ときわの塾

校舎ブログ

blog
2025年1月30日

問題を見る前から「分からない」と止まる子へ|説明が入らない原因

ときわの塾先生のブログ

この記事の内容

問題を見るとすぐに「分からない」と止まる子には、その場で詳しく説明しても内容が入らないことがあります。ときわの塾で実際に子どもの表情を見ながら行っている、「分かるかもしれない」と思える状態をつくってから説明する指導について解説します。

「この問題、分かりません」

そう言って、子どもが問題を持ってくることがあります。

そのとき、私は最初から問題を見るとは限りません。

まず見るのは、子どもの表情です。

問題ではなく、最初に子どもの顔を見ます

ときわの塾では、子どもたちに、

「分からないことは、100回でも聞いておいで」

と伝えています。

それでも、質問に来た子が眉間にしわを寄せ、口元を下げていることがあります。

まだ説明を始めていないのに、

「どうせ分からない」

「聞いてもできるようにならない」

「自分には無理」

と決めつけているような表情です。

私は、この状態を子どもたちに、

「顔が×になっているよ」

と伝えています。

私に怒っているわけではありません。

問題に取り組む前から、自分にはできないと判断してしまっているのです。

「分からない」の原因が問題とは限りません

子どもが「分からない」と言ったとき、私たちは問題の解き方を説明しようとします。

しかし、本人が説明を受け入れられる状態になっていなければ、詳しく教えても内容が入りません。

説明を聞きながら、

「やっぱり難しい」

「こんなの覚えられない」

「自分にはできない」

と考えているからです。

この状態では、説明の内容よりも「自分には無理」という気持ちのほうが強くなっています。

分からないことだけが問題なのではありません。

説明を聞く前から、「分からない」と決めつけていることが、学習を止めている場合があります。

顔が×なら、すぐには説明しません

子どもの顔が×になっているとき、私はすぐに解き方を説明しないことがあります。

「今日は説明するより、まずこの問題に慣れてみよう」

と伝え、問題を一度見てもらいます。

次の通塾でもう一度見てもらい、その次にも目を通してもらいます。

無理に解かせるわけではありません。

答えを覚えさせるわけでもありません。

見たことのない問題に対する不安を、少しずつ小さくするためです。

何度か同じ問題を見ていると、子どもの表情が変わることがあります。

最初は「絶対に無理」という顔だった子が、

「前にも見たことがある」

「少しなら分かるかもしれない」

という顔になります。

私は、その変化を待ってから説明します。

「分かるかもしれない」と思ったときに説明します

問題の内容は変わっていません。

説明する先生も同じです。

それでも、子どもが「分かるかもしれない」と思える状態になると、説明の入り方が変わります。

話を最後まで聞ける。

先生のやり方を試してみる。

途中で分からなくなっても、すぐには諦めない。

教わったあと、自分でもう一度解いてみる。

このような学習行動ができるようになります。

教え方だけでなく、教えるタイミングも大切なのです。

今日できなくても、必要な日までにできればよい

私は子どもたちに、

「今日できなくても大丈夫」

とよく伝えています。

勉強は、その日にすべて理解しなければならないものではありません。

入試や検定、学校のテストなど、必要な日までに一人で解けるようになればよいのです。

一度説明して分からなければ、また次に取り組めばよい。

今日は問題を見るだけでもよい。

次は、分かるところを探せばよい。

その次に、教わった方法を試せばよい。

このように時間をかけることで、「絶対に無理」だった問題が、「もしかしたらできるかもしれない」に変わることがあります。

子どもの表情は、つまずいている場所を教えてくれます

「顔が×」になっていることは、悪いことではありません。

子どもが、

「今は説明を受け入れられる状態ではありません」

「この問題を自分には無理だと思っています」

と教えてくれているサインです。

そのサインを見ずに説明を続けても、子どもはますます「聞いても分からない」と感じてしまいます。

だからこそ、ときわの塾では、問題の正解や不正解だけでなく、問題を見たときの表情や、説明を聞くときの様子も見ています。

分からない問題をすぐに解決することだけが指導ではありません。

子どもが「分かるかもしれない」と思える状態をつくり、教わったことを自分で試せるようにすることも大切な指導です。

問題を見る前から「分からない」と止まってしまう子には、説明を増やす前に、説明が入る状態になっているかを確かめる必要があります。

関連記事

「分からない」「できない」と止まってしまう子への関わり方を、別の視点から解説しています。

問題を見るとすぐ「無理」と諦める子へ

勉強を始める前から「どうせできない」と諦める子へ

説明が頭に残らない子へ|聞いたことを使う4つの行動

勉強に自信がない子へ|褒めるよりも大切な自信の育て方

分からないのに質問しない子の共通点

このブログを書いた先生

ときわの塾先生

ブログを読む

ときわの塾へのご相談・お問い合わせはお気軽に

  • 学校のテストはできるのに、中学受験の模試で点...

    学校のテストでは点数が取れているのに、中学受験の模試になると思うような結...

  • 定期テスト前にワークが終わらない中学生へ|数...

    この記事の内容 定期テスト前になっても学校ワークが終わらない中学生は、テ...

  • 塾に通っているのに数学についていけない中学生...

    この記事の内容 塾に通って宿題にも取り組んでいるのに、数学の授業について...

  • 数学の問題をすぐ飛ばす中学生へ|飛ばしてよい...

    この記事の内容 数学の問題を少し見ただけで、「これは難しい」と飛ばしてし...

  • 親が勉強を教えすぎるとどうなる?|先生の話を...

    この記事の内容 お子さんが困っていると、すぐに教えてあげたくなるのは自然...

  • 数学が苦手な中学生へ|つまずき方から探すお悩...

    この記事の内容 「数学が苦手」といっても、つまずき方は一人ひとり違います...

  • 数学で「全部分からない」と言う中学生へ|分か...

    この記事の内容 数学の問題を前にして、「全部分からない」と言う中学生がい...

  • 数学の問題文を読み間違える中学生へ|計算前に...

    この記事の内容 数学の問題文を読み間違える中学生は、文章を読む力だけが不...

  • 数学で途中式を書かない中学生へ|答えが合って...

    この記事の内容 数学の答えが合っていると、途中式を書かなくても問題ないよ...

  • 数学が苦手な中学生はどこまで戻る?|つまずい...

    この記事の内容 数学が苦手な中学生に必要なのは、中1の最初からすべてやり...

  • 数学の解説を聞けば分かるのに、自分では解けな...

    この記事の内容 数学の解説を聞いたときには「分かりました」と答えるのに、...

  • 中学受験をするか、低学年で決めなくても大丈夫...

    「中学受験をするかどうか、まだ決めていません」 「本人は、まだ受験を意識...