間違えるのが怖くて挑戦できない子へ|安心と甘やかしの違い
この記事の内容
問題が難しくなると、答えを書く前に、
「これで合ってる?」
と何度も確認する子がいます。
自分の考えを書かず、先生の反応を待つ。
一度書いた正しい答えを、不安になって直してしまう。
間違えそうな問題には、最初から手をつけない。
このような子に必要なのは、「もっと頑張りなさい」という言葉だけではありません。
間違えても原因を確かめ、正しい方法でもう一度取り組める環境が必要です。
安心と甘やかしの違い、間違いを次の「できた」へつなげる方法を、ときわの塾が解説します。
間違えるのが怖い子に見られる行動
間違えるのが怖い子は、必ずしも勉強を嫌がるわけではありません。
むしろ、正解したいという気持ちが強い子にも見られます。
例えば、
- 答えを書く前に「これで合ってる?」と聞く
- 先生の表情を見ながら答えを書く
- 難しそうな問題を飛ばす
- 自分の考えを消して、友達や模範解答に合わせる
- 正しい答えを書いていても、不安になって直す
- 間違いを指摘されると、問題自体に取り組まなくなる
といった行動です。
この状態で、
「間違えてもいいから書きなさい」
と伝えても、簡単には書けません。
子どもにとっては、「間違えてもよい」と思えない理由があるからです。
「間違えても大丈夫」だけでは変わりません
安心して挑戦できる環境をつくることは大切です。
しかし、
「何を書いてもいいよ」
「間違えても気にしなくていいよ」
と伝えるだけでは、学力にはつながりません。
間違いを気にしなくなることが目的ではないからです。
必要なのは、
「間違えても、どこで違ったのかを見つければよい」
「分からなければ、必要なところまで戻ればよい」
「一度できなくても、やり方を確認してもう一度試せばよい」
と知ることです。
安心とは、間違いをそのままにしてよいという意味ではありません。
間違えても、解決する方法があると分かっている状態です。
甘やかすことと、安心して挑戦させることは違います
子どもが困っていると、周囲の大人が先に答えや解き方を教えてしまうことがあります。
それによって間違いは避けられます。
しかし、子ども自身は挑戦していません。
次の問題でも、
「先生、どうするの?」
「これで合ってる?」
と確認することになります。
これでは、安心して挑戦しているのではなく、間違えないように大人へ判断を任せている状態です。
ときわの塾では、子どもが考えられるところまで先に考えてもらいます。
- 問題文を読む
- 分かっている条件を見つける
- 図や式を書く
- 自分の答えを出す
- なぜそう考えたのか説明する
最初から正解できなくても構いません。
自分で考えたものがなければ、どこを直せばよいのかも分からないからです。
間違いを責めず、原因は一緒に確認します
間違えたときに大切なのは、
「どうしてこんな問題を間違えたの?」
と責めることではありません。
まず、どこまで正しくできていたのかを確認します。
例えば算数であれば、
- 問題文は正しく読めていた
- 求めるものは分かっていた
- 式も合っていた
- 最後の計算だけを間違えた
という場合があります。
この子に、問題の最初からすべて教え直す必要はありません。
計算を間違えた場所だけを確認し、もう一度自分で計算すればよいのです。
一方で、計算は合っていても、問題文の意味を取り違えている場合もあります。
その場合は、計算練習を増やすのではなく、問題文の言葉や数量の関係まで戻ります。
「間違えた」という結果だけを見るのではなく、
「最初に違った場所はどこか」
を見つけることが、次の正解につながります。
「できた」は、簡単な問題の正解だけではありません
子どもに自信をつけようとして、簡単な問題だけを解かせることがあります。
もちろん、必要なところまで戻ることは大切です。
しかし、簡単な問題に正解し続けるだけでは、難しい問題へ挑戦できるようになるとは限りません。
ときわの塾が認めている「できた」は、正解だけではありません。
- 自分の考えを書けた
- 分からない場所を言葉にできた
- 間違えた原因を見つけられた
- 教わった方法を使って解き直せた
- 答えを見ずにもう一度解けた
- 別の問題でも同じ方法を使えた
このような行動も「できた」です。
何を変えたからできるようになったのかが分かれば、次の問題でも同じ行動を使えます。
ときわの塾では、すぐに正誤を教えないことがあります
子どもが、
「これで合ってる?」
と聞いてきたとき、すぐに正解か不正解かを伝えると、その場では安心できます。
しかし、毎回答えを確認してもらわなければ進めなくなることがあります。
そのため、ときわの塾では、
「どうして、その答えだと思ったの?」
「問題文のどこを使ったの?」
「もう一度、自分で確かめてみて」
と聞くことがあります。
自分の考えに根拠があれば、そのまま答えを残す。
根拠を確認して違いに気づけば、自分で直す。
この経験を重ねることで、先生の表情ではなく、自分が読んだ問題文や使った考え方を基準に判断できるようになります。
教わったあとは、もう一度自分で挑戦します
先生と一緒に解いて正解しても、それだけでは自分の力になったとは判断できません。
説明を受けたあとは、
- 何も見ずに最初から解く
- 自分の言葉で考え方を説明する
- 数字や聞かれ方が違う問題でも試す
- 翌日にも同じ方法を使えるか確認する
というところまで進めます。
一度間違えた問題を、最後は自分の力で解けた。
この経験によって、
「最初に間違えても、やり方を確認すればできる」
という感覚が生まれます。
この感覚が、次の問題へ挑戦する力になります。
ご家庭では、点数より変えられた行動を見てください
ご家庭で、テストや宿題の間違いを見ると、
「どうして、ここを間違えたの?」
「前にも習ったでしょう」
と言いたくなることがあると思います。
その前に、どこまでできていたのかを確認してみてください。
例えば、
「ここまでは合っているね」
「最初に違ったのはどこかな?」
「次は何を変えればできそう?」
と聞きます。
そして、解き直してできたときは、
「正解してすごい」
だけではなく、
「間違えた場所を自分で見つけられたね」
「教わった方法を使って、もう一度できたね」
と、変えられた行動を伝えます。
何ができるようになったのかが具体的に分かると、その行動を次にも使いやすくなります。
安心とは、間違えないことではありません
安心して学べる環境とは、いつも簡単な問題を解き、間違えないように守ってもらえる環境ではありません。
間違えたときに責められず、
- どこで違ったのかを確認できる
- 必要な方法を教えてもらえる
- もう一度自分で試せる
- 最後は一人で解ける
という環境です。
最初から何でもできる子はいません。
間違える。
原因を見つける。
やり方を変える。
もう一度挑戦する。
最後は自分でできる。
この経験を積み重ねた子が、
「間違えても、やり直せばよい」
と考えられるようになります。
ときわの塾では、子どもを間違いから遠ざけるのではなく、間違いを自分の力で乗り越えるための「学ぶ土台」を育てています。

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