中学受験の勉強量が多すぎると悩む方へ|志望校から逆算する学習計画
中学受験だからといって、すべての子が同じ量の勉強をし、同じ難易度の問題まで解く必要はありません。志望校の入試問題と合格に必要な点数を確認し、現在の学力との差から、優先する単元・問題・勉強量を決めることが大切です。過去問から合格に必要な問題を見つけ、何をどこまで勉強するかを決める方法を、ときわの塾が解説します。

「中学受験をするなら、朝から夜まで勉強しなければならないのでしょうか」
「難しい算数の問題まで、すべて解けるようにする必要がありますか」
「今の勉強量で、本当に志望校へ届くのでしょうか」
西宮市で中学受験を考えている保護者の方から、このようなご相談をいただくことがあります。
中学受験には、ある程度の勉強時間が必要です。
必要なことを覚え、問題の解き方を理解し、自分一人で解ける状態にするには時間がかかります。
しかし、すべての子が同じ量の勉強をし、同じ難易度の問題まで解けるようにする必要があるとは限りません。
志望校が違えば、入試問題も合格に必要な点数も異なります。
現在の学力や得意・不得意も、子どもによって違います。
大切なのは、
「中学受験では、これくらい勉強するものだから」
という一般的な基準だけに合わせることではありません。
志望校の入試問題を確認し、現在の学力との差から、合格に必要な学習を逆算することです。
勉強量を決める前に志望校の入試問題を確認します
中学受験の勉強量について考えるとき、最初に確認したいのは勉強時間ではありません。
まず確認するのは、志望校の入試問題です。
- どのような問題が出ているのか
- 基本問題はどの程度出ているのか
- 難しい問題はどのくらい含まれているのか
- どの教科で点数を取る必要があるのか
- 合格に必要な点数はどのくらいか
- 現在、どの問題なら正解できるのか
これらを確認したうえで、何をどこまで勉強する必要があるのかを考えます。
志望校の入試に必要のない難問まで解くことを目標にすれば、勉強量は増えます。
一方、現在できる問題だけを繰り返していても、合格に必要な点数には届きません。
必要な勉強量とは、単に長い時間勉強することではありません。
現在の状態から、志望校の合格に必要な状態まで進むための学習量です。
「算数が中学受験の合否を分ける」は全員に同じ意味ではありません
中学受験について調べると、
「算数が合否を分ける」
という言葉をよく目にします。
確かに、最難関校や難関校では、算数の難しい問題をどこまで解けるかが合否に影響することがあります。
しかし、それがすべての学校に同じように当てはまるわけではありません。
志望校によって、出題される問題の難易度も構成も異なります。
基本問題を確実に正解することで合格点へ近づける学校もあります。
大問の前半まで正解する力が必要な学校もあります。
複数の条件が組み合わされた難しい問題まで対応しなければならない学校もあります。
難関校を目指す子と同じ問題を、同じ量だけ解くことが、すべての受験生に必要とは限りません。
先に確認するべきなのは、
「中学受験の算数はどこまで勉強するものか」
ではなく、
「この志望校の算数で、どの問題を正解する必要があるか」
です。
過去問を「どこまで正解する必要があるか」で見ます
算数の入試問題は、学校によって異なりますが、小問集合と複数の大問に分かれていることがあります。
ときわの塾では、志望校の過去問と合格に必要な点数を確認し、どの問題まで正解する必要があるのかを整理します。
例えば、次のように考えます。
小問集合を確実に正解することを優先する
小問集合で必要な点数を取ることが重要な場合は、基本的な問題を落とさない力を優先します。
計算、割合、速さ、図形、数の性質など、繰り返し出題されている内容を確認します。
解き方を知っているだけではなく、時間内に正確に解ける状態を目指します。
この段階で失点が多いのに、難しい大問ばかりへ時間を使っても、合格点には近づきにくくなります。
小問集合に加えて、大問の前半まで正解する
小問集合だけでは目標点に届かない場合は、大問の最初の設問まで正解できる力を育てます。
大問は、最初の設問が後半を考えるための準備になっていることがあります。
最初から大問をすべて解くことを目指すのではなく、合格に必要なところまで正解できる状態を作ります。
大問の途中まで対応する力を育てる
志望校によっては、大問の二問目以降まで正解する必要があります。
その場合も、いきなり難しい問題ばかりには取り組みません。
基本問題を一人で解けるようにする。
少し条件を変えた問題でも考え方を使えるようにする。
複数の条件が入った問題へ進む。
このように段階を踏み、志望校で必要な難易度まで引き上げます。
入試は、すべての問題で満点を取るための試験ではありません。
合格に必要な問題を見極め、その問題を確実に正解することが優先です。
解けない難問より、解けるはずの問題を落とさないことを優先します
中学受験では、難しい問題に目が向きやすくなります。
しかし、難問へ進む前に、正解できるはずの問題を落としていないかを確認する必要があります。
- 問題文を最後まで読まなかった
- 条件を正しく整理できなかった
- 計算を急いで間違えた
- 解ける問題に時間をかけすぎた
- 難しい問題にこだわり、後ろの問題へ進めなかった
- 答えは出したが、聞かれたことに合っていなかった
これらの失点は、新しい難問を解けるようにするだけでは減りません。
問題文を最後まで読む。
分かっている条件を書き出す。
解ける問題から取り組む。
迷った問題はいったん飛ばす。
最後に条件や計算を確認する。
こうした試験中の行動を練習する必要があります。
難しい問題を一問解けるようにするよりも、正解できるはずの問題を三問落とさなくなるほうが、志望校の合格点へ近づく場合もあります。
合格に必要のない問題へ時間を使いすぎないようにします
中学受験の勉強量が増えやすい理由の一つは、すべての問題へ同じように取り組もうとすることです。
もちろん、難しい問題へ挑戦することにも意味はあります。
しかし、その問題が現在の志望校の合格に必要でなければ、先に取り組むべき学習がほかにあるかもしれません。
小問集合で失点している。
頻出する基本単元に苦手が残っている。
解ける問題を時間内に終えられない。
教わった問題を翌日には忘れている。
このような状態なら、受験者の多くが解けない難問よりも、先に改善する部分があります。
ときわの塾では、
「勉強を減らすこと」
を目的にはしていません。
合格に必要のない問題へ使っている時間を、合格に必要な学習へ振り分けることを大切にしています。
必要な勉強を、必要な順番で行うためです。
苦手単元は、原因と必要な難易度を分けて考えます
例えば、算数の「速さ」を苦手としている子がいるとします。
一口に速さが苦手といっても、原因は一人ひとり違います。
- 速さ・時間・距離の関係を整理できていない
- 単位をそろえられない
- 線分図やダイヤグラムを使えない
- 文章から条件を読み取れない
- 基本問題はできるが、複数の条件が入ると混乱する
原因を確認せず、速さの問題を最初から最後まで大量に解いても、つまずいた場所が改善されるとは限りません。
まず、どこで止まっているのかを確認します。
次に、志望校ではどの難易度まで必要なのかを確認します。
そのうえで、必要な段階まで進めます。
基本的な考え方を確認する
最初は、速さ・時間・距離の関係や、単位のそろえ方など、止まっている部分を確認します。
すでにできる計算まで何度も戻るのではなく、分からなくなった地点へ戻ります。
基本から少し変化した問題へ進む
基本問題を解けるようになったら、数字や条件、聞かれ方を少し変えた問題に取り組みます。
一つの解き方を暗記しただけではなく、どの場面で使うのかを判断できるか確認します。
志望校で必要な問題まで引き上げる
最後に、ほかの単元や複数の条件が組み合わされた問題へ進みます。
ただし、志望校で必要な難易度を大きく超える問題まで、必ず進むわけではありません。
現在地から志望校に必要な地点までを、段階的につなぎます。
勉強時間ではなく、できるようになった内容を確認します
長い時間、机に向かっていれば安心することがあります。
しかし、勉強時間だけでは、志望校へ近づいているかを判断できません。
確認したいのは、その時間で何ができるようになったかです。
- 前まで解けなかった基本問題を一人で解けるようになった
- 問題文から必要な条件を見つけられるようになった
- 解ける問題と後回しにする問題を分けられるようになった
- 教えてもらった問題を翌日にも解けるようになった
- 志望校で必要な単元の失点が減った
このような変化があれば、学習は前へ進んでいます。
反対に、毎日長時間勉強していても、できる問題だけを繰り返したり、答えを見ながら問題集を埋めたりしているだけでは、合格に必要な力が増えていないことがあります。
勉強量を見るときは、時間だけでなく、何が自分一人でできるようになったのかを確認する必要があります。
家庭と塾で取り組む内容を分けます
家庭で、分からない問題を前にしたまま長時間止まることが、必要な勉強とは限りません。
自分で考える時間は必要です。
しかし、何が分からないのかも整理できないまま長時間悩み続けると、勉強への苦手意識が強くなることがあります。
家庭では、暗記や復習など、自分で進められることに取り組む。
一人では進めにくい問題は、印を付けて塾へ持っていく。
塾では、どこで止まっているのかを確認し、考え方を整理する。
教えてもらったあとは、もう一度自分で解く。
このように役割を分ければ、家庭で分からない問題を抱え続ける時間を減らし、必要な復習へ時間を使えます。
家庭で保護者がすべてを教える必要もありません。
分からない問題と自分で進められる学習を分け、必要な指導へつなぐことも大切です。
志望校と現在地から、必要な学習を決めます
中学受験ですから、楽なことばかりではありません。
志望校に合格するために、必要な勉強から逃げずに取り組まなければならない時期もあります。
しかし、「中学受験だから」という理由だけで、全員が同じ問題を同じ量だけ解く必要はありません。
志望校の入試問題を確認する。
合格に必要な点数を確認する。
現在、どの問題なら解けるのかを確認する。
正解できるはずの問題を落としている原因を探す。
不足している単元を、必要な難易度まで段階的に練習する。
教わった問題を、自分一人でも再現できるか確かめる。
この順番で考えることで、その子に必要な勉強量が見えてきます。
ときわの塾では、全員に同じ量と難易度の勉強を求めるのではなく、一人ひとりの志望校と現在地に合わせて指導します。
点数を追いかけるだけの塾ではありません。
点数につながる行動を育てながら、志望校合格を目指す塾です。

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