確認します。
ノートや例題を見ず、問題だけを読んで解きます。
翌日にも一人で解ければ、前日の説明を覚えているだけではなく、考え方が少しずつ自分のものになっています。
翌日に解けなければ、もう一度つまずいた場所へ戻ります。
忘れたことが悪いのではありません。
忘れたことを確認できたので、テスト前に修正できます。
「一度できたから大丈夫」ではなく、「時間を置いてもできるか」を確かめることが大切です。
数字や聞かれ方が変わっても解けるか確かめます
同じ問題を何度も解くと、式や答えを覚えてしまうことがあります。
その場合、問題を理解したのではなく、解答の形を覚えただけかもしれません。
そこで、最後は数字や聞かれ方を少し変えた問題でも確認します。
前の問題と同じ考え方を使えるところはどこか。
何が変わったのか。
今回は何を求めるのか。
それを自分で判断して解けるかを確かめます。
同じ問題を解ける。
翌日にも解ける。
少し違う問題にも考え方を使える。
ここまで確認できれば、テストでも再現できる可能性が高まります。
点数につながる子は、言われたあとの行動が違います
点数につながる子は、「テストに出る」と聞いて安心するのではありません。
その言葉を、復習を始める合図として受け取ります。
問題に印を付ける。
その日のうちに、何も見ずに解く。
できなければ、止まった場所を確認する。
もう一度説明や例題へ戻る。
再び何も見ずに解く。
翌日にも解けるか確かめる。
少し違う問題でも、同じ考え方を使えるか試す。
特別な才能があるから点数につながるのではありません。
教わったことを、自分一人で使える状態にする行動を繰り返しています。
家庭では「分かった?」より「何も見ずにできる?」と確認します
家庭で、
「先生がテストに出ると言ったところは分かった?」
と聞くと、子どもは「分かった」と答えるかもしれません。
本人も、うそをついているとは限りません。
説明を聞いたときには分かったと思っているからです。
家庭で確認するなら、
「何も見ずに、もう一度できる?」
「昨日の問題を、今日も一人で解ける?」
と聞いてみてください。
できなければ、家庭で答えまで教える必要はありません。
どこで止まったのかを確認し、学校や塾で質問できるようにします。
大切なのは、「分かったと言ったでしょう」と責めることではありません。
テスト前に、まだ一人ではできないと分かったことを、次の学習につなげることです。
「テストに出る」を点数につながる行動へ変えます
「この問題はテストに出る」
その言葉を聞いただけで、点数が取れるようになるわけではありません。
印を付けただけでも、説明を聞いただけでも、点数には変わりません。
何も見ずに解く。
解けなかった場所を見つける。
必要なところへ戻る。
もう一度、自分だけで解く。
翌日や別の問題でも確かめる。
この行動によって、「知っている」が「できる」に変わります。
ときわの塾は、点数だけを追いかける塾ではありません。
点数につながる行動を育てる塾です。
先生から教わったことを、テストで自分の力として使えるところまで確認する。
その積み重ねを大切にしています。

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