同じように教えても伸びない子へ|一人ひとりに合わせて指導を変える理由
この記事の内容
何度説明しても、同じ問題で間違える。
練習しているのに、一人になると解けない。
このような様子が続くと、「本人の努力が足りないのでは」「このまま続けても変わらないのでは」と不安になることがあります。
しかし、同じ結果が続いているときに必要なのは、同じ説明や練習を繰り返すことだけではありません。
お子さんが実際に何を見て、どこで判断を間違え、教わったことをどのように使っているのか。その事実を確認し、指導方法を変える必要があります。
一人ひとりの学習行動に合わせて指導を変える理由を、ときわの塾が解説します。

同じ学年、同じ間違いでも原因は違います
同じ学年の子が、同じ問題を間違えていたとしても、つまずいている原因まで同じとは限りません。
例えば、算数の文章問題を間違えた場合でも、
- 問題文を最後まで読んでいない
- 数字だけを拾って式を作っている
- 問われていることを理解していない
- 例題の式だけを覚えている
- 計算の意味は分かっているが、途中式を書いていない
- 解き方は知っているが、別の問題だと思って使えていない
など、さまざまな原因が考えられます。
表面に現れた間違いだけを見れば、どの子にも同じ説明をすることになります。
しかし、原因が違えば、必要な指導も違います。
同じ説明を繰り返すだけでは変わらないことがあります
子どもが問題を解けなかったとき、もう一度詳しく説明すれば理解できることもあります。
一方で、説明を何度繰り返しても、同じところでつまずく子もいます。
その場合、説明の回数が足りないとは限りません。
先生の説明を聞いている間は分かるものの、自分一人では最初の一歩を決められない。
例題の数字や式は覚えていても、なぜその式になるのかは理解していない。
問題の解き方を教わっても、次の問題との共通点を見つけられない。
このような状態で同じ説明を繰り返しても、その場では分かったように見えるだけで、自分で使える考え方にはなりにくいのです。
まず変えるのは、子どもではなく指導方法です
思うような変化が見られないとき、私はすぐに、
「この子はできない」
「努力が足りない」
とは考えません。
まず確認するのは、これまでの指導方法が、その子のつまずきに合っていたかどうかです。
説明が長すぎなかったか。
一度に伝える内容が多すぎなかったか。
例題を見せただけで、理解したと判断していなかったか。
子どもが自分の言葉で説明する時間を取ったか。
答えを隠した状態でも、一人で再現できたか。
少し形の違う問題でも、同じ考え方を使えたか。
これらを確認すると、教えた内容ではなく、教えた後の確認方法に原因が見つかることもあります。
うまくいかなかったときに、子どもだけへ変化を求めるのではなく、まず指導する側が方法を見直す必要があります。
一人ひとりに合わせるとは、問題の量を変えるだけではありません
「一人ひとりに合わせた指導」というと、問題の難しさや進む速さを変えることだと思われるかもしれません。
もちろん、それも必要です。
しかし、ときわの塾が見ているのは、それだけではありません。
問題文をどのように読んでいるか。
例題のどこを見ているか。
分からなくなったときに、何をしているか。
間違えた後に、原因を確かめているか。
教わった方法を、次の問題でも使おうとしているか。
答えが合ったときも、その考え方を説明できるか。
このような学習中の行動を見ながら、必要な声のかけ方や確認方法を変えます。
問題を増やす子もいれば、いったん問題を減らして一問を詳しく確認する子もいます。
先へ進む子もいれば、前の学年の内容まで戻る子もいます。
説明を聞くより、実際に手を動かした方が理解しやすい子もいます。
自分の言葉で説明することで、初めて考え方を整理できる子もいます。
一人ひとりに合わせるとは、その子が自分で学べるようになるために、必要な指導の順番を考えることです。
すぐに変わらなくても、失敗とは限りません
一度指導方法を変えれば、すぐにすべてが解決するとは限りません。
新しい方法を試しても、思ったような変化が見られないことがあります。
その場合は、
観察する。
事実を整理する。
原因について仮説を立てる。
指導方法を変える。
実際に取り組んでもらう。
その後の行動をもう一度確認する。
この流れを繰り返します。
最初に考えた原因が違っていれば、別の原因を探します。
方法が合っていなければ、別の伝え方や順番を試します。
私は、4年ほどかけて大きく変わったお子さんも見てきました。
変化に時間がかかることはありますが、時間がかかっているという理由だけで、その子に力がないとは判断できません。
見るのは、点数だけではありません
指導方法が合っているかどうかを確認するとき、点数だけを見ていると、小さな変化を見落とすことがあります。
以前は問題文を途中までしか読まなかった子が、最後まで読むようになった。
すぐに答えを聞いていた子が、自分で例題を探すようになった。
間違いを消して終わっていた子が、原因を説明するようになった。
教わった方法を、別の問題でも試すようになった。
このような行動の変化が積み重なり、やがて点数の安定につながります。
ときわの塾は、点数だけを追いかけるのではなく、点数につながる行動が育っているかを確認します。
一度で正解を出す先生ではなく、考え続ける先生でありたい
私は、一度の説明ですべてのお子さんを変えられるとは思っていません。
また、どの子にも通用する一つの正解があるとも思っていません。
だからこそ、指導しても思うような変化がなければ、
「まだ確認できていない原因があるのではないか」
「別の方法なら、この子に伝わるのではないか」
と考えます。
大切なのは、最初に選んだ方法を続けることではありません。
お子さんの実際の行動を見ながら、必要に応じて方法を変え続けることです。
私は、一度でうまくいく先生ではなく、お子さんに合う方法を考え続けられる先生でありたいと思っています。
ときわの塾は、一人ひとりの学習行動を観察し、自分で学べるようになるための「学ぶ土台」を育てます。
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