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2026年7月31日

算数の文章題で何算を使えばよいか分からない子へ

ときわの塾先生のブログ

算数の文章題で何算を使えばよいか分からない原因は、計算方法ではなく、問題文の言葉や数量の関係を理解できていないことがあります。数字や決まった言葉から式を当てるのではなく、分かる言葉へ言い換え、図にしてから式を考える方法を、ときわの塾が解説します。

対象となる保護者様

  • 計算問題はできるのに、文章題になると止まる
  • 足し算・引き算・掛け算・割り算を当てずっぽうで選んでいる
  • 式は書けても、理由を説明できない
  • 「文章をよく読みなさい」と言っても改善しない
  • 算数だけでなく、問題文を読む力にも不安がある

小学校低学年から中学受験を検討している小学生までが対象です。

「計算問題はできるのに、文章題になると何算を使えばよいか分かりません」

「足し算なのか、引き算なのか、毎回迷っています」

「式を書いてはいるのですが、当てずっぽうに見えます」

算数の文章題について、このようなご相談をいただくことがあります。

計算の方法は知っている。

数字も正しく読めている。

それでも、文章題になると式を作れない。

このような子に、足し算や掛け算の使い方をもう一度覚えさせても、うまくいかないことがあります。

何算を使えばよいか分からない本当の原因が、計算方法ではなく、問題文の意味を理解できていないことにあるからです。

数字だけを見て式を作っている子がいます

文章題を苦手とする子の様子を見ると、問題文を一文として読む前に、書かれている数字だけを探していることがあります。

二つの数字を見つけると、

「足すのかな」

「大きい数から小さい数を引くのかな」

「最近、掛け算を習ったから掛け算かな」

と考えます。

これは、文章の意味から式を作っているのではありません。

数字を見て、使う計算を当てようとしている状態です。

答えが偶然合うこともあります。しかし、数字や言葉が少し変わると、同じ考え方を使えません。

一つの言葉だけで何算かを決めてしまう

問題文の一部分だけを見て判断する子もいます。

例えば、

  • 「合わせて」があれば足し算
  • 「残り」があれば引き算
  • 「一人分」があれば割り算
  • 「倍」があれば掛け算

というように、特定の言葉と計算方法を組み合わせて覚えています。

基本的な問題では、この方法で正解できることもあります。

しかし、文章題で大切なのは、一つの言葉だけを見ることではありません。

誰が何を持っているのか。

何が増えたのか、減ったのか。

何を一つのまとまりとして考えるのか。

何と何を比べているのか。

言葉を一文や文のまとまりの中でつなぎ、全体の意味を理解する必要があります。

一部分だけを見続けていると、知っている言葉が出てきても、問題文全体が何を表しているのか分からなくなります。

「3倍」の意味が分からなければ式は作れません

実際に、小学4年生が次の問題で止まっていました。

48分の3倍の時間は、何時間何分ですか。

子どもは「解き方が分からない」と質問に来ました。

一見すると、「分」を「時間と分」に直す方法で困っているように見えます。

しかし、話を聞いていくと、止まっていたのは単位の直し方ではありませんでした。

「3倍」が「×3」を表していることが分かっていなかったのです。

そこで、

48分の3倍
=48分が三つ分
=48×3

と、本人が理解できる言葉へ言い換えます。

すると、

48×3=144分
144分=2時間24分

と計算できます。

この子に必要だったのは、時間の計算を何度も練習することではありません。

「3倍」という言葉が、数量の関係として何を表しているのかを理解することでした。

言葉を聞いたことがあるだけでは、理解したことになりません

「3倍」という言葉を、子どもが初めて聞いたわけではありません。

しかし、

その言葉を聞いたことがあること

と、

その言葉を図や式にできること

は別です。

「一人分」「同じ数ずつ」「残り」「差」「何倍」など、普段から知っているように見える言葉でも、数量の関係としては理解できていないことがあります。

文章題が解けないと、計算方法を覚えていないように見えるかもしれません。

しかし、実際には、計算へ進む前の言葉の段階で止まっている子がいます。

その場合は、式を教える前に、本人が分かる言葉へ言い換える必要があります。

家庭では「なぜ、この式になるの?」と聞くだけで分かります

子どもが文章題に式を書いたら、正解か不正解かを見る前に、次のように聞いてみてください。

「なぜ、この式になるの?」

意味を理解している子は、多少説明が不完全でも、

「3倍だから、48分が三つ分になるから」

「全部の時間を求めたいから、48×3にした」

と、自分なりの理由を話します。

分かっていない子は、本当に、

「そう思ったから」

と答えます。

嘘のように思われるかもしれませんが、「なぜ、こうしたの?」と聞くと、「そう思ったから」と返ってくることがあります。

この答えが出ている間は、文章の意味から式を作れていません。

数字や一部の言葉を見て、何算かを当てている段階です。

式が正解していたとしても、理由を説明できなければ、別の問題でも同じように解けるとは限りません。

家庭で解き方まで教える必要はありません。

まずは、

「なぜ、その式になるの?」

と聞き、子どもが理由を説明できるかを確かめるだけで十分です。

「そう思ったから」の中に、分かっていない言葉があります

「そう思ったから」と答えた子に、問題文の言葉を一つずつ確認すると、意味を理解できていない言葉が見つかることがあります。

また、一つひとつの言葉は知っていても、それらを一文の中でつなげて考えられていない場合もあります。

そのため、文章題で止まる原因は、大きく二つに分けられます。

  1. 問題文に使われている言葉の意味が分かっていない
  2. 一文全体を読まず、数字や一部の言葉だけを見ている

どちらの場合も、計算方法だけを覚えさせても改善しません。

どの言葉で止まっているのか。

一文をどのような意味として受け取ったのか。

そこから確認する必要があります。

図は、文章をどう理解したかを見るために使います

ときわの塾では、すぐに正しい式を教えるのではなく、まず図・線分図・絵の書き方を教えます。

その後、問題文を読んで子どもが書いた図を見ます。

図が文章の内容と合っていれば、数量の関係を捉えられていることが分かります。

図が合っていなければ、計算へ進む前に、文章のどこかを違う意味で受け取っています。

例えば、「48分の3倍」であれば、48分を一つのまとまりとして、それが三つある図を描けるかを見ます。

図を描ければ、

48分が三つ分だから、48×3

という式につながります。

図は、正しい解き方を教えるためだけのものではありません。

子どもが問題文をどのように理解したのかを確認するためのものでもあります。

計算よりも、図を繰り返し書かせます

何算を使えばよいか分からない子に、計算問題を増やしても、文章の意味を捉える力は変わりません。

そのため、ときわの塾では、計算を急がせず、図を繰り返し書かせることがあります。

問題文を読む。

分かる言葉へ言い換える。

数量の関係を図にする。

図を見て式を考える。

この順番を繰り返します。

また、子どもが図や式を書いた後は、すぐに正解を教えるのではなく、

「なぜ、この図になったの?」

「なぜ、この式にしたの?」

と聞きます。

本当に分かっていれば、図・言葉・式をつないで説明できます。

「そう思ったから」という答えが続く場合は、どこかに理解できていない言葉や文のつながりがあります。

そこへ戻り、本人が分かる言葉に言い換えて、もう一度図にします。

分からないときは、式を書かなくてもよい

文章題を苦手とする子の中には、

「何か書かなければいけない」

と強く思っている子がいます。

意味が分からなくても、とりあえず数字を使って式を書く。

その式が合っているかどうかは、当てもんのような感覚です。

そして、何かを書いたことで、問題に取り組んだ気持ちになります。

しかし、分からないまま式を書くことを続けても、考え方は身につきません。

ときわの塾では、

「分からないときは、当てずっぽうで式を書かなくてよい」

と伝えます。

何が分からないのかを一度止まって確認する。

言葉の意味を確かめる。

図にできるところまで整理する。

その後で、式を考えます。

分からないことを隠すために式を書くのではなく、分からない場所を見つけることが、改善の始まりです。

子どもが悪いのではありません

文章題が解けない子を見ると、

「問題をよく読んでいない」

「考えずに式を書いている」

「前にも教えたのに覚えていない」

と感じることがあるかもしれません。

しかし、子どもだけに原因があるとは思いません。

子どもは、今の自分が知っている言葉と考え方を使って解こうとしています。

問題は、周囲が、

「この言葉は知っているだろう」

「文章は読めているだろう」

「一度習ったから分かっているだろう」

と判断し、理解を確認しないまま先へ進めてしまうことです。

普段の会話ができ、文章を音読できる子でも、問題文の言葉を数量の関係として理解できるとは限りません。

分かっていると決めつけず、どの言葉や文のつながりで止まっているかを確認する必要があります。

何算かを覚えるより、文章の意味を図にする

算数の文章題で何算を使えばよいか分からない。

その原因は、計算方法を知らないことだけではありません。

  • 数字だけを見ている
  • 一部の言葉だけで判断している
  • 言葉の意味が分かっていない
  • 一文全体の意味を捉えられていない
  • 分からなくても当てずっぽうで式を書いている

このような状態で、計算方法だけを覚えさせても、言葉が変われば再び分からなくなります。

大切なのは、

  1. 問題文を読む
  2. 分からない言葉を確認する
  3. 分かる言葉へ言い換える
  4. 数量の関係を図や絵にする
  5. 図を見て式を考える
  6. なぜその式になるのか説明する
  7. 別の問題でも一人でできるか確かめる

という順番です。

まずはご自宅でも、子どもが書いた式について、

「なぜ、この式になるの?」

と聞いてみてください。

「そう思ったから」という答えが返ってきた場合は、覚えさせる前に、問題文のどの言葉をどのような意味で受け取っているかを確認する必要があります。

ご家庭だけでは言葉の確認や図への整理が難しそうな場合は、いつでもご相談ください。

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