一度できたのに次は解けない子へ|本当に身についたか確かめる方法
この記事の内容
教わった問題を一度正解しても、翌日や問題が少し変わったときに解けるとは限りません。直後・翌日・少し違う問題の3段階で、本当に身についたかを確かめる方法を、ときわの塾が解説します。
「昨日はできていたのに、今日は解き方を忘れています」
「教えてもらった直後は正解するのですが、テストでは解けません」
西宮市で子どもたちを指導していると、このようなご相談をいただくことがあります。
授業中に正解できた。
本人も「分かった」と言っていた。
ノートにも丸がついている。
それでも、翌日になると、
「どうやるのだったかな」
と手が止まることがあります。
これは、一度も理解できなかったという意味ではありません。
説明や例題を手がかりにすれば分かる状態から、自分一人でも使える状態へ、まだ変わっていない可能性があります。
一度できたことと、次も自分の力でできることは同じではありません。
一度正解しただけでは、何ができたのか分かりません
同じ正解でも、答えにたどり着くまでの状態は違います。
- 先生から最初の手順を教えてもらった
- 大切な数字を指してもらった
- 間違えそうなところで声をかけてもらった
- 例題を見ながら同じ式を作った
- 直前に聞いた説明の順番を覚えていた
- 何も見ずに、最初から自分で考えた
答案には、どれも同じ丸がつきます。
しかし、先生の説明や例題がなくなったときにも解けるかどうかは違います。
一度正解したことは大切です。
ただし、その丸だけを見て「もう身についた」と判断すると、翌日やテストで解けないことがあります。
「次もできる」を三つの段階で確かめます
ときわの塾では、一度正解したところで確認を終えません。
次の三つの段階で、教わったことを自分でも使えるかを見ます。
説明の直後に、何も見ずに解けるか
まず、先生が書いた式や解説、参考にした例題を隠します。
そのうえで、同じ問題を問題文からもう一度解いてもらいます。
ここで確認するのは、答えだけではありません。
- 何を聞かれているか確認できたか
- 最初に何をするか自分で決められたか
- 必要な数字や条件を選べたか
- 教わった方法を自分から使えたか
- 最後まで一人で進められたか
を見ます。
説明を見ながら解けることと、説明を閉じて解けることは違います。
まずは、手がかりがない状態でも同じ問題を再現できるかを確かめます。
翌日にも、最初から解けるか
説明の直後は、教わった順番や先生の言葉が頭に残っています。
そのため、直後に解けても、翌日には思い出せないことがあります。
翌日は、最初から詳しく教え直す前に、一度自分で解いてもらいます。
- 問題を見て、使う方法を思い出せるか
- 最初の一歩を自分で始められるか
- 昨日と同じところで止まらないか
- 途中で分からなくなった場所を説明できるか
を確認します。
翌日に解けなかったことは、前日の勉強が無駄だったという意味ではありません。
まだ一人で思い出せない部分が見つかったということです。
全部を最初から教え直すのではなく、思い出せなかったところだけを確認します。
少し違う問題でも、同じ方法を使えるか
同じ問題を何度か解くと、式や答えそのものを覚えることがあります。
そこで、数字や聞かれ方が少し違う問題でも確かめます。
例えば、算数の文章題なら、
- 数字だけを変える
- 問われるものを変える
- 文章の順番を変える
- 同じ考え方を使う別の場面に変える
という問題です。
少し違う問題でも、教わった方法を自分で選んで使えれば、答えを覚えただけではありません。
考え方を自分の力として使い始めています。
解けなかったときは、全部をやり直す必要はありません
翌日や別の問題で解けなかったときに、
「昨日あれだけ教えたのに」
「また最初からやり直さないといけない」
と感じるかもしれません。
しかし、すべてを理解していないとは限りません。
例えば、
- 問題文の内容は理解できているが、式を選べない
- 式は作れるが、途中の計算方法を忘れている
- 同じ問題は解けるが、数字の関係が変わると迷う
- 方法は分かっているが、最初の一歩を思い出せない
というように、止まる場所は違います。
どこまで自分でできたのかを確認し、止まった部分だけへ戻ります。
全部をもう一度説明するよりも、本人が思い出せなかった一つの手順を確認する方が、何がまだ身についていないのかが分かります。
何度も同じ問題をさせればよいわけではありません
「次もできるか確かめる」といっても、同じ問題を何度も繰り返せばよいわけではありません。
式や答えを暗記して正解しているだけでは、初めて見る問題に使えません。
確認したいのは、
- 答えを覚えているか
- 問題の形を覚えているか
だけではなく、
教わった考え方を、自分で選んで使えるか
です。
そのため、同じ問題を何度も続けるのではなく、時間を空けたり、少し違う問題へ変えたりします。
家庭では一問だけ確かめてください
ご家庭で「本当に身についたか」を確認するときに、何問も追加する必要はありません。
まずは一問だけで構いません。
子どもが「分かった」「できた」と言ったあとに、式や解説を隠して、
「では、何も見ずにもう一度できるかな」
と確認します。
翌日には、
「昨日の問題を、最初に何をするか思い出せるかな」
と聞いてみてください。
解けなかったときも、すぐに答えを教えるのではなく、
- どこまでは分かるのか
- 最初に何をするのか
- 昨日、何を教わったのか
- どこから思い出せないのか
を確認します。
家庭で何度も試験をすることが目的ではありません。
一人でできる部分と、まだ手がかりが必要な部分を見つけることが目的です。
改善した行動を具体的に認めます
もう一度自分で解けたときは、正解だけを褒めるのではなく、できた行動を伝えます。
- 何も見ずに最初から解けた
- 昨日教わった方法を自分で思い出せた
- 途中で止まっても、どこが分からないか言えた
- 前回と同じ間違いを自分で直せた
- 少し違う問題でも同じ方法を使えた
こうした行動を具体的に認めます。
「頭がいいね」ではなく、
自分で思い出し、もう一度使ったからできた
と本人が分かることが大切です。
この経験が、「教えてもらわなければできない」から、「自分でもできるかもしれない」へつながります。
ときわの塾が大切にしている再現性
ときわの塾では、一度正解しただけで「できるようになった」とは判断しません。
大切にしているのは、再現性です。
再現性とは、
- 今日できたことを次もできる
- 少し時間がたってもできる
- 教わった問題以外でも使える
- 先生が隣にいなくてもできる
という状態です。
一度できたことは、ゴールではありません。
教わった内容を自分でもう一度使い、次の問題でもできる状態へ変えるための出発点です。
ときわの塾は、点数を追いかける塾ではありません。
点数につながる行動を育てる塾です。
まずはご自宅で、お子さまが一度正解した問題を一問だけ選び、説明を隠した状態でもう一度解けるか確かめてみてください。

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