国語の記述で理由を一つしか書けない子へ|複数の得点要素を見つける方法
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国語の記述問題では、理由を二つ書かなければならないのに、一つだけ書いて減点されることがあります。接続語と本文の述べ方から、必要な得点要素を見つける方法を、ときわの塾が解説します。

「本文の内容は分かっているのに、記述問題では一つしか理由を書けません」
「答えの方向は合っているのですが、必要な内容が足りずに減点されます」
国語の記述問題では、答えの根拠が一つとは限りません。
理由を尋ねる問題でも、本文に二つ以上の理由が書かれていることがあります。
ところが、最初に見つけた理由だけを書き、もう一つの理由を答案に入れられない子がいます。
この場合、文章をまったく読めていないわけではありません。
問題が求めている得点要素の数を確認せず、見つけた内容からすぐに書き始めていることがあります。
二つの理由が必要な記述問題
例えば、本文に次のように書かれていたとします。
健司は、数学の点数がいつもより20点上がったことを喜び、母に話した。
「今回は、山本先生から『文章問題を3回繰り返しなさい』と言われたので、その通りにしたんだ。また、田中君のノートを見たら、計算過程が丁寧に書かれていたから、それをまねしたんだ。だから、計算ミスがなかったんだよ」
この文章について、次のように聞かれたとします。
健司の数学の点数が、いつもより上がった理由を35字以内で説明しなさい。
本文には、点数が上がった理由が二つあります。
- 文章問題を3回繰り返した
- 計算過程を丁寧に書いた
この二つを答案に入れる必要があります。
答案例は、次のようになります。
文章問題を3回繰り返し、計算過程を丁寧に書いてミスを防いだため。
一つ目の理由だけを書いても、問いに対する答えの一部にしかなりません。
正しいことを書いても、必要な内容が足りなければ減点される
例えば、次のように答えたとします。
山本先生に教えてもらい、文章問題を3回繰り返したため。
本文に書かれている内容なので、まったく違う答えではありません。
しかし、「計算過程を丁寧に書いた」という二つ目の理由が入っていません。
そのため、採点基準によっては一部だけの加点になったり、必要な要素が不足して減点されたりします。
記述問題では、本文と同じ内容を書けば必ず正解になるわけではありません。
問題が求めている内容を、必要な数だけ答案に入れることが必要です。
本文の頭から答案を書き始めない
複数の得点要素を入れられない子には、答えを見つけるとすぐに書き始める傾向があります。
今回の例では、
山本先生から「文章問題を3回繰り返しなさい」と言われた
という部分を見つけると、そのまま解答欄へ書き始めます。
しかし、書き始める前に本文を最後まで確認しなければ、後に続く二つ目の理由を見落とします。
記述答案を書く前に、まず本文から答えに使う部分をすべて探します。
今回なら、
- 「文章問題を3回繰り返した」
- 「計算過程が丁寧に書かれたノートをまねした」
という二つの部分に印を付けます。
その後で、二つの内容を35字以内にまとめます。
接続語の「また」は、内容が追加される合図
今回の本文では、二つの理由の間に「また」があります。
文章問題を3回繰り返した。
**また、**計算過程が丁寧に書かれたノートをまねした。
「また」は、前に書かれた内容へ別の内容を付け加える接続語です。
そのため、「また」を見つけたら、
「前の内容とは別に、もう一つ答えに必要なことが書かれていないか」
と確認できます。
もちろん、「また」があれば必ず二つとも答案に入れるとは限りません。
問題で聞かれている内容と関係があるかを確認する必要があります。
今回のように、前後の内容がどちらも「点数が上がった理由」に当たる場合は、二つとも得点要素になります。
「それ」が何を指しているかを確認する
本文には、
田中君のノートを見ると、計算過程が丁寧に書かれていた。だから、それをまねした。
とあります。
この「それ」は、田中君のノートそのものをまねしたというより、計算過程を丁寧に書く方法をまねしたことを表しています。
答案に「それをまねした」と書くだけでは、答案だけを読んだときに何をまねしたのか分かりません。
そのため、
計算過程を丁寧に書いた
と、指している内容が分かる形へ言い換えます。
記述問題では、本文中では意味が通じる指示語でも、そのまま答案へ入れると内容が伝わらないことがあります。
不要な説明で字数を使い切らない
記述問題で必要な内容が足りなくなるもう一つの原因は、得点になりにくい説明を長く書いてしまうことです。
今回の問いで必要なのは、数学の点数が上がった理由です。
そのため、
- 山本先生から教えてもらった
- 田中君のノートを見た
- 点数が20点上がった
- 母にうれしそうに話した
という情報を、すべて答案に入れる必要はありません。
大切なのは、点数が上がることにつながった行動です。
- 文章問題を3回繰り返した
- 計算過程を丁寧に書いた
この二つを先に残します。
得点に必要な内容を決めてから、字数に合わせて説明を整える必要があります。
答案を書く前に、短い骨組みを作る
複数の理由を答える問題では、最初から35字の文章を作ろうとすると、必要な内容を落としやすくなります。
先に、答案の骨組みを作ります。
今回なら、
3回繰り返した+計算過程を丁寧に書いた+ため
という形です。
その後で、何を3回繰り返したのかを補います。
文章問題を3回繰り返し+計算過程を丁寧に書いた+ため
さらに、点数が上がったこととのつながりが伝わるように整えます。
文章問題を3回繰り返し、計算過程を丁寧に書いてミスを防いだため。
この順番なら、必要な二つの得点要素を残したまま文章を作れます。
感覚で書かず、得点要素を確認してから書く
記述問題を感覚だけで解くと、本文の頭から長く書き始めたり、最初に見つけた理由だけで答えたりします。
これでは、内容自体は間違っていなくても、必要な得点要素が不足します。
答案を書く前に、
- 問いは何を聞いているか
- 理由はいくつ書かれているか
- 接続語の後に内容が追加されていないか
- 指示語は何を指しているか
- 得点に必要のない説明を入れていないか
を確認します。
国語の記述問題は、文章の内容を何となく理解するだけでは得点になりません。
問いに必要な得点要素をすべて見つけ、字数の中へ入れる工夫が必要です。
この確認を繰り返すことで、理由を一つだけ書いて減点される答案は少しずつ変わっていきます。
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