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2025年6月25日

勉強に自信がない子へ|他の子ではなく昨日の自分と比べる理由

ときわの塾先生のブログ

この記事の内容

「どうせ無理」「自分にはできない」と言う子に、ただ「自信を持って」と伝えても変わりにくいものです。他の子ではなく過去の本人と比べ、具体的な成長から自信を育てる方法を、ときわの塾が解説します。

「答えが合っているのに、自信がなさそうです」

「間違えることを極端に嫌がります」

「分からない問題を見ると、すぐに『どうせ無理』と言います」

「一人では答えを決められず、何度も大人の顔を見ます」

西宮市で子どもたちを指導する中で、このようなご相談をいただくことがあります。

保護者の方は、お子さんにもっと自信を持ってほしいと願っていると思います。

そのために、

「大丈夫」

「あなたならできる」

「もっと自信を持って」

と声をかけることもあるでしょう。

励ますことは大切です。

しかし、自信をなくしている子に言葉をかけるだけでは、すぐに行動が変わらないことがあります。

子ども自身が、

「前はできなかったけれど、今はできた」

と確認できる経験が必要だからです。

自信は「他の子よりできること」だけでは育たない

「もっと勉強ができるようになれば、自信がつく」

そう考えられることがあります。

もちろん、できなかった問題を解けるようになることは、自信につながります。

しかし、他の子よりできるようになることだけを目標にすると、自信は安定しません。

勉強でもスポーツでも、自分よりできる人はいます。

テストで前回より良い点数を取っても、さらに高い点数の子がいます。

計算が速くなっても、もっと速い子がいます。

他の子との比較だけで自分を評価すると、成長していても、

「まだ、あの子よりできない」

という気持ちが残ります。

そのため、ときわの塾では、他の子との比較だけではなく、過去の本人との比較を大切にしています。

昨日の自分と比べると、成長が見える

子どもの成長は、点数だけに表れるものではありません。

例えば、以前は文章題を見るとすぐに「分からない」と言っていた子が、今日は問題文を最後まで読めた。

前は先生に言われるまで直さなかった子が、自分で間違いに気づいて消しゴムを持った。

前は黙ったまま止まっていた子が、「ここから分かりません」と伝えられた。

前は途中式を書かなかった子が、今日は計算過程を残せた。

このような変化は、テストの点数だけを見ていると気づきにくいものです。

しかし、勉強を続けるために必要な大きな成長です。

「前は、すぐに諦めていたよね。でも今日は自分で一つ試せたね」

「前は答えだけを書いていたけれど、今日は途中式を残せたね」

と、過去の本人との違いを具体的に伝えます。

すると、子どもも自分の変化を確認できます。

「頑張ったね」だけでなく、変わった行動を伝える

子どもを認めるときに、

「頑張ったね」

「すごいね」

と声をかけることがあります。

もちろん、その言葉もうれしいものです。

しかし、「何が変わったのか」まで伝えると、子どもは自分の成長を理解しやすくなります。

例えば、

  • 前より問題文を長く読めた
  • 分からない問題でも、すぐに答えを見なかった
  • 間違えた場所を自分で探せた
  • 先生の説明を使って、もう一度解けた
  • 次の日にも同じ方法を使えた

というように、実際の行動を伝えます。

点数だけを褒めると、点数が下がったときに自信も失いやすくなります。

一方、行動の変化を確認できれば、点数がすぐに上がらなくても、

「自分は前より進んでいる」

と感じられます。

他の子を参考にすることと、比べて責めることは違う

他の子を見ることが、すべて悪いわけではありません。

「あの子は途中式を丁寧に書いているから、自分もまねしてみよう」

「あの子は分からないところを付箋で残しているから、同じようにしてみよう」

という見方は、自分の学び方を改善するために役立ちます。

一方で、

「みんなできているのに、どうしてできないの?」

「あの子は一人でできるよ」

と比べられると、子どもは改善方法ではなく、

「自分はできない子だ」

という評価を受け取ることがあります。

大切なのは、他の子を自分の価値を決める基準にするのではなく、使えそうな行動を見つける参考にすることです。

私自身も、周りよりできることが遅い子どもでした

私自身も、子どもの頃は周りより成長が遅かったようです。

私は12月後半生まれです。

母が、

「この子、大丈夫かしら」

と心配していたことを、今でも覚えています。

子どもは、大人が話している言葉だけでなく、表情や声の調子も見ています。

心配していることを直接言われなくても、

「自分は大丈夫ではないのかもしれない」

と感じることがあります。

そんなとき、祖父が母に言いました。

「死ぬまでできないわけじゃなしに、心配することはない」

私は、この言葉に救われました。

祖父母は、周りの子と私を比べるのではなく、

「前よりできるようになったね」

「ここが成長したね」

と、過去の私と比べて認めてくれました。

今振り返ると、すぐにできることではなく、少しずつできるようになったことを見てもらえた経験が、自信につながったのだと思います。

子どもは、大人の表情からも自分を判断する

大人が「大丈夫」と言っていても、不安そうな表情をしていると、子どもはその違いを感じ取ります。

問題を間違えるたびに大人がため息をつく。

宿題に時間がかかると、時計を何度も見る。

テストを見た瞬間に、困った顔をする。

大人に責めるつもりがなくても、子どもは、

「また心配させた」

「自分はやっぱりできない」

と感じることがあります。

保護者の方が不安になること自体が悪いわけではありません。

お子さんの将来を考えているからこそ、不安になります。

ただ、言葉だけで励えるのではなく、表情や態度も含めて、

「今できていないことがあっても、少しずつ進めばよい」

と伝えることが大切です。

間違えないことを自信にしない

勉強に自信がない子は、間違えることを強く嫌がる場合があります。

答えを書く前に何度も大人の顔を見る。

正解だと思っても、なかなか書かない。

間違えそうな問題を避ける。

分からない問題が出ると、最初から手を付けない。

この状態で簡単な問題だけを続けると、一時的には正解が増えます。

しかし、「間違えなかったから自信がある」という状態では、難しい問題に出会ったときに再び動けなくなります。

育てたいのは、間違えない自信だけではありません。

間違えたときに、

  • 最初に違った場所を探す
  • 分からない部分を伝える
  • 教わった方法を使う
  • もう一度自分で解く

という行動ができる自信です。

「間違えても、そこから直せる」

と思えることが、学習を続ける力になります。

「自信を持って」と言う前に、できた事実を作る

「もっと自信を持ちなさい」と言われても、子ども自身に根拠がなければ、自信は持てません。

そこで、難しい問題を突然解かせて大きな成功を待つのではなく、今の子どもが取り組めるところまで問題を小さくします。

例えば、文章題を一人で解けない場合でも、

  • 問題文を最後まで読む
  • 何を求めるのかに線を引く
  • 分かっている数字を確認する
  • 図に一つだけ書き込む
  • 最初の式だけ作る

というように分けます。

全部は解けなくても、

「何を求めるのかは見つけられた」

「最初の式は自分で作れた」

という事実を作れます。

その後、同じ行動を別の問題でもできるか確認します。

自信は、根拠のない気持ちではありません。

自分でできたことを、自分でも確認できた経験から育ちます。

ご家庭では、以前との違いを一つ伝える

ご家庭では、毎回たくさん褒める必要はありません。

勉強が終わったときに、以前との違いを一つ伝えるだけでも構いません。

「前より早く終わったね」だけではなく、

「今日は問題文を飛ばさずに読めていたね」

「今日は間違えても、自分で戻れたね」

「前は黙っていたけれど、今日は分からないと言えたね」

と、実際に見えた行動を伝えます。

ただし、変化していないのに無理に褒める必要はありません。

子どもも、事実ではない褒め言葉には気づきます。

小さくても、本当に変わったことを見つけて伝えることが大切です。

家庭だけで続けることが難しい場合もある

親子の場合、勉強以外のことも関係します。

生活態度。

整理整頓。

ゲームやスマートフォン。

学校の準備。

兄弟姉妹との関係。

勉強では少し成長していても、別のことで注意しなければならない日もあります。

そのため、保護者の方が学習中の小さな変化だけを冷静に見続けることが難しい場合があります。

このようなとき、家庭だけで何とかしようとする必要はありません。

塾では、家庭での生活全体ではなく、問題へ取り組む行動を継続して見られます。

以前と比べて何が変わったのか。

どこで止まらなくなったのか。

次に何を練習する必要があるのか。

そこを整理して本人へ伝えることも、塾の役割だと考えています。

自信は、小さな成長を自分で確認したときに育つ

勉強への自信は、一日で育つものではありません。

大きな成功体験だけで育つものでもありません。

昨日はできなかったことが、今日は少しできた。

前はすぐに諦めていたけれど、今日は一つ試せた。

前は間違いを隠していたけれど、今日は直せた。

前は「分からない」と言えなかったけれど、今日は伝えられた。

こうした変化を周りの大人が見つけ、本人にも分かる言葉で伝えます。

そして、子ども自身が、

「自分は前より進んでいる」

と確認できるようにします。

他の子よりできることだけを、自信の根拠にする必要はありません。

過去の自分と比べ、できるようになった行動を一つずつ増やしていく。

その積み重ねが、勉強を続けるための自信になります。

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