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2026年7月31日

国語の文章は読めるのに、問いに合った答えを書けない子へ

ときわの塾先生のブログ

「文章の内容は分かっているのに、記述問題では答えがずれてしまう。」

この場合、単純に読解力がないとは限りません。

問いが求めていることを確認できていない、答えの述語を決められない、本文から必要な根拠を選べないなど、文章を読んでから答案を書くまでの一部分で止まっていることがあります。

問いに直接答える短い骨子を先に作り、必要な根拠や説明を加えていく方法を、ときわの塾が解説します。

「文章の内容は分かっているはずなのに、記述問題になると答えがずれてしまいます」

「本文からたくさん書き抜いているのに、点数になりません」

「何を書けばよいか分からず、手が止まってしまいます」

国語について、このようなご相談をいただくことがあります。

文章を音読できる。

大まかな内容も理解している。

選択問題なら正解できることもある。

それでも、問いに合った答えを書けない。

このような場合、単純に「読解力がない」と判断するのは早いと思います。

実際には、文章を読んでから答えを書くまでの、どこか一部分で止まっていることが多いからです。

問いに合った答えを書けない主な原因

ときわの塾で、子どもたちの答案や問題を解いている様子を見ていると、主に次のような原因があります。

  • 問いそのものを正確に読めていない
  • 答えの述語を決められない
  • 本文から必要な根拠を選べない
  • 必要な部分だけにまとめられない
  • 問いに合わせて言い換えられない
  • 答えの骨子を作らず、本文の頭から書き始める
  • 最初から満点の答案を作ろうとして、余計な内容を増やす

同じように「記述問題が苦手」と見えても、止まっている場所は子どもによって違います。

本文は読めても、問いを正確に読めていない

本文の内容は理解できていても、問いを正確に読めていないことがあります。

「なぜですか」と理由を聞かれているのか。

「どのような気持ちですか」と心情を聞かれているのか。

「どのようなことですか」と内容の説明を求められているのか。

問いが求めるものによって、答えの形は変わります。

ところが、問いの意味を一度考えず、目に入った言葉に反射的に答えようとする子がいます。

漢字や計算問題のように、問いを見た瞬間に書き始めてしまうのです。

これでは、本文を理解できていても、問いに合った答案にはなりません。

まず必要なのは、すぐに書き始めることではありません。

「この問いでは、何を答えればよいのか」

を一度考えることです。

答えで大切なのは、まず述語を決めること

記述問題で答えの中心になるのは、述語です。

例えば、

  • 「なぜですか」なら「〜から」
  • 「どのような気持ちですか」なら「〜という気持ち」
  • 「どのようなことですか」なら「〜ということ」

というように、先に答えの終わりを決めます。

答えの述語を先に決めると、問いに直接答える骨子を作りやすくなります。

ところが、記述問題を苦手とする子ほど、述語よりも飾りの言葉をたくさん書こうとします。

本文から関係がありそうな言葉を次々と集め、長く書けば点数をもらえると考えてしまうのです。

しかし、どれだけ多く書いても、問いに対応する述語がなければ、何を答えたのかが伝わりません。

ときわの塾では、低学年のうちから、述語は「何を答えたのかを決める、点数につながる大切な部分」だと伝えています。

本文の頭から書き始めると、必要な言葉が入らない

答えになりそうな箇所を見つけると、その部分の頭から書き始める子もいます。

子どもたちの様子を見ていると、低学年の頃に多かった「本文中から書き抜きましょう」という問題の解き方が残っていることがあります。

子どもの中では、

「答えは、本文のどこかに完成した形で置かれている」

という感覚が残っているのです。

しかし、高学年以降の記述問題では、本文の必要な部分を選び、問いに合うように言葉を整えなければならない問題が増えます。

本文の頭から書き始めると、飾りの言葉で字数を使ってしまい、最後に必要な述語が入らなくなります。

先に必要なのは、本文を長く書き抜くことではありません。

まず、問いに直接答える短い骨子を作ることです。

その骨子を崩さず、本文から必要な理由や状況を加えていきます。

最初から満点の答案を作ろうとしない

記述問題を苦手とする子には、最初から満点の答案を求めない方がうまくいくことがあります。

まずは、部分点をもらえるような短い答えを作ります。

順番は次のとおりです。

  1. 問いに合う述語を決める
  2. 問いに直接答える短い骨子を書く
  3. 本文から確実な根拠を一つ加える
  4. 字数や条件に合わせて説明を補う

最初から満点を取ろうとすると、関係がありそうな内容をすべて入れようとして、かえって問いから外れてしまうことがあります。

短くても問いに答えている文章を先に作り、そこから点数を積み上げる方が、答えの中心を保ちやすくなります。

言い換えるためには、言葉の知識も必要です

本文の内容が分かっていても、問いに合わせて言葉を変えられない子もいます。

例えば、人物の行動から気持ちを読み取れていても、その気持ちを表す言葉を知らなければ、答案にはできません。

  • 「安心」と「安堵」
  • 「くやしい」と「悲しい」
  • 「不安」と「戸惑い」

似ているように見える言葉にも、それぞれ意味の違いがあります。

「言い換えなさい」と言われても、使える言葉を持っていなければ言い換えられません。

そのため、言い換えができない原因を、すべて読解力の問題にすることはできません。

使える言葉が不足している場合には、言葉そのものを増やし、意味の違いを考える練習も必要です。

指示語と接続語を意識すると、文章の関係が見えてくる

文章を読むときには、指示語と接続語も大切な手掛かりになります。

「これ」「それ」「このこと」が何を指しているのか。

「しかし」の前後で、考えや状況がどう変わったのか。

「だから」の前に、どのような理由が書かれているのか。

「つまり」の後で、何がまとめられているのか。

これらを意識するだけでも、文章中の言葉や文の関係が見えやすくなります。

小さい頃から精読する習慣がある子は、主語と述語、指示語、接続語などを自然に確かめながら読むことがあります。

そのため、記述問題でも本文から必要な部分を選び、問いに合わせて答えを作りやすくなります。

記述の書き方と文章の読み方は、別々のものではありません。

ときわの塾では、苦手な箇所を探してから練習します

ときわの塾の国語指導で大切にしているのは、最初に、その子がどこでつまずいているかを探すことです。

問いを正確に読めていないのか。

答えの述語を決められないのか。

本文から根拠を選べないのか。

必要な言葉だけにまとめられないのか。

問いに合わせて言い換えられないのか。

心情と、その根拠となる行動を結び付けられないのか。

子どもによって、苦手な箇所は異なります。

そのため、全員に同じ記述問題を繰り返させるのではなく、答案と問題を解いているときの様子を観察し、止まっている部分に合わせて練習します。

独自のトレーニングで、答えを作る思考を分けて鍛えます

ときわの塾では、実際の答案や学習中の様子から必要だと感じた力を鍛えるために、独自のトレーニングを作っています。

例えば、次のような練習です。

  • 場面から人物の気持ちを考える
  • 人物の発言と行動を比べる
  • 似た心情語の違いを考える
  • 別の言葉へ言い換える
  • 心情の変化を考える
  • 行動や発言から根拠を探す
  • 根拠と考えたことを結び付けて書く

これは、心情語を暗記するだけのものではありません。

文章から事実を拾い、その意味を考え、適切な言葉を選び、根拠と結論をつなぐためのトレーニングです。

完成した答案だけを見るのではなく、答えができるまでの思考を一つずつ分け、苦手な箇所を鍛えています。

集中して読む力を保つための「読む準備」

ただし、部分的なトレーニングだけでは十分ではありません。

述語の大切さや、指示語・接続語の見方を理解しても、文章を読む途中で集中力が切れてしまえば、実際の問題では使えないからです。

そこで、ときわの塾では、中学受験をする小学生や中学生に、授業が始まる前の「読む準備」を行っています。

1,800字から2,500字程度の文章を読み、最後まで文章に集中する時間を作ります。

目的は、ただ長い文章に慣れることではありません。

  • 主語と述語を捉える
  • 指示語が何を指しているか確認する
  • 接続語の前後の関係を考える
  • 具体例と、筆者が伝えたいことを分ける
  • 文章の中心を捉える

このような精読を積み重ねるための時間です。

「読む準備」で文章を集中して読む土台を保ちながら、一人ひとりが苦手としている思考を独自のトレーニングで鍛えます。

そして、元の読解問題へ戻り、教わった方法を使って、何も見ずに一人で答えられるかを確かめます。

問いに合った答えは、短い骨子から作れます

文章は読めるのに、問いに合った答えを書けない。

その原因は一つではありません。

答えの述語を決められない子もいれば、根拠を選べない子、言い換えに必要な言葉が足りない子もいます。

大切なのは、長い記述問題を何度も解かせる前に、どこで止まっているかを確かめることです。

そして、問いに直接答える短い骨子を作り、必要な根拠や説明を一つずつ加えていきます。

まずはご自宅でも、記述問題の答案を見るときに、

「この答えは、問いに合う述語で終わっているか」

「本文の頭から書き抜いていないか」

「答えの根拠は、どの言葉や行動なのか」

を一緒に確かめてみてください。

ご家庭だけでは原因の整理や改善が難しそうな場合は、いつでもご相談ください。

「読む力」についての関連記事

記述答案を作るには、書き方だけでなく、主語と述語、指示語、接続語を確かめながら文章を読む力も必要です。国語だけでなく、すべての教科につながる「読む力」については、こちらで詳しくご紹介しています。

国語を伸ばすためではなく、全教科を伸ばすための読む力
https://tokiwanojyuku.com/2974/

国語の学習時間についての関連記事

記述問題が苦手でも、算数ほどの時間を国語に使っていないことがあります。文章を飛ばさずに読み、使える言葉を増やすための家庭学習については、こちらをご覧ください。

国語が苦手なのに、算数ばかり勉強していませんか?
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