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2026年8月5日

中学受験を自分のことと思っていない子へ|学校訪問で勉強する理由を見つける

ときわの塾先生のブログ

この記事の内容

中学受験をすることは決まっていても、子ども本人が受験を自分のこととして考えていない場合があります。複数の学校へ実際に足を運び、「ここへ行きたい」「この学校もいい」と本人が感じることが、勉強する理由を見つけるきっかけになります。

「中学受験をする予定ですが、本人に受験する気があるのか分かりません」

「志望校を聞いても、親が勧めた学校名を答えるだけです」

「勉強しなさいと言わなければ、全く動こうとしません」

「受験するのは自分なのに、どこか他人事のように見えます」

西宮市で中学受験を考えている保護者の方から、このようなご相談をいただくことがあります。

保護者は、中学受験について真剣に考えています。

学校について調べる。

塾を探す。

説明会へ参加する。

受験までの予定を考える。

毎日の学習を確認する。

しかし、保護者が先に多くのことを決めるほど、子ども本人は、

「お母さんが受験したいと言っているから」

「塾へ行くことになったから」

「この学校がいいと言われたから」

という状態になることがあります。

受験の準備は進んでいても、子どもの中には「自分が受験する」という実感がありません。

その状態で、

「もっと勉強しなさい」

「このままでは合格できないよ」

と伝えても、自分から勉強する理由は生まれにくいものです。

そのようなときに、ときわの塾から提案していることの一つが、

受験する可能性がある複数の学校へ、子ども本人を連れていくこと

です。

中学受験を自分のことと思っていない子に見られる行動

子どもが中学受験を自分のこととして考えているかどうかは、言葉だけでは判断できません。

「受験する」とは答えていても、実際には保護者が決めた予定に従っているだけの場合があります。

例えば、次のような状態です。

  • 志望校の名前は言えるが、行きたい理由を答えられない
  • 学校について自分から調べようとしない
  • 入試科目や受験日を知らない
  • 合格するために何が必要かを聞こうとしない
  • 「どこでもいい」「お母さんが決めた」と答える
  • 勉強しない理由は話すが、受験をやめたいとは言わない
  • 保護者に言われた勉強だけを行い、自分から始めない

これだけで、本人に受験する意思がないと決めることはできません。

小学生は、まだ受験後の学校生活を具体的に想像できていないことがあります。

自分が通いたい学校が見えていなければ、今の勉強と中学校生活を結びつけることも難しくなります。

学校名や偏差値だけでは、受験の実感は生まれにくいものです

保護者は、学校名、偏差値、進学実績などを調べて志望校を考えます。

しかし、小学生にとって、数字や資料だけで数年後の生活を想像することは簡単ではありません。

「大学への進学実績がよい」

「学習環境が整っている」

「将来の選択肢が広がる」

このように説明されても、子どもには遠い将来の話に聞こえることがあります。

その学校へ毎日通うのは自分です。

その校舎で授業を受けるのも自分です。

部活動へ参加し、友達と過ごすのも自分です。

しかし、実際の学校を見ていなければ、その生活を思い描くための材料がありません。

志望校の名前は言えても、

「なぜ、その学校へ行きたいの?」

と聞かれると答えられないことがあります。

これは、受験への意識が低いからとは限りません。

本人が志望校を選ぶために必要な経験を、まだ持っていない可能性があります。

学校訪問は、受験を自分のこととして考えるきっかけになります

実際に学校へ行くと、資料やウェブサイトだけでは分からなかったものが見えてきます。

  • 自宅から学校までの通学時間
  • 駅から学校までの道
  • 校舎や教室の雰囲気
  • 生徒の様子
  • 先生の話し方
  • 授業の内容
  • 部活動
  • 図書室や体育館などの設備
  • 文化祭や学校行事の雰囲気

子どもが何に魅力を感じるかは分かりません。

保護者があまり重視していなかった部活動に興味を持つかもしれません。

校舎を歩き、生徒の様子を見て、

「ここへ通いたい」

と思うかもしれません。

反対に、保護者はよい学校だと思っていても、本人は魅力を感じないこともあります。

どちらの反応も大切です。

学校訪問は、保護者が選んだ学校を子どもに納得させるためのものではありません。

子ども自身が学校を見て、自分はどう感じるのかを確かめる機会です。

学校訪問の前に、本人が確かめたいことを一つ決めます

保護者に連れられて学校へ行き、説明を聞くだけでは、学校訪問も受け身の行動になります。

訪問する前に、

「この学校で何を見たい?」

と本人へ聞いてみてください。

例えば、次のような内容です。

  • 入りたい部活動があるか
  • 生徒はどのような様子か
  • 校舎や教室で過ごしやすそうか
  • 通学にどのくらい時間がかかるか
  • 楽しみにできる学校行事があるか
  • 興味を持てる授業や活動があるか

最初から立派な目的を決める必要はありません。

「体育館を見たい」

「部活動を見たい」

「食堂があるか知りたい」

でも構いません。

大切なのは、本人が一つでも「自分で確かめること」を持って学校へ行くことです。

学校では、子どもが何に反応しているかを見ます

学校を訪問したら、説明会の内容だけでなく、子どもの様子も見ます。

どこで立ち止まったのか。

何を長く見ていたのか。

どの説明に反応したのか。

どの部活動に興味を持ったのか。

学校について、本人から質問が出たか。

子どもが魅力を感じるところと、保護者が重視するところは同じとは限りません。

保護者は進学実績や学習指導を見ていても、子どもは生徒の表情や部活動を見ているかもしれません。

子どもが学校生活を自分のこととして考える入口は、必ずしも勉強とは限りません。

部活動や学校行事をきっかけに、

「この学校へ行きたい」

と思い、そのために受験勉強へ向かうこともあります。

保護者の感想を先に言わず、子どもの言葉を聞きます

学校訪問をすると、保護者は、

「この学校はよかったでしょう」

「第一志望より、こちらのほうが合っていると思わない?」

「この学校なら安心でしょう」

と伝えたくなるかもしれません。

しかし、保護者の感想を先に伝えると、子どもは自分の気持ちではなく、保護者が望む答えを言うことがあります。

訪問後は、まず子ども自身の感想を聞きます。

  • 何が一番心に残った?
  • 楽しそうだと思ったことはあった?
  • 気になったことはあった?
  • 毎日通う自分を想像できた?
  • もう一度見に来たいと思った?
  • この学校へ行くためなら勉強したいと思う?

「よかった」

「普通だった」

だけで終わる場合もあります。

そのときも、正しい感想を言わせようとする必要はありません。

どこを見て、何を感じたのかを少しずつ確認します。

学校訪問の目的は、保護者が決めた学校を子どもに選ばせることではありません。

本人が自分の目で見て、自分で考えることです。

訪問した学校の感想を簡単に残します

一校目を訪問した直後は、校舎や説明会の内容を覚えています。

しかし、複数の学校を訪問すると、それぞれの印象が混ざることがあります。

そのため、学校訪問後は、本人の感想を簡単に残しておきます。

確認すること本人の感想
楽しみにできそうなこと
気になったこと
入りたい部活動
毎日通えそうか
もう一度見に行きたいか
この学校へ行きたいか

長い作文を書く必要はありません。

本人が話した言葉を、保護者が短く記録しても構いません。

複数校の感想を残しておけば、

「どの学校もよかった」

という印象だけで終わらず、子どもが何を基準に学校を選んでいるのかが見えてきます。

複数の学校を見ることで、第一志望への気持ちが強くなることがあります

第一志望が決まると、その学校だけを見て受験準備を進めるご家庭があります。

しかし、ときわの塾では、第一志望以外の学校にも、できるだけ本人を連れていってほしいと考えています。

第一志望以外を見ることは、第一志望を諦める準備ではありません。

複数の学校を比較することで、

「やっぱり第一志望へ行きたい」

という気持ちが強くなることがあります。

ほかの学校を見たからこそ、第一志望のどこに魅力を感じているのかが分かります。

「何となく有名だから」

「親に勧められたから」

ではなく、

「ほかの学校も見たけれど、自分はこの学校へ行きたい」

という志望理由に変わります。

比較したうえで第一志望を選べれば、受験が少しずつ本人のものになります。

第一志望以外に、行きたい学校が見つかることもあります

複数の学校を訪問すると、第一志望以外に魅力を感じる場合もあります。

学校名や偏差値だけを見ていたときには候補に入っていなかった学校が、本人にとって大切な第二志望、第三志望になるかもしれません。

子どもに合う学校は、一つだけとは限りません。

第二志望、第三志望は、合格の可能性や入試日程だけで決めるものではありません。

合格したら、実際に本人が通う学校です。

受験前に本人も学校へ足を運び、

「第一志望が駄目だった場合でも、この学校なら通いたい」

と思えるところを探しておくことが大切です。

これは第一志望を諦める話ではありません。

どの結果になっても、子どもが納得して次へ進むための準備です。

第一志望が不合格でも、納得して進める学校を探します

第一志望が不合格になれば、悔しいのは当然です。

努力した分だけ、すぐには気持ちを切り替えられないこともあります。

第二志望や第三志望を気に入っていたとしても、第一志望への思いがすぐに消えるわけではありません。

しかし、

「第一志望ではなかったけれど、この学校にも行きたいと思っていた」

という気持ちがあれば、進学先で新しい目標を作りやすくなります。

一方、第一志望以外の学校をほとんど見ずに進学すると、

「本当は第一志望へ行きたかった」

「この学校を自分で選んだわけではない」

という気持ちだけが残ることがあります。

その気持ちを引きずり、進学した学校の生活や学習へ向かいにくくなることも考えられます。

偏差値上では第一志望より低い学校へ進学したからといって、入学後の授業が簡単になるわけではありません。

どの学校へ進学しても、新しい内容を学び続けなければなりません。

合格できる学校を選ぶだけでなく、合格したら本人が納得して通える学校を選ぶ必要があります。

学校訪問をしても反応が薄い場合があります

学校へ連れていけば、すべての子がすぐにやる気を出すわけではありません。

訪問したときは楽しそうでも、翌日には元の状態へ戻ることもあります。

学校の説明を聞いても、反応がほとんどないこともあります。

しかし、その反応も大切な事実です。

複数の学校を見ても、

「どこでもいい」

「受験したいとは思わない」

という状態なら、そもそも本人に受験する意思があるのかを、もう一度考える必要があります。

保護者が考える中学受験と、子ども本人の気持ちが離れている可能性があります。

その状態を確認せず、勉強量だけを増やしても、子どもは受験を自分のこととして捉えられません。

学校訪問は、子どもにやる気を出させるためだけの仕掛けではありません。

子どもが学校を見て何を感じるのかを知り、受験について親子で考えるための機会です。

「この学校へ行きたい」を学習行動へ変えます

学校を見て、

「ここへ行きたい」

と話しただけでは、受験勉強は進みません。

その気持ちを、次の行動へつなげる必要があります。

まず、志望校へ合格するために、どのような力が必要なのかを確認します。

現在、できていることは何か。

これから改善することは何か。

今日から始められることは何か。

そこまで整理します。

例えば、

  • 毎日決めた時間に学習を始める
  • 問題文を最後まで読む
  • 分からない問題を塾で質問する
  • 間違えた原因を確認する
  • 教わった問題を一人でもう一度解く
  • 国語の文章を毎日5ページ程度精読する

といった行動です。

一度にすべてを変えようとする必要はありません。

現在の学習で特に必要なことを一つ決め、続けられているかを確認します。

「第一志望へ行きたい」という気持ちだけで、すべてが変わるわけではありません。

しかし、子ども自身に行きたい理由があれば、必要な行動を伝えたときに、

「なぜ、これをするのか」

を理解しやすくなります。

受験を本人のものにするために、実際の学校を見てください

中学受験をするのは、保護者ではありません。

実際に試験を受け、合格した学校へ通うのは子ども本人です。

だからといって、小学生にすべての判断を任せればよいということでもありません。

保護者が情報を集め、受験できる学校を考えることは必要です。

そのうえで、子ども本人にも学校を見せ、自分がどう感じるのかを考えてもらいます。

学校訪問の前に、自分が確かめたいことを一つ決める。

学校では、自分の目で生徒や校舎を見る。

訪問後は、保護者の感想より先に本人の言葉を聞く。

複数の学校を比較し、自分が通いたい学校を考える。

行きたい学校が見つかったら、その気持ちを具体的な学習行動へ変える。

第一志望への気持ちが強くなるかもしれません。

第一志望以外に、行きたい学校が見つかるかもしれません。

どの学校を見ても反応が薄く、本当に受験をしたいのか考え直すことになるかもしれません。

どの結果も、親子で中学受験を考えるために必要な材料です。

学校訪問は、第一志望を決めるためだけのものではありません。

受験を子ども自身のことにする。

勉強する理由を見つける。

納得できる第二志望、第三志望を見つける。

そして、どの結果になっても次の学習へ進める準備をする。

ときわの塾では、偏差値や学校名だけで志望校を決めるのではなく、子ども本人が実際に学校を見て、自分の受験として考えることを大切にしています。

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