何度教えても同じところで間違える子へ|「勉強に向いていない」と決める前に
「何度教えても、また同じところで間違えます」
「昨日はできていたのに、今日は分からなくなっています」
このような状態が続くと、
「説明を聞いていないのではないか」
「理解する力が足りないのではないか」
「この子は勉強に向いていないのではないか」
と不安になるかもしれません。
しかし、同じところで間違えるという結果だけでは、お子さんの能力や向き不向きは判断できません。
大切なのは、できなかったことを責めるのではなく、どの段階で、どのようにつまずいているのかを具体的に確認することです。
何度練習しても同じところで間違えるとき、何を確認すればよいのか。ときわの塾が解説します。

対象となる保護者様
この記事は、次のようなお子さんの保護者様に向けて書いています。
- 何度教えても同じ問題で間違える
- 教えた直後はできるのに、一人になると解けない
- 昨日できた問題が、今日はできなくなっている
- 同じ注意をしても、学習行動が変わらない
- 問題数を増やしているのに、間違いが減らない
- 「勉強に向いていないのでは」と不安になっている
同じところで間違えても、原因が同じとは限りません
例えば、算数の文章題で同じように間違えている子が二人いたとします。
一人は、問題文を最後まで読まず、目に入った数字だけを使って計算しています。
もう一人は、問題文を最後まで読んでいますが、書かれている数量の関係を整理できていません。
どちらも、答案だけを見れば「文章題ができていない」という同じ結果です。
しかし、必要な練習は異なります。
問題文を最後まで読んでいない子に必要なのは、難しい文章題を増やすことではありません。
まずは、
- 何を求める問題なのか
- どの条件を使うのか
- 何を計算すればよいのか
を確認してから、解き始める習慣が必要です。
一方、数量の関係を整理できていない子には、図や表を使って、分かっていることと求めるものを整理する練習が必要です。
同じ問題で間違えていても、つまずいている場所まで同じとは限りません。
「できない」は原因ではなく、結果です
お子さんの学習について、
「計算ができない」
「文章が読めない」
「集中できない」
「勉強しても覚えられない」
と感じることがあります。
これらは、お子さんに起きている結果を表す言葉です。
しかし、まだ原因を説明したことにはなりません。
例えば、計算ミスが多い場合にも、いくつもの原因が考えられます。
- 計算方法そのものを理解できていない
- 計算方法は分かるが、まだ定着していない
- 数字を小さく書き、自分で読み違えている
- 途中式を省略している
- 繰り上がりや繰り下がりを書き残していない
- 問題を急いで終わらせようとしている
- 見直しをしていない
- 見直しの方法が分からない
すべてを「計算が苦手だから」とまとめてしまうと、次に何を変えればよいのかが分かりません。
しかし、実際の答案や解いているときの行動を確認すれば、改善する部分が見えてきます。
ときわの塾は、子どもを決めつけず行動を見ます
何度も同じところでつまずくお子さんに対して、
「やる気がない」
「話を聞いていない」
「勉強に向いていない」
と評価しても、次に何を変えればよいのかは分かりません。
ときわの塾で見ているのは、お子さんを決めつける言葉ではなく、実際の学習行動です。
- 問題文をどこまで読んだのか
- 何を聞かれているか確認したのか
- どこで手が止まったのか
- どのような途中式を書いたのか
- 説明を聞いたあと、同じ方法を自分で試したのか
- 間違えた原因を確認したのか
- 解き直したあと、一人でもう一度できたのか
こうした事実を一つずつ確認します。
すると、「文章題ができない」という曖昧な状態が、
「問題文の条件を一つ読み落としていた」
「必要な計算は分かっていたが、単位を確認していなかった」
「先生と一緒なら解けるが、一人では最初の手順を思い出せなかった」
という具体的な状態に変わります。
状態が具体的になれば、次に改善する行動も具体的になります。
教えた直後に正解しても、身についたとは限りません
説明を聞いた直後に正解すると、教える側もお子さん自身も、
「もう分かった」
と思ってしまうことがあります。
しかし、先生の説明や例題が目の前に残っている状態で解けたことと、自分の力だけで解けることは同じではありません。
説明を聞いた直後は、先生が使った言葉や手順を覚えているため、そのとおりに進めれば正解できることがあります。
ところが、次の日になると手順を思い出せません。
数字や聞かれ方が少し変わると、どの方法を使えばよいのか分からなくなります。
これは、説明を聞いていなかったとは限りません。
その場では理解できていても、まだ一人で使えるところまで身についていなかった可能性があります。
ときわの塾では「一人でもできるか」を確認します
ときわの塾では、説明して一問正解しただけで終わらせないようにしています。
説明したあと、もう一度一人で解いてもらいます。
さらに、次のことを確認します。
- 同じ種類の次の問題でも解けるか
- 数字が変わっても同じ考え方を使えるか
- 聞かれ方が変わっても必要な方法を選べるか
- 先生からヒントをもらわなくても解けるか
- 時間がたってからも自分で解けるか
教わった方法を、次の問題でも使える。
問題の形が少し変わっても使える。
先生がそばにいなくても使える。
ここまで確認できて、初めて教わった内容が自分の力になり始めたと考えます。
何度も同じところでつまずく場合は、「一度正解したか」だけでなく、一人で再現できるところまで練習できていたかを確認する必要があります。
問題数を増やす前に、間違えた場所を確認します
同じ問題を繰り返すことで、できるようになる場合もあります。
しかし、つまずいた原因を確認しないまま問題数だけを増やすと、同じ間違いを繰り返すことがあります。
例えば、問題文を最後まで読まずに計算を始める子に、文章題を10問解かせたとします。
読み方を変えなければ、10問すべてで同じような間違いをするかもしれません。
途中式を書かないために計算を間違える子も、計算問題を増やすだけでは改善しないことがあります。
必要なのは、できなかった問題を何度も最初から解かせることだけではありません。
どこでつまずいたのかを見つけ、その部分に必要な練習をすることです。
問題数を増やすのは、改善する行動が分かってからです。
ときわの塾が考える「寄り添う」とは
ときわの塾が考える「寄り添う」とは、ただ優しく見守ることではありません。
また、すぐに答えや解き方を教えることでもありません。
次の順番で、できない原因を具体的にします。
観察する
↓
事実を整理する
↓
原因を考える
↓
必要な行動を変える
↓
一人でもできるか確かめる
例えば、文章題で手が止まった場合も、
「文章題が苦手だから」
で終わらせません。
- 問題文はどこまで読めたのか
- 何を求める問題か分かったのか
- 書かれている条件を整理できたのか
- 必要な計算方法は知っているのか
- 問題を小さく分ければ考えられるのか
というように、つまずいた場所を一つずつ確認します。
そのうえで、必要な部分を練習し、最後にもう一度一人で解いてもらいます。
できない理由を決めつけるのではなく、改善できる行動を探す。
それが、ときわの塾が考える寄り添い方です。
家庭では質問を小さくしてみてください
お子さんが同じところでつまずいたとき、
「どこが分からないの?」
と尋ねても、
「全部」
「分からない」
と答えることがあります。
子ども自身も、どこから分からなくなったのかを整理できていないことがあるからです。
その場合は、質問を小さくしてみてください。
- 問題文は最後まで読めた?
- 何を求める問題か分かる?
- 分かっている数字はどれ?
- 最初に何をすればよいと思う?
- 計算方法は分かる?
- 前に解いた問題と、どこが違う?
- どこまでは一人でできた?
全部を最初から教え直すのではなく、できている部分と分からない部分を分けます。
以前できなかったところが一つでもできていれば、
「ここまでは一人でできたね」
と、事実を伝えることも大切です。
家庭で原因を突き止め、教え切る必要はありません
質問を小さくしても、お子さんが答えられないことがあります。
保護者様が説明しても反発したり、親子ともに苦しくなったりすることもあります。
そのようなときに、家庭で最後まで教え切る必要はありません。
「問題文を読んだあとに手が止まった」
「計算方法は分かっているが、式を立てられなかった」
「説明した直後はできたが、一人ではできなかった」
というように、分かった事実だけを確認できれば十分です。
その先の原因を考え、必要な練習を組み立てることは、塾に任せてください。
家庭では、保護者様が先生役を引き受け続けるより、お子さんが取り組んだことや変えられた行動を認めてあげてほしいと考えています。
「勉強に向いていない」と決める前に確認したいこと
何度教えても同じところでつまずくと、能力や向き不向きの問題に見えることがあります。
もちろん、理解する速さや得意不得意には、一人ひとり違いがあります。
しかし、「できなかった」という結果だけで、その子の可能性を決めることはできません。
- 問題文を最後まで読めていないのか
- 考え方を理解できていないのか
- 一人で手順を思い出せないのか
- 教えてもらった方法を次の問題で使えていないのか
- 練習している場所が、実際のつまずきとずれているのか
原因によって、必要な働きかけは変わります。
お子さんを「できる子」「できない子」に分けるのではなく、今は何ができていて、次にどの行動を変えればよいのかを見る。
ときわの塾では、教えて終わるのではなく、最後に一人でもできるかを確認します。
その積み重ねが、教わったことを自分の力に変える「学ぶ土台」につながります。
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