小学生の勉強はいつ褒める?|改善した行動が見えたときの伝え方
この記事の内容
小学生の勉強を褒めるタイミングは、テストでよい点を取ったときだけではありません。以前より改善した行動が見えたときに、その事実を具体的に伝えることが大切です。家庭での言葉が届きにくい場合の、塾との関わり方も含めて、ときわの塾が解説します。

「家では言うことを聞かないので、先生から伝えてもらえませんか」
「私が言うと反発するので、先生から褒めてもらえませんか」
西宮市で小学生を指導していると、保護者の方からこうしたご相談をいただくことがあります。
塾の先生という第三者から言われると、素直に受け取れる子は確かにいます。
家庭では、勉強以外の生活も一緒にあります。
片づけ、ゲーム、宿題、朝の準備など、さまざまなやり取りが重なるため、保護者の方が勉強の話をすると、内容より先に反発してしまうこともあります。
そのため、私から伝えた方がよいことは、もちろん私から話します。
ただ、長く子どもたちを見ていると、保護者の方に自分の変化を気づいてもらったとき、子どもがとても嬉しそうな表情を見せることがあります。
大切なのは、何でも大きく褒めることではありません。
結果だけを見るのでも、漠然と「頑張ったね」と伝えるのでもありません。
以前より改善した行動を見つけ、事実として認めることです。
「褒めること」自体を目的にしないでください
子どもに自信を持ってほしいと思うと、
「たくさん褒めた方がよい」
と考えるかもしれません。
しかし、褒める回数を増やすだけで、学習行動が変わるとは限りません。
例えば、
「すごいね」
「頭がいいね」
「やればできるね」
と言われても、子どもは何がよかったのか分からないことがあります。
また、本人が頑張ったと思っていないときに大きく褒められると、
「本当はできていないのに」
「子ども扱いされている」
と感じる子もいます。
褒めることの目的は、子どもの機嫌をよくすることではありません。
自分の行動によって何が改善したのかに、子ども自身が気づけるようにすることです。
そのため、ときわの塾では「褒める」よりも「認める」という考え方を大切にしています。
褒めるタイミングは「改善した行動が見えたとき」です
褒めるタイミングを、結果が出る前か後かだけで考える必要はありません。
大切なのは、認めたい行動が実際に見えたときです。
例えば、
- 自分から勉強を始めた
- 問題文を読み直した
- 途中式を書いた
- 分からない場所を質問した
- 間違えた問題へ自分から戻った
- 見直しで間違いを見つけた
ときです。
ただし、その行動が見えた瞬間に、必ず声をかけなければならないわけではありません。
子どもが集中している最中に何度も話しかけると、かえって勉強を止めてしまうことがあります。
一区切りついたときに、
「さっき、分からない問題で止まって、条件を読み直していたね」
と伝えれば十分です。
褒めるために子どもを監視するのではありません。
自然に見えた改善を、忘れないうちに具体的な言葉で返すことが大切です。
結果が出たときも、そこまでの行動を伝えます
「結果ではなく、努力を褒めましょう」
といわれることがあります。
確かに、点数や合否だけで子どもを評価することには問題があります。
しかし、結果をまったく見ず、努力だけを褒めればよいわけでもありません。
毎日長時間勉強していても、同じ方法で同じ間違いを繰り返している場合があります。
分からない問題を考えず、答えを写すことに時間を使っている場合もあります。
大切なのは、努力した時間の長さだけではありません。
どのような行動をして、その結果として何が変わったのかを見ることです。
例えば、80点だったテストでも、
- 前回より空欄が減った
- 解ける問題から先に取り組めた
- 途中式を残して見直しができた
- 時間切れになる問題が減った
- 同じ原因の間違いを繰り返さなかった
という改善があれば、そこを認めます。
100点を取ったときも、「100点ですごい」で終わらせず、
「最後に見直したから、単位の間違いに気づけたね」
「毎日覚え直した漢字を、何も見ずに書けたね」
と、結果につながった行動まで確認します。
結果か努力かの二択ではありません。
結果と、そこにつながった行動の両方を見ることが大切です。
「頑張ったね」に事実を一つ加えます
「頑張ったね」という言葉が悪いわけではありません。
ただ、その一言だけでは、子どもは何がよかったのかを理解できないことがあります。
「今日も頑張ったね」
で終わらず、
「今日は、自分から机に向かえたね」
「分からない問題を、適当な答えで埋めずに質問できたね」
「間違えたあと、答えを写さずにもう一度考えたね」
「途中式を残したから、自分で計算ミスを見つけられたね」
と、実際に見えた行動を一つ加えます。
すると子どもは、
「何をしたから前よりよくなったのか」
を理解できます。
よかった行動が分かれば、次の勉強でも同じ行動を使いやすくなります。
他の子ではなく、以前の行動との違いを伝えます
勉強に自信がない子は、自分と周りの子を比べることがあります。
「友達はもっと速く解ける」
「兄は一度で覚えられた」
「自分だけ間違えている」
そのような比較を続けると、自分の中で起きている成長に気づきにくくなります。
比べるのであれば、以前のその子自身です。
「前は問題を見ただけで止まっていたけれど、今日は図を書き始められたね」
「先週は途中で諦めていたけれど、今日は一問を最後まで考えられたね」
「前回は時間が足りなかったけれど、今回は解ける問題から先に進められたね」
と、過去から変わった事実を伝えます。
他の子よりできているかではなく、自分の行動によって以前より何が改善したのか。
その事実が、次も取り組んでみようという気持ちにつながります。
実際に見えていないことを無理に褒める必要はありません
実際には取り組んでいないのに、
「よく頑張ったね」
と伝える必要はありません。
適当に書いた答えが偶然合っていたときに、
「できたね」
と認めてしまうと、根拠なく答える行動を肯定することになります。
また、長い時間机に座っていても、ほとんど手が動いていなければ、「長時間頑張った」と評価することが適切とは限りません。
認めるのは、実際に確認できた行動です。
改善した行動が見つからない場合は、無理に褒めるのではなく、
「どこで止まったのだろう」
「今の問題は難しすぎなかったか」
「何をすれば始められそうか」
と原因を確認します。
そして、
「今日は一問だけ、何を求める問題かに印をつけよう」
など、次にできる行動を一つ決めます。
褒める言葉を探すのではなく、「できた」という事実が生まれる状態を作ることが必要です。
失敗したときも、できたことと課題を分けて見ます
テストの点数が下がった。
問題を間違えた。
目標を達成できなかった。
そのようなときは、褒める場面がないように感じるかもしれません。
しかし、結果が出なかったときにも、以前から変わった行動が残っていることがあります。
例えば、
- 難しい問題を後回しにできた
- 分からない問題を適当な答えで埋めなかった
- 途中式を残した
- 時間が足りなかった原因を説明できた
- 間違えたあと、もう一度解こうとした
という行動です。
もちろん、できなかった結果をなかったことにする必要はありません。
「今回は目標の点数には届かなかった」
という事実も確認します。
そのうえで、
「ただ、前回とはここが変わった」
「次はこの行動を直せば、点数につながりそうだ」
と整理します。
失敗したときに必要なのは、無理に前向きな言葉をかけることではありません。
できたことと、次に改善することを分けて見ることです。
保護者の言葉が素直に届かないこともあります
保護者の方からの言葉は、子どもにとって特別な意味を持つことがあります。
ただし、いつも塾の先生より深く届くとは限りません。
勉強の話をするたびに親子で言い合いになる時期や、保護者の方から言われると反射的に反発してしまう時期もあります。
その場合、無理に家庭だけで解決する必要はありません。
塾では、家庭とは異なる立場から、子どもの学習行動を伝えられます。
そして、塾で見えた改善を保護者の方へ伝え、家庭ではその事実を一言認めてもらうこともできます。
例えば、私から、
「今日は、分からない問題を適当に埋めずに質問できました」
とお伝えしたときに、ご家庭で、
「先生から聞いたよ。分からないところを質問できたんだね」
と返していただく。
それだけでも、子どもは自分の変化を見てもらえたと感じることがあります。
塾と家庭のどちらが褒めるかではありません。
それぞれの立場から、子どもの改善した行動を同じ方向で認めることが大切です。
家庭では見る行動を一つに絞ってください
家庭学習では、気になることがいくつも見えるかもしれません。
- 始める時間が遅い
- 字が雑になっている
- 問題文を最後まで読まない
- 途中式を書かない
- すぐに答えを見ようとする
- 間違い直しを嫌がる
これらを一度に注意しながら、同時に褒めようとしても、子どもには何を見られているのか分かりません。
まずは、見る行動を一つに絞ります。
「今週は、勉強を始める時間を見る」
「今日は、問題文に印をつけられたかを見る」
「この五問は、途中式を残せたかを見る」
と決めます。
改善が見えたら、
「今日は、言われる前に始められたね」
「求めるものに印をつけてから解いていたね」
と伝えます。
一つの行動が安定してから、次の行動へ進みます。
家庭での一言は、評価ではなく事実で十分です
子どもを動かす特別な言葉を探す必要はありません。
「すごい」
「偉い」
「天才」
と大きく褒めなくても構いません。
「昨日より丁寧に書けていたね」
「今日は自分で間違いに気づいたね」
「分からない問題を、そのままにせず質問できたね」
「前より早く勉強を始められたね」
という一言で十分です。
これは、大人が子どもを評価する言葉ではありません。
子どもの中で実際に起きた変化を、一緒に確認する言葉です。
自分では気づかなかった変化を、身近な大人が見つけてくれた。
その経験が、次も同じ行動をしてみようという気持ちにつながることがあります。
西宮市でお子さまへの声のかけ方にお悩みの方へ
ときわの塾は、西宮市で算数・国語を中心に指導する、少人数個別対応の学習塾です。
- 褒めても子どもの自信につながらない
- 家庭で勉強の話をすると反発される
- テストの点数ばかり気になってしまう
- どのタイミングで声をかければよいか分からない
- 努力しているように見えても結果につながらない
こうした場合は、褒める言葉を増やす前に、どの行動が変わったのかを見る必要があります。
ときわの塾では、子どもの結果だけでなく、点数につながる行動を観察します。
そして、改善した事実を具体的に認め、次も同じ行動を使えるようにします。
何でも褒めるのではありません。
結果だけで判断するのでもありません。
子どもが自分の力で変えた行動を見つけ、事実として言葉にする。
家庭での一言は、それだけで十分です。

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間違えた結果だけを見るのではなく、どこでどのように行動したのかを確認することが、次の改善につながります。

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