教わった記述問題は書けるのに、一人では書けない子へ
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先生と一緒なら国語の記述問題を書けるのに、一人になると手が止まる子がいます。原因は、答えを理解していないことではなく、先生の質問やヒントを使って書いているためかもしれません。教わった書き方を自分一人で再現するために必要な練習を、ときわの塾が解説します。

「授業中は記述問題を書けているのに、テストになると書けません」
「先生に教えてもらったときは分かったと言っていたのですが、一人では何も書けないようです」
国語の記述問題について、このようなご相談をいただくことがあります。
先生と一緒に問題を解いているときは、答えになる場所を見つけられる。
何を書けばよいかも説明できる。
先生に質問されながらなら、指定された文字数に収めることもできる。
それでも、宿題やテストで一人になると、何から始めればよいか分からなくなる子がいます。
この場合、授業中に何も理解していなかったとは限りません。
ただし、先生と一緒に書けたことと、自分一人で書けることは同じではありません。
先生と一緒なら書けるのはなぜでしょう
先生と記述問題を解くとき、子どもはさまざまな手がかりを受け取っています。
例えば、先生から、
「何を聞かれているのかな」
「答えになる場所はどこかな」
「この部分で一番大切なことは何かな」
「この言葉は必要かな」
「もっと短い言葉に言い換えられないかな」
と質問されます。
子どもは、その質問に一つずつ答えながら記述を完成させます。
自分で考えていることに間違いはありません。
しかし、答えを完成させるまでの順序は、先生の質問によって作られています。
先生がそばにいるときは、次に何を考えればよいかが分かります。
一人になったときに止まるのは、その順序を自分で作れないからです。
完成した答えだけを覚えても書けるようにはなりません
記述問題を間違えたとき、模範解答を赤で書き写して終わる子がいます。
先生が一緒に作った答えを、もう一度ノートへ書く子もいます。
しかし、完成した答えを覚えても、別の文章で同じように書けるとは限りません。
記述問題で身につける必要があるのは、その問題の答えだけではないからです。
- 問いが何を求めているか確認する
- 本文から答えになる場所を探す
- 答えの中心となる部分を見つける
- 必要な情報を加える
- 不要な情報を削る
- 指定された文字数に収める
この手順を自分で使えるようにする必要があります。
先生の解説を聞いて答えに納得できても、この手順を一人で再現できなければ、次の記述問題で再び手が止まります。
「分かった」と「自分で判断できる」は別です
先生が、
「この部分が答えになるよ」
と示せば、子どもはその理由を理解できることがあります。
「ここは削っても意味が変わらないね」
と説明されれば、納得することもできます。
しかし、一人で解くときには、
「本文のどこを使うのか」
「どの内容を残すのか」
「どこまで書けば問いに答えたことになるのか」
を自分で判断しなければなりません。
説明を聞いて理解することは大切です。
ただし、それは記述問題を自分で書けるようになるまでの途中です。
教わった考え方を、先生の質問がない状態でも使えるかを確かめる必要があります。
一人で書き直すところまでが練習です
ときわの塾では、先生と一緒に答えを作ったところで終わりにはしません。
まず、先生の質問やヒントを使いながら、記述の考え方を整理します。
その後、作った答えを隠した状態で、同じ問題にもう一度取り組ませます。
このときに確認するのは、完成した文章を覚えているかではありません。
- 問いに印をつけられるか
- 答えになる場所を自分で探せるか
- 答えの中心を見つけられるか
- 必要な内容を自分で選べるか
- 文字数に合わせてまとめられるか
を見ます。
同じ問題を一人で書けるようになったら、次は似た記述問題で確かめます。
文章や問いが変わっても同じ順序で考えられれば、教わった方法を自分の力に変え始めたと判断できます。
すぐにヒントを出しすぎないことも大切です
一人で記述問題に取り組ませると、子どもの手が止まることがあります。
そのたびに先生が、
「ここを使えばいいよ」
「この言葉を入れて」
と教えてしまうと、いつまでも先生の指示を待つ状態から抜けられません。
大切なのは、何も教えずに放置することではありません。
子どもがどこまで一人で進められるのかを確認してから、止まっている部分に必要なヒントだけを出すことです。
答えになる場所を見つけられないのか。
場所は分かるが、中心を決められないのか。
必要な情報を選べないのか。
言い換える言葉が見つからないのか。
同じ「記述問題が書けない」でも、止まっている場所によって必要な指導は変わります。
子ども自身が考える順序を説明できるか確認します
記述問題を書けた後には、
「最初に何を確認したの」
「本文のどこを使ったの」
「なぜこの言葉を残したの」
「どうしてこの部分は削ったの」
と、答えを作った順序を確認します。
自分がしたことを説明できなければ、偶然書けた可能性があります。
反対に、答えが完全な正解でなくても、
「問いに理由と書かれていたから、理由が書かれている場所を探した」
「最初に答えの中心を作ってから、必要な説明を付け足した」
と話せるなら、考え方を使い始めています。
記述問題では、丸がついたかどうかだけでなく、次の問題でも使える考え方が残ったかを見ることが大切です。
ときわの塾では「一人で再現できるところ」まで確認します
ときわの塾では、記述問題の答えを完成させることだけを目的にしていません。
先生と一緒に考える。
同じ問題を一人で書き直す。
似た問題でも使ってみる。
なぜそのように書いたのか説明する。
ここまで確認して、教わった考え方を一人でも使えるようにしていきます。
先生と一緒に書けたことは、記述問題を解けるようになるための大切な一歩です。
しかし、そこで学習を終えると、宿題やテストでは先生の質問がないため、再び書けなくなります。
必要なのは、先生の助けを少しずつ減らしながら、自分で考える順序を作れるようにすることです。
記述問題を書ける力は、模範解答を覚えることではありません。
問いを読み、答えになる場所を探し、必要な内容を選び、自分で答案を組み立てる力です。
教わった方法を別の問題でも一人で再現できるようになるまで練習することで、記述問題は少しずつ自分の力で書けるようになります。
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