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2026年8月23日

数学の問題をすぐ飛ばす中学生へ|飛ばしてよい問題と考えるべき問題

ときわの塾先生のブログ

この記事の内容

数学の問題を少し見ただけで、「これは難しい」と飛ばしてしまう中学生がいます。

しかし、本当に基礎が分かっていないとは限りません。一つひとつの基礎はできていても、複数の基礎を組み合わせる問題を「自分にはできない問題」だと判断していることがあります。

数学のテストでは、すべての問題を順番に解く必要はありません。ただし、考えずに飛ばすことと、点数を取るために後回しにすることは違います。

どの問題に取り組み、どの問題を後回しにするのか。普段の学習とテストでの考え方を、ときわの塾が解説します。


問題を少し見ただけで飛ばしていませんか

数学の問題に取り組んでいると、問題文を少し見ただけで、

「これは分かりません」

「難しそうだから飛ばします」

と判断する中学生がいます。

実際に解こうとした形跡はありません。

図を書いたわけでも、式を立てようとしたわけでもありません。

問題文を最後まで読まず、見た目や文章の長さだけで難しいと判断しています。

このような子に対して、単純に「もっと考えなさい」と言っても、なかなか行動は変わりません。

なぜなら、本人が「考えるとは何をすることなのか」を知らない場合があるからです。


小学校で身についた「一問に一つの基礎」という感覚

小学校のテストでは、基本的な内容を理解していれば、80点程度まで取れる問題が多く出題されます。

一問につき、一つの基礎を使えば解ける問題が中心です。

そのため、

  • この形なら、この計算をする
  • この言葉があれば、この式を使う
  • 習ったとおりにすれば答えが出る

という感覚でも、ある程度は正解できます。

ところが、中学校の数学では、一つの問題に複数の基礎が含まれるようになります。

一問に見えても、実際には、

  1. 問題文から必要な情報を見つける
  2. 図や式に整理する
  3. 習った計算方法を使う
  4. 答えが問題に合っているか確認する

という、複数の作業が必要です。

すると、これまで一つの基礎だけで解ける問題に慣れてきた子は、急に難しくなったように感じます。

しかし、一つひとつ確認すると、その問題に使われている基礎はすでに理解していることがあります。

できないのではありません。

複数の基礎を組み合わせて使うことに慣れていないだけです。


「難しい一問」ではなく「基礎問題が三つ入っている」と考える

ときわの塾では、このような子に対して、問題の見方を変えるように伝えます。

一つの難しい問題が置かれているのではありません。

一問の中に、三つ以上の基礎問題が入っている。

そう考えます。

例えば文章題であれば、いきなり正しい式を作ろうとする必要はありません。

まず、問題を一度最後まで読みます。

その後、句読点までを一つの区切りとして、少しずつ読み直します。

そして、

  • 何が分かっているのか
  • 何を求めるのか
  • 数字は何を表しているのか
  • どの数量とどの数量が関係しているのか

を、図や短い言葉に置き換えます。

図式化したものを見て意味を考え、それから式にします。

一度で正しい図や式ができるとは限りません。

間違えても構いません。

合わなければ、もう一度最初から問題文を読み直します。

このような試行錯誤も含めて、数学で「考える」ということです。


読まなくても誰かが考えてくれた経験が影響することもあります

問題をすぐ飛ばす子の中には、数学の基礎以前に、文章を丁寧に読む習慣が身についていない子もいます。

小さい頃から、子どもが困る前に周囲が説明してくれた。

問題文を読まなくても、保護者が「これはこういう意味だよ」と整理してくれた。

何をすればよいか分からなくても、次にすることを先回りして教えてもらえた。

このような経験が続くと、自分で文章を読み、情報を整理する必要性を感じないまま中学生になる場合があります。

もちろん、保護者の方はお子さんを助けようとしてきたのだと思います。

しかし、中学校の数学では、問題文の意味を自分でつかむところから学習が始まります。

誰かが頭の中を整理してくれるのを待っているだけでは、複数の基礎を組み合わせる問題に対応できません。

だからこそ、答えや正しい式を先に教えるのではなく、どの順番で読んで、どのように整理するのかを教える必要があります。


テストでは、すべての問題を順番に解く必要はありません

考えずに問題を飛ばすことは改善する必要があります。

ただし、テストで一問に時間を使い続けることが正しいわけでもありません。

数学のテストでは、取れる点数を確実に取るための順番があります。

ときわの塾では、基本的に、

  • 計算問題
  • 一行で答える基礎問題

には、すべて取り組むように伝えます。

大問については、まず大問に付属する小問の(1)を確認します。

大問の(1)は、その後の問題より取り組みやすい場合があります。問題全体が難しそうに見えても、最初の小問まで飛ばす必要はありません。

一方で、時間を使っても点数になる可能性が低い問題は、テスト中には後回しにします。

これは、できない問題から逃げることではありません。

限られた時間の中で、取れる点数を先に確保するための判断です。


後回しにした問題は、テスト後に学び直します

テスト中に後回しにしたからといって、その問題を学ばなくてよいわけではありません。

テスト中と、普段の学習では目的が違います。

テスト中は、限られた時間で点数を取ることが目的です。

テスト後の振り返りでは、できなかった問題から学ぶことが目的です。

そのため、テスト中には後回しにした問題も、テスト後には内容を確認します。

どの基礎が必要だったのか。

どこまでは分かっていたのか。

問題文のどこを読み取れなかったのか。

どの順番で考えればよかったのか。

そこまで確認して、次に同じような問題が出たときに取り組める状態をつくります。

テストでは後回しにする。テスト後には放置しない。

この二つを分けて考えることが大切です。


点数が取れない子ほど、テストだけ速く解こうとすることがあります

普段の学習ではゆっくり解いているのに、テストになると急に速く解こうとする子がいます。

点数が取れないことへの焦りから、

「早く最後まで進まなければいけない」

「全部の問題を見なければいけない」

と思っているのかもしれません。

しかし、普段より速く解こうとすると、

  • 符号を見落とす
  • 問題文を最後まで読まない
  • 途中式を省略する
  • 計算を確認しない
  • 取れる問題まで落とす

ということが起こります。

最後まで問題を見ることができても、正解が減ってしまえば意味がありません。

ときわの塾では、秒数や分数だけを決めて急がせるのではなく、普段の学習とテストで、解くスピードを大きく変えないことを大切にしています。

まずは、普段どおりに読んで、書いて、考える。

そのうえで、今の自分が点数を取れる問題から確実に進めます。


長く考えることが、いつも無駄とは限りません

一問に長く取り組んでいる子でも、手が動いているのであれば、すぐには止めません。

図を書き直している。

分かっている条件を整理している。

別の式を試している。

問題文に戻って読み直している。

このように、考えた跡があるなら、その時間には意味があります。

一方で、問題を見たまま手が止まり、何も試していない状態が長く続いているなら、考えているとは言いにくくなります。

また、

「早く先生のところへ持っていくと叱られる」

「できるまで持っていってはいけない」

と思い込み、分からない問題の前で時間だけを使っている子もいます。

その場合は、止まっている時間を無理に延ばすのではなく、早めに考え方を学び直した方がよいと伝えます。

分からないまま長く座ることが努力なのではありません。

自分で試し、それでも進めなければ、次の考え方を学ぶ。

その時間の使い方を身につけることが大切です。


解答ではなく「思考の進め方」を見せます

考えずに問題を飛ばす子に、解答だけを説明しても、次の問題でまた止まることがあります。

必要なのは、その問題の正解だけではありません。

問題を見たときに、何から始めればよいのかを知ることです。

ときわの塾では、先生ならどのように考えるのかを見せます。

文章題であれば、

  1. 問題を一度最後まで読む
  2. 句読点までを一つずつ読み直す
  3. 分かった情報を図にする
  4. 図を見ながら関係を考える
  5. 式に置き換える
  6. 合わなければ、もう一度読み直す

という思考の進め方を見せます。

先生も、最初から必ず正しいわけではありません。

一度作った図や式が問題に合わなければ、読み直して修正します。

その姿も見せます。

数学で考えるとは、一度で正解を思いつくことではありません。

分かっていることを整理し、試し、間違いに気づいたら戻って考え直すことです。


飛ばしてよい問題を判断できるようになるために

数学の問題を飛ばすこと自体が悪いわけではありません。

大切なのは、その判断に理由があるかどうかです。

問題文を読まず、難しそうだから飛ばす。

何も書かず、解き方を思いつかないから飛ばす。

これでは、自分が本当にできない問題なのかも分かりません。

一方で、

  • 計算問題と基礎問題を先に確実に解く
  • 大問の(1)には取り組む
  • 時間を使っても点数になりにくい問題は後回しにする
  • 後回しにした問題は、テスト後に学び直す

という判断であれば、点数につながる解き方になります。

一問を「難しい問題」として見るのではなく、その中に入っている基礎を一つずつ分ける。

そのうえで、今取り組む問題と後で学ぶ問題を判断する。

ときわの塾では、数学の答えだけでなく、このような問題への向き合い方から指導しています。


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