塾に通っているのに数学についていけない中学生へ|分からないまま進むときの見直し方
この記事の内容
塾に通って宿題にも取り組んでいるのに、数学の授業についていけなくなる中学生がいます。
そのような子は、分からないことがある状態に慣れ、理解することよりも、問題を進めてノートに書くことを優先している場合があります。
ときわの塾では、前学年以前の内容を簡単なテストで確認し、つまずいた単元まで戻ります。「分かった?」という返事ではなく、口頭での確認やテストを通して、実際にできるところまで繰り返す指導について解説します。

塾に通っているのに、数学が分からなくなる
塾へ通い、授業を受けている。
塾の宿題にも取り組んでいる。
ノートにも、たくさんの式や答えが書かれている。
それなのに、学校や塾の数学が分からなくなっている中学生がいます。
保護者の方から見れば、
「これだけ勉強しているのに、なぜできないのだろう」
「塾へ通っているのに、どうして数学についていけないのだろう」
と不安になると思います。
しかし、塾へ通って勉強時間を増やせば、必ず数学が分かるようになるとは限りません。
大切なのは、どれだけ多くの問題を進めたかではなく、分からなかった内容を、一人で解ける状態まで変えられたかです。
分かっていないことに慣れている子がいます
数学についていけなくなった子の中には、分からない状態が長く続いている子がいます。
最初は、一つの公式が分からなかった。
次に、その公式を使う問題が解けなくなった。
分からないまま次の単元へ進み、さらに理解できない内容が増えた。
この状態が続くと、本人も「分からない」ということに慣れてきます。
問題を理解することより、
- 指定されたページを終わらせる
- ノートに式を書く
- 空欄を埋める
- 宿題を提出できる形にする
- 授業の進度に遅れないよう先へ進む
ことを優先するようになります。
本人は勉強していないわけではありません。
むしろ、たくさん書き、長い時間机に向かっていることもあります。
しかし、学習の目的が「分かること」から「進めること」へ変わっています。
宿題を終わらせるだけになっていませんか
塾の宿題に追われている中学生は、現在の塾が合っているかを見直す対象になると思います。
宿題があること自体が問題なのではありません。
理解できる内容を練習し、一人で再現できるようにする宿題には意味があります。
しかし、分かっていない問題が大量に残った状態で宿題を進めると、学習の目的が変わります。
考えて解くのではなく、提出に間に合わせるために進める。
分からない問題は、答えや解説を見ながら書く。
どこでつまずいたかを確認せず、正しい答えが書けたら次へ進む。
こうなると、宿題を終わらせても、一人で解ける問題は増えていません。
宿題に取り組んだ時間と、数学が身についた時間は、必ずしも同じではありません。
授業の説明が分からない状態も確認が必要です
お子さんが、
「塾の授業で先生が何を言っているか分からない」
「説明を聞いても理解できない」
と言っている場合も、現在の学習方法を見直す必要があります。
授業の説明が分かりにくいと感じる原因は、先生の説明方法だけとは限りません。
前の単元が理解できていない。
説明に出てくる言葉の意味が分からない。
途中の計算を追えない。
人の話を最後まで聞く習慣が身についていない。
このような原因が重なっている可能性があります。
現在の単元だけを、別の言葉でもう一度説明すれば解決するとは限りません。
何が原因で説明を理解できないのかを、実際の行動から確認する必要があります。
集団指導でも個別指導でも起こることがあります
数学についていけなくなる問題は、集団塾だけで起こるものではありません。
集団授業では、全体の予定に合わせて授業が進みます。そのため、一つの単元を十分に理解できていなくても、次の内容へ進むことがあります。
一方、個別指導であっても、教材を予定どおり進めることが中心になれば、分からない部分が残ることがあります。
先生が隣で説明してくれるため、その場では問題を進められても、一人になると解けないこともあります。
大切なのは塾の形式ではありません。
- 本人のつまずいた場所を確認しているか
- 必要なところまで戻っているか
- 説明後に一人で解かせているか
- 時間がたっても再現できるか
- できるようになるまで確認しているか
を見る必要があります。
最初に前学年以前の内容を確認します
ときわの塾では、塾の数学についていけなくなった中学生に対して、現在の単元だけを教え直すとは限りません。
まず、前学年以前の内容を簡単なテストで確認します。
例えば、現在は中3の内容を学習していても、中1の正負の数や方程式で止まっていることがあります。
正負の数は理解できていても、分数や小数の計算が安定していない場合もあります。
その場合は、小学校の算数まで戻ります。
学年の最初から、すべてをやり直すわけではありません。
実際に問題を解いてもらい、
- どこまでは一人でできるのか
- どの単元から正解が不安定になるのか
- 考え方ではなく計算で止まっていないか
- 問題文を正しく読めているか
- 途中式を使って確認できているか
を見ます。
そして、最初につまずいている単元を探します。
つまずいた単元を探すことに全力を注ぎます
数学が分からなくなった子に、新しい解き方を次々と教えても、原因となるつまずきが残っていれば、また同じところで止まります。
そのため、ときわの塾では、最初につまずいている単元を探すことを重視します。
現在間違えている問題だけを見るのではありません。
なぜその問題を間違えたのか。
その計算に必要な力は身についているか。
その公式を使う前提となる内容は分かっているか。
問題文の条件を正しく受け取れているか。
原因を一つずつたどります。
先へ進むことを一度止める場合もあります。
しかし、分からない内容を増やし続けるより、最初のつまずきを見つけて直した方が、その後の学習は進みやすくなります。
「分かった?」とは聞きません
説明したあとに、
「分かった?」
と聞くと、多くの子は、
「分かりました」
と答えます。
説明を聞いた直後には、本当に分かったような感覚があるからです。
また、「分かりました」が「はい」と同じ返事になっている子もいます。
そのため、ときわの塾では、返事だけで理解できたとは判断しません。
口頭で内容を確認します。
必要であれば、本人に考え方を説明してもらいます。
そして、実際に問題を解かせます。
同じ問題だけでなく、少し条件を変えた問題でも使えるかを確認します。
理解できていなければ、もう一度説明します。
一度できても、次にできなければ繰り返します。
判断するのは「分かった」という言葉ではなく、実際にできるかどうかです。
話を聞けない場合は、聞くところから始めます
前の単元を戻って教えても、説明そのものを聞けていなければ、内容は身につきません。
先生の方を見ている。
うなずいている。
ノートにも何かを書いている。
それでも、説明の内容を確認すると答えられない子がいます。
その場合は、数学の解き方だけを教えることはできません。
話を短く区切る。
一つずつ理解できたか確認する。
説明された内容を復唱させる。
図や文にして整理する。
このように、人の話を受け取るところから始めます。
中学生だから聞けるはずだとは考えません。
身についていない行動であれば、今から一つずつ教えます。
勉強すれば、必ず成績が伸びるわけではありません
保護者の方にも、勉強時間を増やせば自動的に成績が伸びるわけではないことを説明します。
もちろん、学習時間は必要です。
しかし、分からない問題を答えを見ながら書き続けても、一人で解けるようにはなりません。
理解できていない授業を長時間受けても、身につく内容は増えません。
大切なのは、
- つまずいた場所を見つける
- 必要なところまで戻る
- 説明を正しく聞く
- 自分で問題を解く
- できなければもう一度確認する
- 次回も一人で再現できるか試す
という学習です。
一時的に問題を進める速度が遅くなっても、必要な単元をできるようにすることを優先します。
保護者の方にも、この進め方を理解していただく必要があります。
現在の塾を見直した方がよい状態
次のような状態が続いている場合は、現在の塾での学習方法を一度確認してもよいと思います。
- 塾の宿題に追われているだけになっている
- 授業の説明が分からないと言っている
- 答えや解説を見ながら宿題を終わらせている
- 塾へ通っているのに、分からない単元が増えている
- 「分かった」と言うが、一人では解けない
- 前学年の内容を残したまま先へ進んでいる
- どこが分からないのか本人も説明できない
- 勉強時間は増えたが、自分で解ける問題が増えていない
これらに当てはまるからといって、すぐに塾を辞めなければならないわけではありません。
まず、現在の塾でつまずいた場所を確認してもらえるか、必要なところまで戻れるかを相談する方法もあります。
しかし、同じ状態が続く場合は、お子さんに合った進め方を検討する必要があります。
進めた量より、一人でできることを増やします
塾へ通う目的は、教材を予定どおり終わらせることだけではありません。
書いたページ数が増えても、一人で解ける問題が増えていなければ、試験の点数にはつながりません。
ときわの塾では、
- 前学年以前の内容を簡単なテストで確認する
- 最初につまずいた単元を探す
- 必要なところまで戻る
- 口頭やテストで理解を確認する
- できるまで繰り返す
- 話を聞けない場合は、聞くところから教える
という流れを大切にしています。
中学生は数学を中心に指導します。
必要に応じて、他教科の学習状況や勉強の進め方も確認します。
点数を追いかけるだけではなく、点数につながる行動を育てる。
分からないまま進むことを止め、一人でできることを一つずつ増やしていきます。
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